Return to the List

白  月

作詞 三木露風
作曲 本居長世
照る月の 影みちて
雁がねの さおも見えずよ
わが思う 果ても知らずよ
ただ白し 夜の月夜は

吹く風の 音さえて
秋草の 虫がすだくぞ
何やらん 心も泣くぞ
泣きあかせ 秋の月夜は
1921年(大正10年)ごろ


本居長世 作曲家 明治18年(1885年)4月4日−昭和20年(1945年)10月14日 東京都出身

   童謡を初めて作曲したといわれる人物。野口雨情 、西條八十、北原白秋 ら作詞家とのコンビで「赤い靴」 「七つの子」 「青い眼の人形」 などの名作を残した。
 1885(明治18)年、東京の下谷区御徒町に生まれる。小さい頃から祖父と二人きりの生活を送る(この寂寥感が長世の作風 をずっと支配したと指摘されている)。
 1908年、東京音楽学校を全学部筆頭の成績で卒業し、その後、同校の器楽部助教授に職に就いた。同期生には山田耕筰が。  1920(大正9)年 に新日本音楽大演奏会で発表した「十五夜お月さん」 が大きな反響を呼び、人気童謡作家として知られる ようになる。翌21年、「とんぼ社」(都築益世らが主宰)に中山晋平 、弘田龍太郎 とともに顧問に加わる。同じく西條が 創刊した『かなりや』にも野口雨情 や山田耕筰らと作品を提供した。
 当時の作品には「お山の大将」「七つの子」 「でんでん虫」 「青い眼の人形」 「赤い靴」 などがある。  娘たちをボーカリストとして積極的に全国を巡演し、童謡を広めたことでも知られ、敗戦直後に肺炎で亡くなるまで、オペラ、 合唱曲をふくめ約780の作品を残した。 (http://www.d-score.com/pg/A02020406-1.htmlによる)

 なお、本居長世については、次のサイトが詳しい。彼にまつわるエピソードなどにもふれている。
「本居長世 ----童謡の黄金時代の開拓者----」http://www.aba.ne.jp/~takaichi/douyou/motoori1.html