古き花園


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古き花園
松竹映画「春雷」主題歌
作詞 サトウハチロー
作曲 早乙女   光
唄  二葉  あき子
1.古き花園には 思い出の数々よ
  白きバラに 涙して
  雨が 今日も降る
  昔に良く似た 雨の色はいぶし銀
  ああ 変わり果てた さみしいわが胸

2.古き柳の蔭 思い出の数々よ
  細き指に 囁きて
  風は 今日も吹く
  昔に良く似た 風の言葉その香り
  ああ 夢は消えて さみしいわが胸
3.古き小窓の中 想い出の数々よ
  黄昏行く この庭に
  鳥が今日も鳴く
  昔に良く似た 鳥の姿その声よ
  ああ みんな棄てた さみしいわが胸






1939年(昭和14年)

 亡き母の数少ない愛唱歌の一つで、私には忘れ得ないもの。

二葉あき子
 東京音楽学校卒業後、昭和11年、コロムビアの専属歌手となる。昭和14年、松竹大船映画「春雷」の主題歌「古き花園」が大ヒット。戦時中は、「なつかしの歌声」「春よいずこ」「新妻鏡」など藤山一郎、霧島昇等とのデュエットで数多くのヒット飛ばす。戦前はかなり音域が高く、ソプラノに近い歌声であったが、戦後は音域が低くなり、本格派アルト歌手として活躍。「夜のプラットホーム」「フランチェスカの鐘」「恋の曼珠沙華」「さようならルンバ」などブルースからルンバまで様々なリズムを歌いこなし実力を見せる。 【伊藤家の書斎−流行歌の本(http://www.t3.rim.or.jp/~takaomi/singer2.html)による。】