軍隊小唄


Return to the List



軍隊小唄
作詞  不      詳
補作詞 下条ひでと
作曲  倉若 晴生
1.いやじゃありませんか 軍隊は
  カネのおわんに 竹のはし
  仏さまでも あるまいに
  一膳飯とは なさけなや

2.腰の軍刀に すがりつき
  連れてゆきゃんせ どこまでも
  連れて行くのは やすけれど
  女は乗せない 戦闘機
3.女乗せない 戦闘機
  みどりの黒髪 裁(た)ち切って
  男姿に 身をやつし
  ついて行きます どこまでも

4.七つボタンを ぬぎすてて
  いきなマフラー 特攻服
  飛行機まくらに 見る夢は
  可愛いスーチャンの なきぼくろ
1940年(昭和15年)?


 「可愛いスウちゃん」や「軍隊小唄」は、俗に「兵隊ソング」といわれているもので、誰がいつ作ったのか不明のまま、兵士たちによって、軍隊内で歌い継がれてきたもの。「♪お国のためとはいいながら人のいやがる軍隊に召されてゆく身の哀れさよ……」と嘆く「可愛いスウちゃん」は初年兵の怨念の歌であろう。「軍隊小唄」は山中みゆき(鈴木富子・1917〜)の「ほんとにほんとに御苦労ね」(野村俊夫・倉若晴生)の替え歌。歌詞は何種類もあるが、「いいじゃありませんか軍隊は……」と「腰の軍刀にすがりつき連れてゆかんせ……」が有名。
《「空席通信 歌と戦争 8」(http://www.sakuramo.to/kuuseki/109.html)による》