インクジェットプリンターによる
布へのプリント実験

1/6 comouflage by Inkjet printer

A4サイズのインクジェットプリンター用『OHPフィルム』に、スプレー糊を吹き付ける。

A4サイズに切った布をOHPフィルムにぴったりと貼り付ける。 もちろん、なるべく織り目が細かく、薄手の布がいい。生地によってインクのノリが全く違うので、いろいろと試してみるしかない。

プリンターに入れる側の端は布とフィルムを数ミリずらしておく。ここをぴったり揃えると、厚みがありすぎてうまくプリンターに入っていかないのだ。

『厚紙モード』にして、 手差しでプリントする。
【※】ここで使っているプリンター(Canon BJ F870)は、いろいろな機種の中からこの作業に適したものを選んだのではなく、とりあえず手持ちのものを使ってみただけです。特にこの機種が布へのプリントに向いているというわけではありませんので、念のため。当然、機種によってはもっと上手くできるものがあるかもしれないし、逆にどうしてもムリな場合もあるだろうと思います。なにより、メーカーの想定していない使い方をしている訳なので、最悪の場合は故障してしまう可能性も……そのリスクを踏まえた上で、各自の環境と都合に合った機種とやり方を探してみてください。 ちなみにインクジェットプリンターは開発・販売の競争がかなり激しいためか、低価格化と性能のUPがどんどん進行しているようです。

出来上がり。仕上がりをみながら画像データの色調を調整し、 試し刷りを繰り返してイメージにあった色合いに近づける。

紙にプリントする場合より、どうしても色合いが浅くなるようだが、パターン自体はとても綺麗にプリントできた。

布にシワがあると、当然ながらこんな風になってしまう。 OHPフィルムに貼る前に、アイロンをかけておいたほうがいい。


インクジェットプリンターによる印刷ですので、耐水性は全くありません。ごくわずかな水滴がついてもにじんでしまいます。プリント後にフィクサチーフを吹いてみることも試してみましたが、縫製の時に手でこすることによるインクのかすれは多少減りましたが、耐水性はほとんど得られませんでした(但し、少しパリっとするので、縫製作業はやりやすくなります)。取り扱いにはくれぐれもご注意を。
【※追記】このページをUPした当時、インクジェットプリンターは染料インクのみでしたが、その後発売された顔料インクのプリンターを使えば、耐水性・耐光性は格段にUPします。


2003 Jun Matsui