2001/1/31(水) 運命の瞬間
先週の報道以来、いろいろなことが猛烈なスピードで動き、今朝の取締役会で最終決議された内容は、16時に東証で発表され(上場企業の重要な情報開示は、一番に証券取引所でおこなわなければなりません)、セガの社内でもその後、全社員に対して社内LANなどで通知された。
なぜ、事前に知らされないかというと、内容がセガという上場企業の業績や経営の方向性を大きく左右する=株価にも大きな影響を与える内容だから。これを知ってて株を売買していたりすると、それがいわゆる”インサイダー取引”ってヤツになる(笑)。実際、株価あがったし……(苦笑)。
先週、「DC撤退」報道があったのは、今日の決定に向けて関連会社の経営スタッフだけでさまざまな検討がなされていた話の一部が、何故か記事になった?のかもしれないが、実態は僕にはまったくわからない。
ただ、先週の記事が出て以来、僕も自分なりにいろいろ考えたし、眠れなかったりもしたが、個人的な結論としては、「このまま無理して赤字を出し続け、いつかセガが倒産し、中さんや小口さんや裕さんや、みんながバラバラに散ってしまったり、セガのゲームセンターが全部なくなったりするのに較べたら、思い切った方向転換をしてでもセガを存続させることを一番に考えたい!」ということ。
もちろん、僕だってメガドラに激しく惚れて、「セガのゲームは世界一面白い!」って思い入れでセガに転職してしまったような”根っからのセガファン”だから、セガの家庭用ゲーム機がなくなってしまうのは衝撃だし、ドリームキャストの立ち上げ時期のパブリシティをやったり、D-DIRECT担当になってからもドリームキャストまわりの面白い企画をいろいろやってきた人間だから、ドリームキャストがセガ最後の家庭用ゲーム機になってしまうことにはなんとも言えない気持ちがある。
そして何よりも、ドリームキャストを買って稼働してくださっているみなさんには、なんと言えばいいのだろう……。
とりあえず、自分の気持ちを整理して(セガファンである自分と、上場企業の会社員である自分と)、今回のセガの発表内容を自分なりに受け止めるために文章を書いてみました。
めちゃめちゃ長い文章で申し訳ないのですが、ここ一週間のセガスタ日誌の代わりだと思って読んでいただければ幸いです。
「SEGAを応援してくださるみなさんへ」
……とか言いながら、今日も長々と書いてしまった(苦笑)。
しばらく日記を書ける状況じゃなかったので、いろいろみなさんにご心配かけてごめんなさい。
先週来、「セガがハードをやめても竹崎さんは辞めないで!」ってメールをたくさんの方からただきました。
励まされました、ホントに。ありがとう。
僕は、やっぱりセガが好きです。
セガで面白いソフトを作ってる開発のみんなが好きです。
セガから出てくるビックリするようなゲームが好きです。
みなさんに喜んでもらおうと一緒にがんばってくれているD-DIRECTのスタッフもまわりの仲間も好きです。
そして、そんなセガをいつも暖かく応援してくださるみなさんが大好きです。
だから、僕はセガを辞めません。
それどころか、セガをいつか超大黒字の会社にして、そうなったときに「社長、儲かりすぎだから、ここは税金対策でちょこっと新しい家庭用ゲーム機でも作ってみましょうよ」な〜んてささやいてみたいなぁ……なんて小さな野望を抱いているくらいです(笑)。
やってること、セガガガVMと変わりませんけど……。
だから、僕は今日から前向きに、セガの新しい方向性を夢見て”超大黒字”セガを目指して、これまで以上にセガで全力で働いていきたいと思います。
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