UKを知ろう


グレンイーグルズで開催のG8(主要8ヶ国)会議(2)

開催日に合わせたロンドン同時テロ攻撃




暗雲立ち込めた「鷲の谷」
テロの犠牲となった市民の方々に哀悼を捧げます



 2005年7月7日スコットランドのグレンイーグルズ・ホテル
で開催されたG8会議に飛び込んだのはロンドン同時テロ攻撃
の報道だった。

 2012年のオリンピック開催地がロンドンに決まり、首相も
国民も、歓喜した翌日の朝である。
 開催国の議長であるブレア首相は、急遽ロンドンに帰った。

 地下鉄とバスというロンドンの代表的な交通網を狙ったテロ
の目的は、まだ犯行者の特定ができていない。
 しかし、オリンピック開催地決定の翌日、G8開催当日という
時点から判断すると、先進8ヶ国に対する反抗の意思表示とみる
のが妥当であろう。

 テロの犠牲となった市民の方々に深く哀悼の意を表したい。

 約30年前、憶良氏が働いていたシティの一角も攻撃対象で
あった。在英5年間、通勤に利用していた懐かしいムーアゲート
駅(Moorgate Station)が、このような形でテレヴィや新聞に
出ようとは思わなかった。

 シティは、かってIRA(北アイルランドのアイルランド共和国
軍)の攻撃対象であったが、IRAは「爆弾仕掛けたよ」という予告
電話をして、市民が巻き込まれないように配意する仁義があった。

 しかし、今回はそのような予告の仁義はないから、まったく
別のテロ組織であろう。
 マドリッドのテロとの類似性を指摘する報道が多い。
 地下鉄同時テロは、日本のサリン事件が嚆矢であろう。

 グレンイーグルズという高級リゾートでの先進8ヶ国および
発展著しい中国、インドといった大国は、今回
(1)アフリカの貧困国救済
(2)地球環境問題対策
を大きな議題にするはずであった。

 しかし今回のテロは、明らかに英米主導のこの会議に大きな
衝撃を与えた。

 日本はキリスト教国ではないが、自由主義経済圏の中で米国
よりの姿勢を取っているので、反米テロの対象国にあげられて
いることを忘れてはならない。

   

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