海 禅 寺

青梅市二俣尾 



 海禅寺は寛正年間(1460〜65)この地に草庵が建てられたことに始まり、青梅市一帯

を支配していた三田氏の菩提寺として、天文年間(1532〜54)に三田綱秀により再興さ

れたとされています。その後裏山の辛垣城に拠っていた三田氏が、北條氏照により滅ぼされた

際に兵火にかかり全山焼失しましたが、ほどなく復興されて天正3年(1575)勅願所に列

せられ、徳川の世になると寺領15石を拝領し京に末寺を持つほどに栄えました。


     総  門


 寺伝では慶長17年(161

2)の建立とされ、現在は道路

脇に立っているのですが、本来

は横の道が参道でその真ん中に

建っていました。しかし参道の

途中に青梅線が走り、参道もい

つしか市道となった為に道の脇

に移されてしまいました。





     海禅寺石垣


 青梅街道から青梅線の踏切を

越えると目前に城のような石垣

が迫ります。境内の裏山には戦

国時代の山城があったので、こ

の石垣はそれらを連想させます

し、海禅寺の格式の高さを窺わ

せるのにも十分な構えです。






     山  門


 急な石段の上に建っているの

ですが、さながら城門といった

雰囲気です。建立は棟札により

寛政5年(1793)で、境内

では一番古い建物です。







     本  堂


 本堂と庫裏は昭和59年に庫

裏からの出火により惜しくも焼

失し、現在の建物は平成4年に

元禄時代からの前本堂を復元し

て再建されました。






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