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長崎の鐘

作詞 サトウハチロー
作曲 古 関 裕 而
唄  藤 山 一 郎
1.こよなく晴れた	青空を
  悲しと思う	切なさよ
  うねりの波の	人の世に
  儚く生きる	野の花よ
	慰め励まし	長崎の
	ああ 長崎の鐘が鳴る

2.召されて妻は	天国へ
  別れて一人	旅立ちぬ
  形見に残る	ロザリオの
  鎖に白き	わが涙
	慰め励まし	長崎の
	ああ 長崎の鐘が鳴る
3.呟く雨の	ミサの声
  たたえる風の	神のうた
  輝く胸の	十字架に
  微笑む海の	雲の色
	慰め励まし	長崎の
	ああ 長崎の鐘が鳴る

4.心の罪を	打ち明けて
  更け行く夜の	月澄みぬ
  貧しき家の	柱にも
  気高く白き	マリア様
	慰め励まし	長崎の
	ああ 長崎の鐘が鳴る
1949年(昭和24年)

 昭和24年4月、歌謡曲「長崎の鐘」がコロムビアから発売された。作詩はサトウハチローで、当時ベストセラーとなった 永井隆著『長崎の鐘』や『この子を残して』などに感動してできた詩であった。この曲に感動した永井は、古関に 手作りのロザリオとともに感謝の手紙を寄せた。
 「唯今、藤山さんの歌う、長崎の鐘の放送を聞きました。私たち浦上原子野の住人の心に ぴったりした曲であり、 ほんとうになぐさめ、はげまし明るい希望を与えていただけました。作曲については、さぞご苦心がありましたでしょう。 この曲によって全国の戦災荒野に生きよう伸びようと頑張っている同胞が、新しい元気をもって立ち上がりますよう祈ります」 (「古関裕而物語から」http://www7.plala.or.jp/edih/syuppan.htmlによる)