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こいさんのラブコール

作詞 石浜 恒夫
作曲 大野 正夫
唄 フランク永井
1.なんで泣きはる 泣いてはる
  思い出の 柳並木も
  川のかもめも 知っている
  淡いたそがれ 白い小百合に
  頬よせて さいなら大阪の町
  こいさん こいさん
  女であること ああ 夢みる


2.なんで泣きはる 泣いてはる
  花いけの 白いしゃくやく
  庭のつばめも 知っている
  プラットホームの 夜の小雨に
  一人たたずみ さいなら東京の町
  こいさん こいさん
  女であること ああ 夢みる 
3.なんで泣きはる 泣いてはる
  夕焼けの 赤い木蓮
  籠の小鳥も 知っている
  あこがれ遠く 手のり文鳥
  呼んでみて さいなら幸せの町
  こいさん こいさん
  女であること ああ 夢みる

  







1958年(昭和33年)

石濱恒夫 (1923〜2004)
  大正12年(1923)生。大阪出身。東洋史学者石濱純太郎の長男、作家・作詞家。
  漢学塾 泊園書院を、明治になって再興した藤澤南岳の次男 黄坡と、純太郎の姉 カツが結婚、その息子が同じく作家の藤沢桓夫で従兄にあたるなど、文学的素養の豊かな環境に育った。 東京大学文学部卒業後、川端康成の自宅に住み込んで師事し、そのノーベル賞授賞式にも同行した。

  小説 「らぶそでい・いん・ぶるう」 は芥川賞候補となり、「こいさんのラブコール」の作詞、 随筆集 「 大阪詩情 」 等の作品があり、数々のヒット曲の作詞、翻訳、評伝など幅広く活躍した。平成16年(2004)1月、80歳で死去。