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いいじゃないの幸せならば

作詞 岩谷 時子
作曲 いずみたく
唄  相良 直美
1.あのとき あなたとくちづけをして
  あのとき あの子と別れた私(あたし)
  つめたい女だと 人は云うけれど
  いいじゃないの 幸せならば

2.あの晩 あの子の顔も忘れて
  あの晩 あなたに抱かれた私
  わるい女だと 人は云うけれど
  いいじゃないの 今が良けりゃ
3.あの朝 あなたは煙草をくわえ
  あの朝 ひとりで夢みた私
  浮気な女だと 人は云うけれど
  いいじゃないの 楽しければ

4.あしたは あなたに心を残し
  あしたは あなたと別れる私
  つめたい女だと 人は云うけれど
  いいじゃないの 幸せならば
1969年(昭和44年)

いずみたく(1930〜1992、作曲家)

 お酒と女性と海とヨットを愛した作曲家。高校卒業後、舞台芸術院へと進み、作曲家・三木鶏郎の門下生として音楽や舞台の勉強を重ねた彼は、まずラジオやテレビのCMソングで知られるようになった。手がけたCMソングは約3,000曲にものぼり、有名な伊東温泉のホテルのCMソングは彼の作曲によるもの。歌謡曲の分野でも活躍し、「世界は二人のために」「恋の季節」「見上げてごらん夜の星を」「いい湯だな」など、ビッグヒットを重ねた。佐良直美の歌った「いいじゃないの幸せならば」では、69年のレコード大賞も受賞。

 日本語によるミュージカルにも力を注ぎ、『ルドルフとイッパイアッテナ』『見はてぬ夢』『船長』など、100以上の作品を残した。ミュージカルの学校も創立してたくさんのアーティストを育て、現在ミュージカル女優として活躍している鈴木ほのかは、最後の門下生。数多くのヒット曲による印税収入は莫大なものだったといわれているが、ミュージカルの発展のためにほとんど使い果たし、生活はとても質素だったそうだ。また89年から亡くなるまで参議院議員もつとめ、作曲家らしく「音楽を通じた文化国家づくり」をモットーにしていた。
【おんがく日めくり(http://www2.yamaha.co.jp/himekuri/view.html?ymd=19990511)による。】