ロンドン憶良の年頭雑感










回顧と展望

戦争とテロの脅威

2003年は「ロンドン憶良の年頭雑感」通りの一年でした。
 イスラエルとパレスチナの紛争は、世界のあちこちに飛び火して、
民族・宗教の抗争から、富める国と最貧国の対決の様相を呈し、混迷
は深まっています。

 大量破壊兵器の存在を前提にしたアメリカの対イラク進攻は、その
大義を問われています。フセイン大統領の政権は倒しましたが、進攻
の目的が石油や戦争利権ではないかという批判もでています。

 ソマリアの内戦を描いた映画「ブラックホークダウン」さながらに、
攻撃ヘリコプター「ブラックホーク」が、打ち落とされています。
 ブッシュ大統領や閣僚たちの勇ましい声明の陰で、命を落としてい
る米国の若い兵士たちに同情します。

 英国は、歴史的民族的背景から米国を支援していますが、欧州諸
国特にフランスやドイツとの関係には距離がでてきているように
見えます。聡明なブレア首相にも誤算があったと思います。

 これまで中東紛争には直接介入していなかった日本は、アラブ諸
国からもその中立性を評価されてきました。しかし今回のイラク派兵
で完全に米国の傘下に直接組みこまれました。
 イラクに派遣されたご家族の心中を察し、胸が痛みます。

 日本国内もテロの対象国になったので、惨事がいつどこで起こるか
わかりません。


北アイルランド問題

 殆ど最終段階に達していた和平交渉が、またまた挫折しました。
民族、宗教の対立の根深さを感じるとともに、一部の狂信的右派や
左派の行動には、何処の国も振りまわされているように見えます。
引き続きその経緯をまとめ、今後の推移を冷静に見たいと思います。
(昨年と同文)

アジアへの旅

 昨年は韓国の文化を探るつもりでしたが、香港や中国を席巻した
SARSの感染を危惧した子供たちの意見を容れて、海外旅行を
見送りました。
 上海へ再訪と近郊都市を予定してるのですが、SARS再燃する
のか、どうも気になります。

地元への奉仕活動
 2003年4月から、地元町内会(960世帯)の役員(文化体育担当)
『という名の高等小使い』をしています。2005年3月までの任期です。

母校ボート部百年史編集
 誰かがやらねばならないことなので、お人よしの憶良めが年長者
とおだてられ下巻50年の編集長をしています。2006年発行を控え、
今年は原稿の校正作業に追われるでしょう。

年頭雑詠
 昨年孫が二人増えました。少子化には無縁です。

 七人の孫を迎えて屠蘇を酌む
         健やかにあれ 暢(のび)やかにあれ

ホームページの管理
昨年は上記のような私的な忙しさのために、ホームページの更新が
十分出来ませんでした。このため一部の方には失礼しておりますこ
とをお詫びします。
早い時期に従来同様、連載作業にとりかかるつもりです。

今年も多忙さは続きそうですが、ノルマン・コンクェスト後半部分
は何とか完結するつもりです。また、世界情勢は混沌としていますが、
この中でUKやコモンウェルスがどのような思考と行動をするのか、
ご愛顧ください。
 「有言実行」をモットーに、今年も元気に過ごしたいと思います。



2003年の年頭雑感

ホームページへ戻る