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誰か故郷を思わざる
作詞 西条 八十
作曲 古賀 政男
唄  霧島  昇
1.花摘む野辺に	日は落ちて
  みんなで肩を	組みながら
  歌を歌った	帰り道
  	幼馴染の	あの友この友
  	ああ 誰か故郷を思わざる

2.独りの姉が	嫁ぐ夜に
  小川の岸で	淋しさに
  泣いた涙の	懐かしさ
  	幼馴染の	あの山この川
  	ああ 誰か故郷を思わざる
3.都に雨の	降る夜は
  涙に胸も	湿り勝ち
  遠く呼ぶのは	誰の声
  	幼馴染の	あの夢この夢
  	ああ 誰か故郷を思わざる






1940年(昭和15年)

 古賀政男の古賀メロディーが一世を風靡(ふうび)した昭和10年代、その代表曲の一つ「誰(たれ)か故 郷を思わざる」(霧島昇)は、中国大陸に赴いた兵士たちに好んで歌われたが、この歌碑の建立竣功(しゅんこう)記念式典(同建立実行委員会主催)が2002年4月13日、岩手県大久町の市海竜の里センターで開かれた。これについて当日付けの「岩木新報」は次のように伝えている。

 建立事業に協賛した市民ら約100人が出席、施設内に完成した碑を除幕、神事が行われた。  「誰か故郷を想わざる」は西條八十作詞、古賀政男作曲で、大久町出身の歌手霧島昇が歌った往年のヒット曲。西條は昭和28年、久之浜一小の校歌も作詞している。今年が西條の生誕110周年に当たることから、地区内では「縁のある霧島の生地に歌碑を建てよう」と昨年12月、実行委員会を組織した。
 碑は双葉郡浪江町産の自然石「津島鍋石」で作られ、高さ1・8b、幅2・83b、奥行き0・54bで、地区民に親しまれている三森山をイメージさせる形をしている。詞は霧島の長男・坂本紀男東京音大大学院教授(神奈川県)が揮ごうした。250万円の事業費は全額、建立の趣旨に賛同した地区内外の一般市民、約110人からの協賛金で賄った。
 式典では坂本教授ら関係者に加え、久之浜中の猪狩秀文君(1年)と木田翔一君(同)、久之浜一小の稲葉あきほさん(5年)と草野ひとみさん(同)らが除幕に参加した。風合いのある石に白く刻まれた歌詞が、青空のもとに浮かび上がり、拍手が上がった。  諏訪神社(高木友重宮司)の神職による儀式の後、大久公民館に場所を移して祝賀会が開かれた。参加者らは久之浜・大久地区の新しい文化振興のシンボルの登場を祝い合った。
http://www.iwaki-minpo.co.jp/old-news/4-13.htm