第4回 Super Drinking Talk in 自由が丘 with Eric Gorfain

 Page/Plantのオーケストラ奏者であったEric Gorfain氏のプライベート来日を記念し、 
 ささやかなる親睦会を開催した際のトークです。
 あいにくの雨の中、お集まり頂いた皆様に感謝いたします。
 当日は田中さんのバンド『Pat's Delight』が同じ自由が丘で練習があり、そのまま宴会 
 に流れ込んで頂きました。
 座席の関係上、残念ながら柴田さんとしゅーきちさん以外の方とのトークは未収録です。 
左より、秋吉/中西/田中/沼田/大川/YUKO/柴田/Eric/本多(敬称略)

●場 所:自由が丘 やかましい居酒屋2階 ●日 時:1997年5月24日(土)18:00−21:00 ●参加者   ・エリック・ゴーフェンさん (ヴァイオリニスト)   ・沼田育美さん       (ご存じZEPPコレクター)   ・田中昌也さん       (ギタリスト)   ・柴田さん         (英語の得意なZEPPマニア)   ・しゅーきち・秋吉さん   (ZEPP Tributeバンド "Pat's Delight" Vocal)   ・中西さん         (同上、Drums)   ・大川さん         (同上、Bass)   ・YUKOさん       (同上、Vocal)   ・CB本多         (宴会係)
『まずはごあいさつ』 (本)「どうも、雨の中わざわざお越し下さいまして、ありがとうございます」 (G)「いえいえ、こちらこそ。日本のZEPPファンのみなさんとお会いできて嬉しいです」 (柴)「しかし、日本語がお上手ですねー!」 (本)「電話を頂いてびっくりしましたよ。『どうも!エリック・ゴーフェンです』だもの。     ホント、見事な日本語で」 (G)「あはは(笑)日本にしばらく住んでましたからね」 (本)「今日は根掘り葉掘り、色々と質問させて頂きますのでよろしく」 (G)「はい(笑)そのつもりで来ましたからね」
『演歌もずいぶんやりました』 (本)「まず、Ericの生い立ちから(笑)。生まれはSacramentoでしたっけ?」 (G)「そう。でも、今はL.A.に住んでいます」 (本)「で、日本で数年暮らしていたんですよね?」 (G)「ええ、日本の音楽学校を出て、その後、オーケストラの仕事をやってました」 (本)「どんなジャンルの仕事ですか?」 (G)「もう、色々です。Classic、Rock、フォークソング、Pops....。     演歌もずいぶんやりましたよ(笑)」 (本)「え〜!それは大変ですね」
『参加のきっかけは?』 (本)「それじゃ、さっそく本題の方を。     まず、EricがPage/Plantのオケに参加したいきさつについて知りたいんですが。     USのTourの時は、どっかユニオンみたいなところから紹介があったんですか?」 (G)「そうですね。募集があって、それに応募しました。     最初はIrvine Meadowsの2公演だけの契約だったんですけど、そのまま4公演に     続いて参加しました」 (本)「日本公演も同様ですか?」 (G)「いえ、日本は直接マネージメントと交渉して契約しました」 (本)「それは、日本のプロモーターのことですか?」 (G)「いえ、Page/Plantのマネージメントです」 (本)「ちょっと突っ込んだ話になりますけど、いいですか?     Page/Plantのプロジェクトって、実はRobertのマネージメントにJimmyがゲスト     で参加した形、と聞いているんですが。契約はRobertのマネージメントと交わし     たということでしょうか?」 (G)「そうです。Tourも殆どがRobertのスタッフでした。Jimmyには個人的なスタッフが     何人かいただけですね。中にはZeppelin時代からの関係者もいましたよ」 (本)「それって、レックス・キング氏のことですか?」 (G)「そう!良く知ってますね!彼はBONZOの運転手だった人ですけど、今はRobertの     Tourスタッフの一人です」
『大阪の謎』 (本)「大阪の初日は二人が怒ってたんじゃないかって話なんですけど、Ericから見てどう     感じましたか?」 (G)「う〜ん、それは....ね(笑)」 (本)「大阪初日って、これでもかってくらい新しい曲を入れたりしてたじゃないですか?     そんなにサービスしてるのに、あまりにリアクションが無かったんで、そのへんが     Robertとしては機嫌も良くなかったんじゃないんですか?」 (G)「Robertは『日本人の個性』に慣れてなかったんだと思うんです。     日本の前にやったアメリカだと、アンコールの時には歓声で耳が痛くなるんですよ。     でも、日本人は何も言わないでしょ?黙って聴いているんですよ、皆さん」 (本)「確かに、他のTourに比べると靜かでしたね」 (G)「多分、日本のファンは、演奏をホントに気に入ってくれてたと思うんですけど...。     で、東京初日は自分の演奏が聴こえて非常にやりやすかった。でも2日目からは     『どうしてリアクションが来ない?私達、そんなにヘタですか?』って感じでした」 (本)「そうだったんですか....」 (G)「そんな状況で、武道館で6回やるってことは大変だったと思うんですよ。で、大阪に     行った頃はフラストレーションが凄く溜まっていたんじゃないでしょうか?」 (本)「ZEPP時代は大阪のノリが良かったそうですから、彼等は大阪のお客さんに凄く期待し     てたんじゃないですか?」 (G)「あ、それはあったでしょうね。     あとね、ファンも若い女のヒトじゃなく、ちょっとトシ取った男のヒトが     多かったでしょ?」 (本)「(笑)それも不満だったと?」 (G)「ちょっと言いづらいですけど(笑)」 (秋)「そりゃー、そうだって!!!(突然、秋吉氏乱入)」 (本)「...どーしました?突然」 (秋)「ZEPPの音って、元々イヤらしいもんでしょ?Robertの腰つきなんか、もろセックス・     アピールって感じじゃない?それが、日本では何だか...」 (本)「アカデミックに捉えられていると?」 (秋)「そう!Page/Plantを見に行ってたヒトは、何かZEPPを神聖なものとして見てたんだと     オレは思うんですよ」 (本)「う〜ん、マニアにとっては、神様を見てたようなものですからね」 (G)「でしょ?Robertに言ったんですよ。『日本ではあなたは神様なんだ』って。     『神様が喋っている時は、みんな靜かに聞いてるもんでしょ?』って。     でも、彼には分かってもらえなかった...」 (秋)「今度会ったら、ちゃんと言っておいてね!」 (G)「はい(笑)」 (秋)「今度はオレを最前列に座らせて!絶対面白いから!誰より高くジャンプするし(笑)」 (G)「ホント?(笑)約束ですよ」 (本)「次のPage/Plantの時、彼はピンクのネグリジェを着て、最前列でジャンプします     から。よく見といて下さいね」
『日本公演キャンセルの謎』 (本)「96年のTourは全部キャンセルになるんじゃないかって噂が流れたんですけど、それに     ついて何か御存じですか?」 (G)「これはManagerに聞いた話なんですけど...。Americaでは2回Tourしたでしょ?」 (本)「ええ」 (G)「実際は、あと6週間くらいやれるハズだったらしいんですよ。でも、二人がやりたが     らなかったそうです」 (本)「もう、ヤだったと?」 (G)「うーん、お金はもう関係ないでしょ?彼等はお金のためにやらなくても良いですから。     だから『もういい、もう充分だ』って」 (本)「じゃ、ホントにキャンセルになってもおかしくない状況だったんですね!」 (G)「ただ、日本のことは二人とも好きだと思いますよ。     今回のTourの移動の時、Robertは、ZEPPで日本に来た時の思い出を話していました。     日本は良い思い出ばっかりだったみたい」 (本)「今回、二人の日本に対する全体的な印象って、どうだったと思います?」 (G)「あのね...日本は一連のTourの終盤だったでしょ?それまで100回もやってたんですから。     とにかく疲れていたんですよ。曲の演奏も、ステージに出るのも、全部。     それを理解してあげないといけないと思います。     ただ、お客さんは基本的にその一日しか来ないですから、そのヒトのためには150%の     演奏をしてあげなければいけないですよ。でも実際は難しいんです」 (柴)「日本はこんなに小さな国なのに、10回もコンサートをやったじゃないですか?     特に、東京みたいに同じ会場で何回もやった所ってないですよね?」 (G)「東京だったら、ドームで1回やるか、武道館で5回とかって感じですよね?     でも、彼等はドームではやりたくなかったみたい。武道館は歴史もあるし」 (本)「『ZEPPの来日公演の再現』って気持ちも、少しはあったんじゃないんでしょうか?     それで、昔使った武道館にこだわったんじゃないかと邪推しているんですが(笑)」 (G)「そういうところもあったかも知れませんね」
『リハの謎』 (本)「以前伺った話ですと、オーケストラは東京/大阪と名古屋/福岡っていう風に、3回     メンバーが変わったそうですね。福岡ってリハーサルはやったんですか?」 (G)「ええ、やりました」 (本)「それって、LIVEの当日ですか?」 (G)「ええ、当日。東京は6日間もあったから、1日目と3日目にリハーサルしました。     大阪は初日だけです。そう言えば、大阪の2日目で短いリハーサルはありましたね」 (本)「軽く音合わせ、くらいですか?」 (G)「そう、サウンドチェックです。     私の方からも質問があるんですけど、よろしいですか?」 (本)「はい、何でしょ?」 (G)「誰かのホームページで、武道館のSound Checkについて書いてたですよね?     何の曲を何分くらいやっていたとか、凄く詳しいヤツ。     あれって、どうやって情報を得たんでしょうか?」 (本)「ああ(笑)あれって、会場の外でバッチリ聴こえてたらしいですよ」 (G)「あ〜!(笑)そうだったんですか?」 (柴)「けっこう離れてても、聴こえてましたね」 (G)「一生懸命考えて、どうしても分からなかったんですよ。     リハーサルの時はメンバーとスタッフしかいなかったし、武道館のスタッフは、ZEPPの     ことなんて全然詳しくないですから。あー、なるほど....」
『Tea For Oneの謎』 (本)「Tea For Oneは大阪2日目と福岡では演りませんでしたよね?     あれはどうしてなんでしょうか?」 (G)「本多さん、東京で演った時に聴いた?」 (本)「ええ」 (G)「じゃ、理由は分かるんじゃないですか?(笑)」 (本)「え〜、そうなんですか〜?そんな理由なんですか?〜」 (G)「Introがねー、ちょっと難しかったみたい。     バンド達は、レコードを聴いて曲を覚えた訳じゃないですか。でも、Jimmyの頭の中     には、別のアレンジがあった。それで、JimmyとMichaelのタイミングが合わなかった     んですよ。誰が間違えた、っていうんじゃないんです」 (本)「あの曲って、Introは全部違うパターンだったんですよね。Michaelがなんとか合わせ     ようとするんだけど、なかなか合わないんです(笑)」 (G)「Backstageで一生懸命練習してたみたいですけど、ダメでしたね(笑)」 (本)「で、結局 Since I've Been Loving Youに戻ってしまうんですけど。     オーケストラ側としては、Tea For Oneとどちらが演奏しやすかったんですか?」 (G)「基本的にはあんまり違いはなかったね。どっちかが難しいってことはなかった」 (本)「聴いてると、SIBLYの方が若干単純かな?と感じるんですが」 (G)「Americaではオーケストラは毎日変わっていたから、田舎の方だとあんまり上手じゃ     なかったりするんですよ。難しいスコアだと弾けない可能性もあるので、Edはそれな     りにアレンジを工夫していましたね」 (本)「つまり、簡単なアレンジにしていたと?」 (G)「んー、簡単っていうか、複雑ではなかったと(笑)     あとね、ニュアンスがClassicで弾くのとBandで弾くのは全然違うんです。     オーケストラに参加するヒトはClassicのヒトが多かったから、最初はみんな戸惑う     んですよ。で、私はそのヒト達に言うんです。『これはRock and Rollだよ』って。     ノリが違うんですよ。英語では"attitude"って言うんだけど...」 (秋)「アル中?」 (本)「違うって!(笑)」 (柴)「『態度』...かな?」 (G)「『頑張るぞ!』っていう感じね。モーツァルトとかは凄い丁寧でしょ?     Rockは丁寧じゃない。これはもう、精一杯弾かないとダメですよ」 (本)「多分、『勢い』って感じかな?」 (G)「そうそう!勢いですよ。それをみんなに説明して、なんとなくうまく演奏してくれま     したよ」
『The Rain Songの謎』 (本)「Ten Years Goneはどうでした?あれは結構難しい曲だったと思うんですが」 (G)「最後の方にオケで高いキーの部分があって、あそこは弾きづらかったですね。     お客さんは靜かなんだけどバンドの音が大きくて、自分の音が聴きづらかった」 (本)「Ten Years Goneは、なんで大阪初日に演奏したんですかね?」 (G)「わからない。でも、あの曲、凄く良かったね。大好きです」 (本)「大阪の目玉にしたかったんだと、私は踏んでるんですが(しつこい)」 (G)「全然わかんない(笑)だって、JimmyとRobert、いつもLIVEの15分前くらいにsetlist     を決めてたからね。毎日ギリギリだった」 (本)「その噂は聞いてましたけど、ホントにギリギリだったんですね!」 (G)「例えば、4日目はThe Rain Songで始まったでしょ?あれも、本番10分くらい前に決     まったんですよ。     setlistを書いた紙をもらって、びっくりしてオーケストラの控え室に駆け込んだら、     まだ誰も衣装に着替えてなかった!!     結局、僕の着替えが一番遅くて、Backstageに遅れて行ったら、全員がスタンバイし     てて、僕をじっと見つめているの(笑)Tour Managerも怒っているし」 (本)「あの日だけ、オケが最初からゴソゴソと出てきたんで、結構面白かったですよ」 (G)「インパクトがあったでしょ?(笑)」 (本)「あの日は朝から雨だったんで、The Rain Songを1曲目にしたんじゃないかって説が     あるんですが」 (G)「あー、そうかも知れないね」 (柴)「僕は、前の日が失敗したんで、『今日こそ!』っていう気持ちかな?って(笑)」 (G)「それもあるかも(笑)」 (柴)「Backstageで、RobertはJimmyのことを怒ってませんでした?」 (G)「全然!ニコニコしてましたよ」 (柴)「The Rain Songって、何で日本公演以前にやらなかったんでしょうか?」 (G)「MTVで演った後、1回か2回は演奏しようとしたらしいんだけど、結局止めたみたい     ですね。でも、僕は絶対やりたかった。     それで、東京のサウンドチェックの時、オケのみんなに急いで譜面を回してね。     『早く、早く!JimmyとRobertが帰っちゃうから!』って(笑)     そしたら、Robertがオケを聴いて『ん?』って顔をしたんです。後はJimmyが合わ     せて、これはイケる!ということになった」 (柴)「The Rain Songはそんなに難しいんですか?」 (G)「弦ばっかりでしょ?オケがうまく出来ないんなら、やらない方が良いです。     東京のオケは全然問題ありませんでしたよ。Jimmyが間違えましたけど(笑)」
『オーケストラの謎』 (柴)「オーケストラの人達がRockの曲を演奏するのを嫌がってた、ってことはないですか?」 (G)「嫌がってたってことはないですよ。特に日本では、オーケストラのメンバーはなるべ     く若くて、RockとかPopsの演奏が巧いヒト、ってことで特別に選びましたから」 (本)「あ、Ericがオーケストラ・メンバーの選定もしたんですか?」 (G)「ええ、私は昔、東京で仕事してましたからね。毎日毎日ですから、もう何百人も一緒     に演奏しました。その中で『Page/Plantの音楽に合うヒト』ってことで選     んだんです」 (本)「おお、それは凄い!」 (G)「東京は大体が若いヒトで、年配の方は一人だけでしたね」 (本)「それって○○さん、って方じゃないですか?」 (G)「そう!何で知ってるんですか?」 (本)「その方の息子さんも著名なミュージシャンで、某パソコン通信でシスオペをやってら     っしゃるんですよ。そこで『自分の父親がPage/Plantのオケに参加することになった』     って発言されてたもんですから」 (G)「そーなんですか。彼は大ベテランで、一緒にロッド・スチュワートを演った時にすっ     ごく楽しかったんですよ。優しいし、色んなことを教わりました」 (本)「ロッドの日本公演ですか?」 (G)「ええ、94年かな?Americaでも演りましたよ」 (柴)「オーケストラとEgyptianの人達って、軋轢はなかったんですか?」 (G)「"Conflict"はなかったですよ」 (柴)「なんか、スタイルが全然違うじゃないですか?」 (G)「でも、そこが面白いんですよ。MIXされて、Rockが別のものになるんです。     Kashmirは最高だったでしょ?最後はEgyptianとオーケストラとバンドが一緒になっ     て、すっごく盛り上がったですよ」 (柴)「そうですね。私も一番良かったのがKashmirでしたから」 (G)「Kashmirはオーケストラが一番活躍したからね。     もし、またTourした時、あの曲はオケ無しじゃつらいんじゃないかな?     In The Eveningもそうだけどね」 (本)「ふむふむ」 (G)「...って、仕事のアピールしてるんだけどね(笑)また、使ってくれ〜!って」 (本)「実際、In The Eveningは、ZEPP時代のLIVEではあんまり良くなかったと私は思って     いるんですよ。今回Page/Plantであの曲を演ったことで、曲自体の質が上がったん     じゃないかと」 (G)「でしょ?(笑)」
『Bootの謎』 (本)「Ericは、自分の出演した公演の音源を全部持ってます?」 (G)「日本公演は"Live Legend"っていうBootセットを持ってます」 (本)「なるほど。アメリカのは?」 (G)「Irvine Meadowsは本多さんからもらいました(笑)     Mountain ViewとSacramentoはVideoで持ってます。Salt Lake CityとBoiseはCDを     持ってます。Sacramentoは地元だから、Videoがあって嬉しいです(笑)     ところで、日本公演って、全部Videoって出てるんですか?」 (本)「えーと、武道館は5日目の2/12だけ見当たんないですね。あと、大阪2日目と福岡は     出回ってないみたいです」 (柴)「Jimmyが日本でBootを漁ってたのは、どのLIVEを公式にリリースするかっていう下調     べのためだった、って噂があるんですけど」 (G)「あのね、JimmyがCoverdale/Pageで来日した時、Bootを300枚くらい持って帰った     んですよ。でも、全然聴いていないんだって(笑)     去年も同じくらい持って帰ったみたいですけど、多分聴いてないですよ。     聴く時間がないんじゃないかな?」 (本)「集めるのが趣味なんですかね?」 (G)「単に、欲しいだけじゃないかな?(笑)」 (柴)「あと、Jimmyは毎日LIVEを録音させてるって話ですけど?」 (G)「ええ、記録のためですけど。DATで録音してました」 (柴)「マルチ・トラックじゃないんですか?」 (G)「Irvine Meadowsではちゃんとマルチで録音してましたけど、リリースはしないで     しょうね。自分達のためだけかも知れません」
『ボブ・ディランの謎』 (本)「ちなみに、Ericの名前を、ある雑誌で見かけたんですけど」 (G)「え、何ですか?」 (本)「ボブ・ディランのオーケストラを担当したんだか、しなかったんだかっていう」 (柴)「あ、僕も見ました!」 (G)「...ディランは2月頃日本に来ましたよね?」 (本)「ええ」 (G)「実は彼、オーケストラと一緒に演るハズだったんですよ。     去年の11月頃、僕に『オーケストラを集められませんか?』っていう話がありまして」 (本)「おお!」 (G)「それで一応予算とか全部出したんですけど、Managerの気が変わったみたいで(笑)     結局、オーケストラは使わないことになったんです」 (本)「それは、残念でしたね(^^;)」 (G)「アレンジャーも有名なヒトを使うハズだったんですけど、彼も来なかった。     Dave Stuwartを一緒に演ったヒトです」 (本)「そーだったんですか」 (G)「でも、どうしてその話を知ったんでしょうね?すっごく興味あります!」 (本)「今度、雑誌のコピーを送りましょう(笑)」
『クラプトンの謎』 (本)「そう言えば、Americaでエリック・クラプトン関係のレコーディングに参加して     るって話もありましたよね?」 (G)「彼の次に出すアルバムで、1曲参加してます。でも、去年の10月に録音したの     に、まだ出ない(笑)8月に出るって話なんですけど」 (本)「結構、いろんなところでEricの演奏を耳にする機会がある訳ですね」 (G)「あとね、グラハム・ボネットのSoloアルバムにも参加してます」 (本)「それって、Rainbowの元Vocalの、ですか?」 (G)「そう。韓国盤なんですけど、韓国では全然売れていないらしくって(笑)     でも日本では凄く売れているそうです。新宿レコードで売ってます」 (本)「今度、聴いてみます」 (G)「3曲参加してるんだけど、Lost in HollywoodのSoloは僕が弾いてますから。     彼、歌詞全然覚えてなくってね(笑)二人でスタジオのロビーで、CD聴きな     がら、歌詞を紙に書いていたよ」 (本)「微笑ましい、というか...」 (G)「Tea For Oneも20年くらい演ってなかった訳でしょ?Robertも歌詞を覚えていな     かったですよ。それで、ウドーのOfficeにあったZEPPの本を引っ張り出して来て、     歌詞を書き写してました(笑)」
『よもやま話』 (柴)「Porl Thompsonなんですけど、いつ頃クビになるって知ったんですか?」 (G)「彼はクビじゃないですよ。家族と一緒にいたいから、Tourやめたんです」 (柴)「Jimmyがクビにした、って聞いたんですけど?」 (G)「いえ、クビじゃなくて、自分で決めた。今でも、みんな友達です」
『関白宣言の謎』 (本)「Ericのこれからの滞在の予定は?」 (G)「少ししたら、岡山に行きます」 (秋)「え、なんで岡山なの?」 (G)「昔、岡山、住んでたんじゃき(笑)」 (本)「あはは(笑)」 (秋)「静岡にも来なよ!オレの住んでるとこだから」 (G)「あ、静岡、行ったことあるよ。仕事で」 (本)「へ〜!誰のLIVE?」 (G)「きっと、笑うと思う」 (本)「誰だろ?キンキ・キッズとか(笑)」 (G)「....さだまさし」 (全)「お〜〜!!」 (G)「『天まで届け』とか、インストでやったりしました。     鹿児島から札幌まで、30箇所以上回りましたね。93年の夏と、もう1回。     LIVEアルバムも2回録りました」
『またお会いしましょう』 (本)「そういうことで、Ericさんはこれから次のお座敷があるそうです」 (全)「え〜〜!そうなの〜〜!!」 (秋)「カラオケ行こうよ〜〜オレのLost in Hollywood聞かせるから〜〜」 (G)「すみません(^^;)」 (本)「じゃ〜最後に、今日の記念にEricのサインを頂きたいんですが」     (EricがPage/Plantのステージで演奏してる場面のプリントアウトを渡す) (G)「お、これ『エっちゃん』が一緒に写ってますね(笑)」 (本)「オケのおねーさんですね(笑)結構ファンに人気があったんですよ」 (G)「Jimmyも気に入ってたみたいですよ(笑)」 (本)「おお!元気ですね〜」 (G)「はい、できました」 (本)「ありがとう。大切にします」 (G)「また、日本に来た時には会いましょうね」 (本)「こちらこそ!またお会いしましょう。     今日は貴重なお話、どうも有り難うございました」
感想  想像していた以上に気さくで、楽しい方でした。  ZEPPの熱心なファンであり、Page/Plantと共演できたことを誇りにしてらっしゃること  を言葉の随所から感じられました。  日本公演のオーケストラのコンサートマスターだったことは以前からお話で伺っていた  のですが、メンバーの選考にも関与していたというのは新発見でした。ボブ・ディラン  の件でも分かるように、彼の力量がそれだけ、業界で認められているのでしょう。  この日、彼は日本公演のBackstage写真を持参してくれました。メンバーや多くのスタッ  フと仲良く肩を組んで写ってるのを見てると、「ホントに好きなんだな〜マニアだな〜」  と共感させられるものがありました。  さらに「これ、何の曲を演奏してるかわかりますか?」と見せられたのは、紛れもない、  某レア曲のリハーサル光景のスナップでした。クラクラ〜〜。は〜〜。  とにかく、興味深い一夜でした。

特別付録

  ●エリック・ゴーフェン氏から頂いたCBへのサイン   ●エリック・ゴーフェン氏と、ある方のツーショット