酒と泪と男と女


Return to the List

酒と泪と男と女

作詞・作曲 河島 英五
唄     河島 英五
1.忘れてしまいたいことや どうしようもない淋しさに
  包まれた時に 男は酒を飲むのでしょう

	飲んで飲んで飲まれて飲んで
	飲んで飲み潰れて眠るまで飲んで
  やがて 男は静かに眠るのでしょう

2.忘れてしまいたいことや どうしようもない悲しさに
  包まれた時に 女は泪見せるのでしょう

	泣いて泣いて一人泣いて
	泣いて泣き疲れて眠るまで泣いて
  やがて 女は静かに眠るのでしょう


	また一つ 女の方が偉く思えてきた
	また一つ 男の狡さが見えてきた

  俺は男 泣き通すなんて出来ないよ
  今夜も 酒をあおって眠ってしまうのさ

  俺は男 泪は見せられないもの
1976年(昭和51年)


 日々の生活のなかで体についた埃を落とすため酒場にやってくる男女、そこで起こるドラマ……。
 河島の出発点であるフォーク・グループ"ホモサピエンス"は、2枚のアルバムを発表したがセールス的には惨敗。解散後、ソロ・シンガーとなった河島は、スナックを中心に繰り広げたプロモーション活動が功を奏し、「酒と泪と男と女」が大ヒットを記録する。現在ではカラオケのスタンダードとなったこのナンバーは、フォークの叙情性と演歌の哀愁味を融合したフォーク演歌、またの名を抒情演歌の名曲といえる。
 そして、その後も「♪お前がはたちになったら、酒場で二人で飲みたいものだ……」という一節が泣かせる「野風増〜お前が20才になったら〜」、一度のテレビ出演で火が点いた「時代おくれ」といった日本人の心に染み入るヒット曲を生み出したのである。現在もCMやドラマの主題歌として河島の楽曲を耳にすることは多い。その歌を聴くと何故だか懐かしい気分にさせられるのだ。なぜなら、彼の紡ぎ出すメロディが日本人だけがもつ"何か"に、直に触れてくるからではないだろうか……。なお河島は01年4月に、惜しくも48才の若さで亡くなっている。(なお、末尾にも記事あり)
http://e.goo.ne.jp/music/content/ARTLISD1000830/index_nn.asp

【蛇足】名曲「酒と泪と男と女」をはじめとする心に残る歌を残し、平成13年に肝臓疾患のため48歳という若さでこの世を去った河島英五。 地道だが時代に流されない、作詞家の阿久がこの歌の良さは河島英五にしか伝えられないと言ったのが「時代おくれ」。
 自分に歌える歌が自分にとっていい歌、英五は説得力のある歌で多くの人を魅了した。親しみやすいキャラクターから役者としても活躍。 また酒好きでも有名で自ら酒のCMに出演したほど。しかし酒以上にその味に魅せられ、自らその美味しさの秘密を追求した食べ物がある。それはトマト。
 亡くなる3年前から栃木県宇都宮を訪れていた英五。腰の悪かった英五が、医者の先生に連れられてやってきたのがお好み焼き工房「じゃあじゃあまん」。 一人旅が好きで、国内外様々な場所に出かけては、必ず現地のおいしいものを食べていた。世界の味を知り尽くした英五が衝撃を受けた食べ物。それがこの店特製のトマトサラダ。
 英五はこのトマトの奥深いおいしさの秘密を探った。野菜栽培に適した宇都宮の気候はもとより、土、水、そして肥料は数々のコンテストで優勝を飾った日本一の肥料を使っていたのだ。 英五はこの肥料を使って自ら植物栽培を始める。病床についてからは日に日に弱っていく体を元気付けるかのようにこのトマトを食べていた。
http://www.tv-tokyo.co.jp/pikaso/restrant/main.html