連取代官屋敷門

伊勢崎市連取町、旧森村家 




 伊勢崎市の旧連取村の辺りは1800石の旗本駒井家の領地で、土地の豪農森村家を郷代官

としていました。その森村家の屋敷が伊勢崎市の文化財「旧森村家住宅」として今も残されて

います。ただ主屋は幕末の世直し一揆により破損したので、明治9年に伊勢崎陣屋からの払い

下げ柱材を利用して建て直された(注1)のですが、長屋門形式の裏門と馬屋は当時のまま残

されているそうです。一方の表門については、一見したところ一揆の際の傷跡などが見当たら

ないのですが、門柱の木肌は十分な年代を感じさせるので、主屋の再建と同じ明治の初期頃に

修復した建物かも知れません。


    森村家表門


 白壁の土蔵や屋敷塀などは

最近修復されたようですが、

門自体は木肌に古さを感じさ

せます。ただこの辺りの豪農

屋敷は幕末の世直し一揆に襲

われているのですが、この門

には目立った外傷は見当たり

ませんでした。






    森村家裏門


 長屋門形式の裏門は高さも

ある立派な門です。一方、表

門の時代を疑ったのは屋根が

低いからでもあり、それに比

べ裏門の門扉と屋根の高さは

当時のままのようです。この

直ぐ奥には馬屋があります。



注1・・・実は武家屋敷遺構としては主屋のほうが必見で、主屋の玄関と新座敷は、再建の際

    に伊勢崎陣屋の御殿建物をそのまま移築したものなのです。詳しくは伊勢崎陣屋跡

    ページを参照して下さい。






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