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秋 桜(コスモス)

作詞・作曲 さだまさし
歌     山口 百恵
1.薄紅の秋桜が秋の日の
  何気ない陽溜まりに揺れている
  この頃 涙脆くなった母が
  庭先で一つ咳をする

	縁側でアルバムを開いては
	私の幼い日の思い出を
	何度も同じ話繰り返す
	独り言みたいに小さな声で

  こんな小春日和の穏やかな日は
  あなたの優しさが 沁みてくる
  明日嫁ぐ私に 苦労はしても
  笑い話に時が変えるよ
  心配要らないと 笑った
2.あれこれと想い出をたどったら
  いつの日も一人ではなかったと
  今更ながら我侭な私に
  唇かんでいます

	明日への荷造りに 手を借りて
	暫くは楽しげにいたけれど
	突然涙こぼし 元気でと
	何度も何度も 繰り返す母

  ありがとうの言葉を かみしめながら
  生きてみます 私なりに
  こんな小春日和の穏やかな日は
  もう少し あなたの 子供で
  いさせて下さい
1977年(昭和52年)