泌尿器科医・木村明の日記


久々の皮膚腫瘍切除術


[木村泌尿器皮膚科公式ブログ](2012年春)

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皮膚線維腫。表皮細胞の下の真皮内のコラーゲンが異常増殖した、良性の腫瘍です。
表皮細胞が異常増殖しているだけの尋常性疣贅や脂漏性角化症(老人性疣贅)は、液体窒素で壊死させることができますが、
真皮内の細胞を液体窒素で壊死させることはできないので、皮膚線維腫は切除手術が必要になります。
当院では、2008年以降皮膚腫瘍切除術は行っておらず、皮膚線維腫の方がいらっしゃると、良性腫瘍なので手術不要と説明し、
切除を希望される方は、形成外科や整形外科を受診するようお話ししていました。
でも、先月、男性非露出部に皮膚線維腫できた方が来院され、切除を希望されたため、4年ぶりに皮膚腫瘍切除術を行いました。
ただし、初診日にそのまま切除術ができる体制ではないため、平日のお昼に出直していただきましたが。

P.S.首によくできるアクロコルドンは小さな皮膚線維腫で、
アクロコルドンは液体窒素で治療することも可能です。
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