3 W ミ ニ ア ン プ









6石ピュアコン


  試作器




 このセットを試作するまえに、前段にオペアンプを使ったセットを組んだのですが、パワーオ

ペアンプが安価で出てきたので、中途半端にICを使うのは、あまり意味がないように思えたの

です。そこでディスクリートアンプの腕試しの意味で組んだのですが、案の定、電源を入れたと

たんにパワートランジスタを壊してしまいました。予備の石が無かったので、手持ちの石の中か

ら hfeの合う石を探し出して使ったのですが、製作過程の失敗例と言うことで調整手順を中心に

紹介したいと思います。



 まずQ1Q2は hfe250ぐらいの特性のあった石、Q3はhfe300、PC0.2Wぐらい、Q4は hfe

200ぐらいで同等の石なら何でもいいです。そしてQ5Q6ですが、上記の事情で手持ちの中から

Ic300mA以上、メタルカンタイプでhfeの合った石をシャーシに取り付けて使いました。また御存

知でしょうが、規格表の hfeは目安にしかならないので、実測することをお薦めします。


 組終わったら パワー段をはずして 動作チェックをする。

1.5KのトリマーでE点が電源の8Vマイナス0.6Vになるようにする

2.500オームのトリマーでC点E点間が1.2Vになるようにする

3.上記の調整をもう一度繰り返す。

4.ここで初めてパワー段をつなぎ、上記の調整を繰り返す。

5.500オームのトリマーで 1オームの両端の電圧が 5mから10mVになるようにする。

6.5Kのトリマーで中点とアースとの電圧差が 0Vになるようにする。


 当初は定格に余裕があるパワーTrだったので、いきなり全部接続して電源を入れた為に失敗し

てしまったのです。

 ただ現在使用の石も I c に幾分余裕があるので、石の塗装を剥がして取り付けるなど放熱を

強化すれば、5Wぐらいは絞り出せそうです。まあそこまでするくらいなら、新規に買ってきた

方が早いですが・・・




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