ZEPP Live in Chicago 4th Night '77


SOURCE DATA Venue : Chicago Stadium, Chicago, Illinois, U.S.A. Date : 04/10/77 Source : Mono-Audience Total Time : 160min (incomplete)/80min (incomplete) Generation : 5th(160min)/3rd(80min) Tape Speed : Normal Quality : Very Good


SONG LIST 1. The Song Remains The Same 2. The Rover/Sick Again 3. Nobody's Fault But Mine 4. In My Time of Dying 5. Since I've Been Loving You * 6. No Quarter 7. Ten Years Gone 8. The Battle of Evermore 9. Going to California 10. Black Country Woman/Bron-Yr-Aur Stomp 11. Trampled Underfoot * 12. White Summer/Black Mountain Side * 13. Kashmir * 14. Moby Dick * 15. Guitar Solo/Achilles Last Stand * 16. Stairway To Heaven * [Encore] 17. Rock and Roll * * : 80分音源では未収録

BACKGROUND  1977年のChicago公演はTour初盤の4/6,7,9,10の4日間行われました。  Bootとしては、以下の2日分がリリースされています。   ・4/6 "The Missing Night In Chicago"   ・4/9 "Early Days Latter Days"  前者はほぼCompleteのAudience録音ものです。(私は未聴)  後者はTen Years Gone終了後「Jimmyの急病のため」LIVEが中止になったという、非常に珍しい  公演のComplete Audience録音です。食中毒という話ですが、本当のところは何だか不明です。  (お○スリ?)  この4/10には、160分と80分の2種類のAudience音源が出回っています。  160分音源は低音が持ち上がって歪みが多めです。Luis Rey氏のLIVE本には「Kashmirでcutが  ある」という記述がありますが、この音源ではKashmir自体は完全収録で、Moby Dickが最後の  リフ部分のみの収録となっています。また、Going to Californiaはcut-inになっています。  80分音源は固めの音質で、前者より歪みが少なくて聴きやすいのですが、SIBLYが全cutされて  る上にTrampled Underfoot以降は未収録です。Ten Years Goneも最後の方が欠けています。  どちらも4/9に比べて厳しい音質であり、Boot化されてない理由はこれでしょう。  160分音源ではR&RがSTHの前に収録されています。これは明らかに編集の跡が確認できるので、  トレードの過程で何らかの理由により入れ替えられたのだと推測されます。  こうなると、位置的に不自然なTrampled Underfootも疑わしいですが、少なくとも前曲から  のMCの繋ぎに切れ目はないようです。(White Summerとの間のMCにはcutがある)


REVIEW

 この日の演奏は非常に安定しており、前日の急病騒ぎを全く感じさせません。  1曲めのTSRTSはマシンガンのようなリズムに、伸びやかなRobertの声が冴え渡ります。  Jimmyの3連ピッキングのキレも良しです。  Sick AgainでもRobertは声量たっぷり!朗々と歌っています。  Robertは"Good Evening, Chicago!"と叫んだ後、昨夜の演奏中止をお詫びしています。  Jimmyはフェイザーをかけたまま何やら爪弾き、Nobody's Fault But Mineに突入して  ます。  In My Time of Dyingの終盤で"My Jesus"と歌う直前、"Hey, Chicago"という言葉を歌  詞を巧みに入れてサービスしてます。更にYou shook Meの歌詞も入れていますが、160分の  音源はその部分がバッサリcutになっています。  「Willie Dixonに捧げます」と言ってSIBLY。エレピの音が大きめに聞こえてます。情感たっ  ぷりに歌い上げるRobertのVocalにより、73年に匹敵するGoodな出来となりました。  No Quarterでは、77年恒例のJonesyのKeyboard Soloが秀逸です。生ピアノでJazzっぽい  フレーズを奏で、バックが加わってRock調に移行し、エレピでシメるというお約束の展開です。  JimmyのSoloタイムも、ころころ変わるバックのリズムに合わせて、冴えたフレーズをかまして  います。一発Thereminはちょっと音が小さめです。  Ten Years Goneに行く前に、Robertがかなり長めのMCを入れています。手持ち無沙汰な  Bonzoがおふざけでマーチ風のロールを入れたりもしています。恐らくJonesyの楽器のセッティ  ング(ベースペダル&3ネック)に手間取っていたのではないでしょうか?  後半、JimmyのGuitarの音程がたどたどしく、出来は今ひとつです。(ベンダーが調子悪い?)  The Battle of Evermoreでは、Jonesyのchorusが健闘してます。  更にGoing to Californiaでも、終盤のchorusが非常に美しく決まっています。  Black Country Womanの演奏前にRobertが"John Paul Jones, standing up!!"と叫ん  でいるのは、Jonesyがずっと座って演奏していたことを茶化していたのだと思います。ちなみに  この曲とBron-Yr-Aur Stompで、Jonesyはアップライト・ベース(Wood BassのElectric  版?)を使用してます。(Boot Poisoning誌No.51の表紙を参照)  Trampled Underfootは77年Tourでは通常Encore曲であり、この位置で演奏されるのは  非常にレアです。演奏の方は重厚ですが、若干ドライブ感に欠けています。  JimmyはWhite Summer/Black Mountain Sideで、いつもとちょっと違った「クセ  のある」フレーズを入れています。  続くKashmirは、とにかくぶっとい音!メンバーが一丸となり、問答無用の大迫力を醸し出  しています。(私が今まで聴いた音源の中では最高峰だと思います)  Guitar Soloでヒュ〜ンヒュ〜ンと遊んだ後、お約束の弓弾きです。  (頭上からのレーザー光線が、Jimmyをピラミッド状に包み込むように輝いていた、ハズ)  Achilles Last Standのバックの演奏は良いのですが、JimmyのSoloは冴えたところが  感じられず今ひとつです。  Stairway To HeavenのSoloはいつになくチョーキングを多用していますが、これまた  気が抜けた感じです。SoloのバックのリズムがLA初日のようにレゲエっぽくなるところが注目  です。後の公演で聴けるようなブレークポイントも、この日はまだありませんでした。    EncoreはRock and Roll。75年の演奏とほぼ同じ感じです。Guitar Solo直後、Jimmyの  Guitarが数小節入ってません。うまく弾けた喜びで、飛ばしてしまったのでしょうか?  ともあれ、全体的にはなかなかの好演奏で、1977年のChicago最終公演が幕を閉じました。


COMMENT

 1980年のUS Tour("The 1980's, Part One")では、同じChicago Stadiumで11/10,12,13,15  の4回、公演が行われる予定でした。9/24/80のBonzoの急死によりTourがキャンセルになり、  結果的にこの4/10/77がZEPPとしての最後のChicago公演となってしまいました。  Jimmy/Robertの二人がChicagoのステージに再び立ったのは1995年。Page/PlantのTourでした。  実に、18年もの歳月が必要だった訳であり、この77年Chicago最終公演の「貴重さ」を痛感して  しまいます。みなさん、正座して聴きましょう。


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