東京臨海高速鉄道で臨海副都心へ

(1996年5月)



今、何かと話題の臨海副都心。
博覧会が中止になったり、いろいろと問題の多い所です。
このページでも基本的には、あまり人工的すぎる物については、(商業施設など)取り上げない
という方針で制作しています。しかし、この臨海副都心、肯定するものではありませんが、
でも首都高速を走っていると日に日に変貌する様が気になるのも事実です。
何事も自分の目で見ねば・・・ということで、ご案内するこのページ、とくとご覧ください。
なおデータは96年5月現在です。


前回は(95年冬)、開通なったゆりかもめでのご案内でした。
この東京臨海新交通ゆりかもめ、当初の予想に反して、特に後述の東京ビックサイトが
できてからは観光客中心に大盛況で、乗車累計500万人を突破しました。
しかし肝心の副都心構想はまったく進展していません。
そんな中で、今回はこの3月に開通した、東京臨海高速鉄道でのご案内です。
(96年東京鉄道開通案内)
この鉄道は、一部工事が進んだままであった貨物線を転用したもので、JR/地下鉄の新木場から
出発し、東雲・国際展示場・東京テレポート迄を最高速度100Km・7分で結びます。経営は
第3セクターで、平成12年には、延長され大井町経由大崎まで開通の予定です。
電車は、JRの京浜東北線とほぼ同タイプの新車が4両編成で走ります。


電車は新木場駅は有楽町線の隣から発車、運河を渡り、東雲につきます。駅前は何もありません。
東雲を出るとすぐ地下に入ります。よって、このコーナーのお題・車窓からは・ものの3分しか
ありませんが、ご勘弁を・・・

さて、次の駅は国際展示場です。ここにはその名の通り、晴海から引っ越してきた
コンベンション施設、東京ビックサイトがあります。晴海と比べ、今度は広く、日本最大だ
そうで幕張メッセの1.5倍あるそうです。展示場だけでなく、会議場、レストランもあります。
今度は駐車場もあります。が、一日1500円のみで、時間貸はありません。(高い!)
この駅の北側は有明テニスの森になります。


さて電車は相変わらず地下を進み、終点東京テレポートに着きます。

この駅のすぐ北側は、お台場海浜公園です。この公園もリニューアルされ、ゆりかもめの台場駅
と直結されたり、かなりきれいになりました。そしてこの4月から、こことつながった、西側に

潮風公園もオープンしました。まだ一部造成中ですが、太陽の広場・コーストデッキなどなど
有りますが、まさに人工公園で、わざわざ行くほどの所ではありませんが、お弁当には
いいかもしれません。対岸には天王州がすぐそこです。ここの南側には昔からある、

あの日本船舶振興会経営の、船の科学館があります。今回ここにはニューフェイス登場で、
青函連絡船で活躍していた羊蹄丸が係留・展示されています。
私も昔、乗船しましたが、思い出のある方も多いのではないでしょうか。中は往時を知ること
の出来る展示場になっています。(他とあわせ1000円です。)ここは夏にはプール営業もします。
(空いているのと、安い券を金券ショップで売っているので穴場です。)

さてご紹介が遅れましたが、ここから見える駅前のもっとも変な建物、これがフジサンケイグループの新社屋です。やはり流石と言うべきでしょうか、なんと言ってもほんとに、海の向こうからでも目立ちます。6月完成だそうです。その隣のホテル日航はもう営業しています。
開業時、場所柄営業上の心配がありましたが、稼働率が気になるところです。
なにせ、周りにはほとんど何もありませんから。しかし、この4月にお台場海浜公園前にレスト
ラン街が、また7月には大型商業施設もオープンします。すこしは賑やかになりそうです。


ここから、もう一つの目立つビルテレコムセンターへは、ちょっと距離がありますので、
ゆりかもめでいきましょう。当初このゆりかもめは、空気を乗せるだけと、言われていました
が、ところがどうして、観光パワーは大変なもので大活況を呈しています。
乗客のほとんどは世界中からあつまるビジネスマン・・・ではなく、おじさん/おばさん/子供で
大盛況です。ただ最近住宅施設に入居した人たちの通勤も徐々に増えているそうです。
ゆりかもめは、新橋発、レインボーブリッジを渡って、ぐるっと回って終点有明までです。
95年冬版の東京臨海新交通・ゆりかもめ)
さてその、ゆりかもめ、テレコムセンター駅は、この臨海副都心一番南側になります。
かっこいい橋のようなビルですが、カタカナで大きくテレコムセンターと朱書きしてあるところ
が、理想と現実のギャップでしょうか、ご愛敬です。
ここの展望台からの景色は(特に夜景は)きれいそうですが、有料(600円)です。


以上ざっと一周してみました。これから、展示会などで行く機会も増えることでしょうが、
不況・バブルの前には理想も遠く・・というのが実感です。ただそれだからこそ、なにもない
開放的な空間であるのもまた事実ですので、お子さまとの一日、カップルには絶好かも
しれません。ぜひ一度ご自分の目で見てご判断くださいませ。

臨海副都心案内図




東京小さな旅