麻生藩家老畑家住宅

行方市麻生町、麻生藩家老屋敷記念館 




 一万石の外様大名だった新庄氏は霞ヶ浦東岸の麻生に陣屋を構えていました。その陣屋は、ほぼ

正方形でしたが現在は麻生小学校の敷地となっていて、遺構等は残されていないようです。

 しかし陣屋跡に隣接して家老畑家の住宅が残されていて、家老屋敷記念館として木〜日曜の週4

日と祝祭日に一般公開されています。他の武家屋敷と同様に明治以降は人手に渡り近年まで医院と

なっていたそうで、それを旧麻生町への寄贈を受けて修復整備したそうですが、上級武家屋敷には

必ず築かれていた筈の庭園の整備はまだこれからのようです。


     家老屋敷門


 形式としては薬医門形式の門で

建てられたのは主屋と同じ江戸後

期頃と見られています。袖塀など

も当時のままに修復されて、門前

に空間をあける門構えと共に家老

屋敷としての格式の高さを漂わせ

ています。







    家老屋敷主屋


 写真の手前が南側なので、本来

ならば玄関と座敷との間の前庭に

仕切り塀があって、その内側に庭

園が築かれていた筈なので、簡易

でも良いので庭らしく整備される

事が望まれます。







     麻生陣屋跡


 陣屋跡はそっくり麻生小学校の

敷地となっていて遺構等は見られ

ませんが、よく見ると校庭の方が

周囲の道路よりも一段高くなって

います。学校を巡る周回道路は堀

の跡なのかも知れません。