セガスタ7/7号(4/4)

ってことで、おたよりの続き…

●東京都のバババーン君から

『最近、ドリームキャストのソフトの発売日延期が目立ちますが、延期するなら発売日を発表しないでください。』
というおたよりが。うん、そのとおりだと思う、僕も。確かに最近になってまた発売日延期が目立つけど、振り返ってメガドライブ(SEGAの16ビット機)時代もひどかった。僕がSEGAに入って最初にやったのは、「あいまいな発売日を発表しないようにしたい」と上申したことだったくらいだから(笑)。で、そんな僕がパブリシティの責任者をやってて、なぜ「延期されるかもしれない発売日が発表されるのか」ということだが。

これは、現状では『ゲームの流通システム』における避けられぬ事態としか説明しようがないのです。ゲームソフトは、「発売の3ヶ月前の下旬」にはお店に対して「発売日を明確に」し、お店から注文をとり、注文された数を製造して発売日に店頭に届けるというシステムがとられています。よって、発売予定の3ヶ月前には「発売日を明言しないといけない」ルールになっているのです。この3ヶ月前の時点で「開発が遅れそうだ」とわかったものは発売日を明確にすることなく延期が決められており、「春」が「夏」になったり、「6月」が「7月」になったりするのはこういったケースにあてはまります。

3ヶ月前の時点で開発サイドが「予定通りに完成する」つもりでいるソフトに関しては、ソフトの完成予定日にチェック期間と製造日程を加えて「発売日」を決定し、お店に対して発表し注文を取り始めます。で、ここからが問題。今はCD-ROMやGD-ROMによってソフトが供給されているので、製造は結構早くできるんです。よって、発売日を発表してからソフトの完成までにはまだまだ時間があり、この間になんらかの開発上のトラブルが発生し、それを制限時間内で解決できないときには「既に発表している発売日を延期しなければならなくなる」わけです。

発売日が変更になるという情報が一切ない時点での僕らは(そして、協力いただいている雑誌社の方も)「ソフトの発売日」に合わせて雑誌の表紙をとったり記事のボリュームを増やしたり、宣伝スタッフは雑誌広告を入れたり、CMの枠を買ったりするのですが(こういった作業は1ヶ月以上前にやらねば間に合いません)、ソフトの開発遅れが発売予定日の1ヶ月前ギリギリに発覚するケースでは(多分、DCになってやれることが増えた分、最後の調整段階でトラブっていると思うのだが…)、例えば『クライマックスランダーズ』の広告が5/21の雑誌からのりはじめてしまったり、5月下旬のDC専門誌の表紙が全部『ランダーズ』になってしまったり(当時は6/10発売予定だった…)とチグハグになってしまうわけです。ユーザーのみなさんはやりきれないし、お店の売る気も失せるし、広告宣伝費はもったいないし、雑誌社は大混乱だし、パブリシティ計画はズタズタになるしで『発売延期』なんて何もいいことないのにね……。

最近あいついで延期されたソフトが、元の発売日に合わせて、古い発売日のままで一般情報誌で紹介されていて恥ずかしいのですが、これもすべて締め切りを過ぎてから『発売延期』されたため、修正が間に合わなかったケースです。本当に申し訳ない!!(ゲーム誌はギリギリの情報を載せるために1週間前くらいまで修正がきく体制をとっているので、結構記事は早く直っている。)

みなさんの怒りはヒシヒシと伝わっていますし、できることならSEGAとしても『発売延期』なんてしたくないので、現在、抜本的な改革を検討中です。だから、今しばらく時間をください。こんな説明でみなさんの怒りがおさまるとは思っていませんが、少なくとも「なぜ延期されるかもしれない発売日が発表されるのか」という疑問への答にはなると思い、重い筆をとって書いてみました。(ホームページを作っていきなり重い話題になってしまった……。)

●ちょっと気分を変えて、明るい?話題を。春日井市の栗原さんより

『ジャンプで大好王を連載中の道元宗紀先生がセガスタ読者だったということが発覚!』
…これは僕も知人から聞いて驚きました。あんなにクッキリハッキリ公の媒体でメッセージをいただいて、大変ありがたく思いました。ホームページになっても読んでいただけると嬉しいのですが……いかがでしょうか? 暖かいメッセージ、本当にありがとうございました。というわけで今月はここまで。

ふう、疲れた。今回はマジで疲れたヨ…。FAXの時の20倍くらい時間がかかった。しかし!さらにまた新しいHP作成ツールを購入した竹崎は8月6日の本格稼動時にはもっと面白いページを作ってやるゼと決意しているので、気が向いたらまた遊びにきてくださいっ! では、また来月!!

(謝辞)今回、どうしようもなく追いつめられたHP制作の最終調整に多大な御協力をいただいたインターネット推進室の a-mil さんに深く感謝いたします。

前のページへBACK


セガスタTOPページへ