2000/10/5(木) 絶体絶命!
この話は本当は書かない方がいいと冷静に思うんだけど(笑)、この出来事をなしに今日以降の僕の人生はありえないので、事実を少しだけ書き留めておきたい。おそらく今日は自分の人生でひとつの大転換となる(人生を左右するような)1日だった。
朝、メールをチェックしていて、あることをきっかけにある人物が僕の仕事ぶりに対する個人批判のメールを送ってきたのを発見。しかも、その内容は事実無根ながらも強烈で、「事実と違うんだから気にしなきゃいいじゃん」ってレベルを超えてて、セガのために時には私生活さえ捨てて働いてきた僕にとっては人生そのものを全否定されるようなものだった。そして、引き続き、さらにひどいことが起こるのだが……これ以上はナイショ(笑)。
紆余曲折があって、仕事をする気も失せ、怒りのやり場も破綻した精神を落ち着ける手段もなくした僕は、街をフラフラとさまよい、映画館に行って映画を観ても頭の中はメールの件がぐるぐる回り、やがて自宅に戻ってお酒をメチャメチャに飲んだりした。
そんな風にのたうちまわった今日、僕をちょっと救ってくれたのは松永真理さんが書いたベストセラー「iモード事件」って本だった。
この本は「iモード」っていうものを企画してから実際に成功するまでの紆余曲折を描いたドキュメンタリー。
そこにはビジネスを成功させる過程での本当に大変な苦労と、ときにはやる気をなくしてしまうような出来事に沈む関係者の姿と、それを乗り越える中での素晴らしい人々との出会いなんかが書いてあったりする。
こんな風にプロジェクトに関われると素敵だなぁ。
この本を読んでいると、自分がセガに入ってから7年半の間、いろいろとやってきたこと、その苦労や成功の数々が頭をよぎり、涙が出てきた。
こんな日もある。
会社ではいろんなことが起こる。
でも、それを乗り越えて会社の成功を願ってやっていけば、いつかそのプロジェクトの成功を仲間といっしょに喜び、美酒を交わせる日も来るはず。
終わらせることが一番簡単だが、終わらせることは勝利ではない。
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