バイク乗りのための健康相談室 〜第2集〜


 ● 膀胱炎

質問
 膀胱炎が癖になってるようで、風邪をひくとなってしまいます。 医者に行って治っても繰り返します。何か根本的に治る方法はないでしょうか?
答え
 膀胱炎は尿道や膀胱が細菌に感染して起こります。 細菌といっても特別な細菌ではなく大腸菌やブドウ球菌、連鎖球菌類の通常身近に存在する細菌です。 膀胱炎は抵抗力が低下してこのような身近にある細菌の感染を許してしまうことにより起こります。 したがって、過労やからだの冷え、風邪などによって引き起こされます。

 治療法は合成抗菌剤(ナリジクス酸やウロナミンが市販されてます)の服用が効果的です。 特に抗菌成分がすべて尿中に排出されるウロナミンが効果的です。

「膀胱炎には水分をとりましょう」といわれますが、水分は暖かいもので刺激の少ない物を たくさん飲むように心がけてください。

 食べ物も体力がついて温まるものが良いでしょう。また十分に睡眠時間を取りましょう。 抵抗力が低下した状態で入浴すると再感染する恐れがあるので座浴が良いでしょう。 漢方薬は猪苓湯(ちょれいとう)が効果的です。 特に疲れを感じずに、風邪やアレルギー疾患等で体力を低下させていないのに、 頻繁に再発するようであれば膀胱や尿道に腫瘍や傷があるかもしれません。 そうでなくて再発を繰り返すのであれば、全体的に体力、抵抗力が低下してると考えられるので 栄養分(とくに高たんぱく)を充分にとり体力向上に努めましょう。

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 ● しもやけ

質問
「しもやけ」の治し方・薬・食事など、教えてください!
答え
 しもやけの治療は、「しもやけになったな。」と思ったら37℃のお湯に患部を浸します。 それもできるだけ長い時間浸したほうが良いです。熱すぎると痒くなり、ぬるす ぎると効果が薄いので、37℃を保持してください。

 患部に塗る軟膏は「サンクロン軟膏」という薬がお勧めです。 痛んだ皮膚組織をすぐに修復します。 他にも「しもやけ」の塗り薬がありますが、この薬がもっとも効果があるようです。

 予防法は当たり前ですが、手足を冷やさない、ぬらしたらすぐにふき取る、 軽い全身運動をして手足の血行の促進に努めるなどがあります。

 しもやけを防ぐ食事は、「生姜」を利用すると良いでしょう。 唐辛子よりも生姜のほうが効果的のようです。

 女性で冷え性の方は効果的な漢方薬があります。男性が応用することもできます。 足が冷えて、上半身がのぼせる感じ、鼻が乾く感じ、場合によっては鼻血がでたり 目が痒くなる体質の人は血液が上半身に偏って集まっています。そういう体質に は「桂枝ぶくりょうカ丸」(けいしぶくりょうがん)という漢方薬が良いでしょう。

 色白で手足が冷たく体力がない、食べ物も消化力が弱い、血の気が少ない感じの人は 「当帰芍薬散」や「当帰四逆加ゴシュユ生姜湯」が良いです。

 最後につま先の血行を良くするツボがあります。両足の内くるぶしの下、3Cmくらいのところに 「照海」「水泉」というツボが並んであります。そのツボを軽く押すとつま先の血行が良くなります。 試してみてください。

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 ● 腰痛

 バイク乗りにも腰痛持ちは多いですね。
外用薬
 シップは最近たくさん出回っている「インドメタシン配合」のもが良いですね。 塗り薬も「インドメタシン」の入ってるバンテリンやパテックスID、 「ピロキシカム」のはいってるピロカットが効くと思います。 お客さんの評判ではピロキシカムの方が効くらしい。

 シップは自分の手で腰をさわって、手のぬくもりが気持ち良ければ「温シップ」 逆に手が冷たく感じて気持ち良かったり、手のぬくもりが余計うっとおしかったら 「冷シップ」で使い分けてください。
内服薬
 飲み薬は、ナロンエースでもイブでも「痛み止め」の薬を食後に飲めばよいと思います。 ただし、殆どの「痛み止め」は服用したらバイクや車の運転はしないほうが良いでしょう。
 以上は「対症療法」で、痛みがらくになるだけで、根本的な治療にはなっていません。 腰痛は一度なったらぶり返すといいます。 「腰のあたりが壊れた」と思って、なるべく早いうちに整形外科で治しておきましょう。 年齢を重ねてからの腰痛がひどくなると、本当に大変です。 (一週間に一度、痛み止めを2箱買いに来るおじさんがいるけど、大変そうだよ)

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 ● 痔の手当て

 痔は、お尻の辺りが単に腫れたりするだけの病気ではありません。 肛門の近くの血管のトラブルによるものなのです。

図は肛門の辺りをを前後に切断した断面図です。 青で示した大静脈、ピンク色の門脈はどちらも肛門の周囲をめぐって心臓に戻る血液の流れる (門脈は肝臓経由で心臓に)血管です。
普通の静脈は圧力が低いので所々に逆流を防ぐ弁があります。 しかし肛門を廻っている大静脈と門脈には逆流を防止するための弁がありません。 痔になる人もならない人も、人類全員ありません。

さて、人間は直立歩行が中心ですから内臓では肛門が一番下に位置しています。 通常は問題ないのですが、立ったまま、座ったままの姿勢を続けたり、足腰が冷えたり、 女性の場合は妊娠による圧迫などで血行が阻害されます。
すると、重力(引力)の為に大静脈と門脈の中の血液が下がってきてしまいます。 下がってきた血液は行き場がないので図の「静脈叢」(細い血管が束のように集まったところ)に集中し、 細い血管を風船のように膨らませてしまいます。
膨らむだけならば就寝時に身体を横たえたるだけで圧力が減って元に戻るのですが、 繰り返しているうちに膨らんだ状態が続くようになります。 排便時のいきみ、あるいは力仕事をするときなどに肛門括約筋(図の内肛門括約筋、外肛門括約筋)が 肛門を締めるように動くのですが、静脈叢の一部が括約筋の内部にあるので腸管に外側から押し付けられ、 腸管の内部に飛び出してしまいます。 これが「いぼ時(痔核)」です。

図の「歯状線」という場所があります。
これはお尻の穴の締まっているところですが、それより内部(図では上側)は腸管で、知覚神経がありません。 歯状線より上に痔核がでた場合(内痔核といいます)は痛みを感じません。 しかし、血管が飛び出ているので切れると大出血します。 「お尻が壊れた」とか「失血するのでは?」と思うほどの出血です。 (ただし、出血量は100ml程度と言われて献血の半分の量なのでまったく問題はありません) 出血したら身体を横にして、座布団などでお尻を持ち上げて安静にしていましょう。

歯状線より下は皮膚なので知覚神経があり、ここに飛び出すと(飛び出そうとするだけでも)強い痛みを感じます。 (外痔核といいます) 外痔核は痛むのですくに「痔だ」とわかりますが軟膏や座薬で疼痛を緩和しても痔核そのもの治療にはなりません。

痔核は(とくに内痔核)飛び出すと元に戻ろうとする力が弱いため、腸の粘膜とともにさらに膨らんで肛門から 出てしまうことがあります。これを「で痔」(肛門脱、脱肛)です。

以上が痔核による痔の説明ですが、それとは別に「きれ痔」(裂肛)があります。 硬い便、あるいはトイレットペーパーで拭くときに力を入れすぎた事により肛門周囲を傷つけたものです。 痛みがあり、出血もありますが基本的に「すり傷」ですので出血量はトイレットペーパーににじむ程度です。 表を参考してください。 *肛門周囲膿瘍と穴痔(痔ろう)、直腸ガンは専門医と相談したほうがよいでしょう。

痔(痔核)の手当てですが、まず目の届かないところですので、入浴時に鏡を床において、お尻の状態を観察してください。 内痔核の場合は自覚症状がありませんが、「鬱陶しいな」「妙だな」と感じたらすぐに確認してください。 飛び出しているのを確認したらお風呂でなるべく身体を横にして(水平にちかく)、ゆっくりと温まってください。 そのあと。飛び出しているゆっくりやさしく痔核を指で押し込んでください。(豆腐が崩れないくらいの力で) 一度で全てやらなくても、毎日少しずつでもやりましょう。 血管は全てつながっていて一つ引っ込むと別の場所から新たに出ることがあるので確認も毎日してください。

排便は「息まない」ことに注意してください。一度ですまなければ何回かに分けて排便してください。 重力と関係してるので、夜更かしは避けて早く横になる。(寝なくても横になってリラックスするだけでよい) 図で説明しましたが門脈は肝臓につながっています。 肝臓の状態と大いに関係しますのでお酒やタバコは控えた方がよいでしょう。 食事は腸に負担にならないように便秘と下痢に注意します。 さらに一日3回きちんと取り、夕食は軽くして早めに済ませて就寝中の腸の負担を減らす。

食べないほうが良い食品は、ごぼう、たけのこ、しょうが、たまねぎ、刺激物、などです。

薬品の使い方
1、軟膏
軟膏は当然、指で塗りますので指の届く範囲、裂肛や外痔核のかゆみ、痛み、ただれに用います。
2、座薬
座薬は肛門内部に挿入します。成分によってかゆみ、痛み用(外痔核の痛みにも内部から作用する)と止血用があります。
3、注入軟膏
1と2を併せた用途に使えます。ただし容器は一部の物をのぞいて水洗トイレに流せないので注意しましょう。
4、内服薬
漢方のものは、肛門の周りの血行を促進し、便通を整えて腸の負担を減らして痔核を小さくします。 痔核のある場合は内服薬を飲んだほうが治りが速いです。
5、消毒薬
身体の中で一番不潔な場所のトラブルで、痔による細菌感染(肛門周囲膿瘍、痔ろう等)が起こりやすいので、 消毒薬で患部を清潔にしておくことが大切です。ウォシュレットでは便を流せても細菌の消毒まではできません。
薬品は全てそうですが、症状に応じて使わなければ効果がありません。 表を参考に自分の症状に応じた物を正しく使いましょう。

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 ● 口内炎

 口内炎は舌を含めた口の中の粘膜(唾液でぬれている範囲)の炎症です。
大きく分けて「カタル性口内炎」という粘膜が白濁または赤くはれ熱いものや辛いものがしみて、 激痛を起こします。
「アフタ性口内炎」は唇の内側、歯茎、舌などに米粒くらいの大きさの斑点ができて水泡となり、 それが破れて潰瘍(粘膜に穴があいて下層の組織を保護できなくなり)強い痛みがある。
以上の二つに分類できますが、口腔内の粘膜の組織も一様でないので分類できない場合もあります。 原因ですが、歯磨きをまったくしない、あるいは口腔内に他の疾病があるなどで口腔内が不潔な場合は 清潔を維持するように心がけましょう。

「歯磨きはきちんとしている」のに口内炎になってしまった(ほとんどの場合がこれですが)、 原因は大まかに言って「消化器の疲労」です。
口腔内は常に唾液で湿っています。 唾液(口腔内に分泌される粘液)は食べ物の消化を助けるという働きのほかに、食べ物による物理的、 化学的な刺激、あるいは呼吸などと一緒に口腔内に入ってくる細菌類などから下部組織を保護する 「バリヤー」の働きもあります。 粘膜は常に新しい物がでてくるので古いものは食道に流れて分解されます。
しかし、新しい粘膜といっても、分泌する身体の状態によって「バリヤー性能」が著しく変化します。 栄養不足、病気である、食べ過ぎ、偏食、ムラ食いなどによって消化器に疲労がたまると、分泌される 唾液の「性能劣化」を起こしてしまいます。

それで、手当て法ですが直接的には口内炎用のクリーム、パッチ、あるいは蜂蜜を食後に塗布、貼付します。 内服ではビタミンB2,B6を主成分とするビタミン剤を服用するのがよいですが、治ってからもしばらく (最低でも二週間)は続けて服用して「体力の貯金」をしたほうが再発防止になります。
食事ですが、糖分はできるだけ避けたほうがよいでしょう。 糖分はエネルギー源になるので疲労回復にはよいのですが、糖分を分解する「糖質コルチコイド」という ホルモンはもうひとつ別の働きがあって、炎症の回復を促進させています。 糖分をとると糖質コルチコイドは殆ど糖質分解に費やされるので炎症回復が阻害されてしまいます。
また、消化器の疲労を除くためには「1日3回きちんと食べる」「食べ過ぎない」「夕食は軽く早めにすませて、 夜食は取らない」「野菜(葉緑素を多く含むもの)を多めにとる」等を心がけると良いでしょう。

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 ● 神経性(過敏性)大腸炎

質問
 昨夜から嫌な事ばっかだったせいか?
当るもの食べてないのに下痢と胃痙攣で眠れませんでした〜。
今日は仕事(また)休みました。

正露丸と胃腸薬飲んだけど治らない〜〜。良い薬は何〜?
答え
消化器というのは口から肛門まで、成人で6〜7メートルくらいの長さがあります。 もちろん1本でバイパスとかはありません。 その1本のパイプが途中で「胃」や「腸」という風に変形して食べ物を消化分解、 吸収したり、食べ物のカスに体内からでた老廃物を混ぜて「便」として排泄しています。

下痢気味ということですが、下痢の原因は大きく分けて2つに分かれます。

1つは「腸」のパイプの内側の問題。
食中毒や食べ過ぎ、水分の取りすぎでパイプの内側が正常ではなくなった場合です。
その場合は「下痢」を起こして問題のある内容物をすばやく排泄して、次回の食物の吸収に備えます。

2つ目は「腸」のパイプの外側の問題です。
腸は上記したように6〜7メートルもある長い消化管の一部です。
口の動き(咀嚼)、唾液腺の分泌という入り口の動きから始まって胃の動き、 腸管に分泌される消化液、消化管に堆積した便の排泄、など書ききれませんが、 すべて神経で連絡されて統一した連携プレーで働いています。
ところが、何らかのトラブル(ストレスや神経の過度の緊張など)で連携プレーの 連絡がおかしくなって便秘や下痢を起こしてしまいます。 そのトラブルのうちで、少しの刺激やあるいは全く関係のない刺激で「腸」が 排泄するように指示を間違って受けてしまっている状態が「過敏性大腸炎」です。

どちらにも有効な対処法は
まず、今、お腹のお臍の下あたりに軽く手を当ててみてください。
手の温もりを感じますか?
温もりを感じるようでしたら、腸が冷えた状態であるといえます。
腸内細菌も細菌の一種ですので、冷たいと十分に活動したり増殖できません。 温度が1度違っただけで、増殖率が1万倍も100万倍も違うので、注意しましょう。 食品は生野菜や果物を控えて下さい。通常の生活(夜勤ではないなど)では午前中なら食べても構いません。 できるだけ加熱して体温以上の温かいものを食べるようにしてください。 特に水分は温かいもので補給してください。
食事は1日3回で夕食は軽く、早めに。腸は食後6時間くらいは消化の為に動いています。 そのあと腸を休ませて、腸内細菌を増殖させます。

過敏性大腸炎の場合、神経反射が原因だから、神経反射を抑制する薬をお医者さんは 使いますが、個人では判断が難しいので、市販の止シャ薬(下痢止め)「ワカ末錠」 「ビオフェルミン止シャ薬」を服用して様子をみてください。

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 ● あせも

 あせもは、汗の成分や汗が皮膚の表面で腐敗して、それに皮膚がかぶれ(湿疹)て炎症をおこすのが原因。 汗そのものが原因ではないです。
上に書いた通り、かぶれが原因だから、予防と治療もかぶれの治療に準じたものになります。
予防法はまず、清潔にすること。
特に汗のたまりやすい首、脇の下、股などは頻繁にふき取るように心がける。
出来れば蒸しタオルや清拭剤(商品名オードムーゲ)で汗を拭き取る。
また、エアコンを上手に使い、汗を早く蒸発させる。
まや、シャツや下着は汗で濡れたら頻繁に着替える。
入浴後はパウダーを散布する。 (パウダーはパフでパタパタやらずに、ハケで広げるように)

治療は少しステロイドが入っていたほうが早く効きます。
ももの葉ローションは、どちらかと言うと赤ちゃんなどにも安心して使えるような成分なので大人では効き目が弱いかもしれません。 ステロイドが少し入っているあせも薬が色々あるので、それを使うと良いでしょう。
ステロイドと言っても、正しく使えば全く問題ありません。 おすすめは「モンルナローション」です。
パウダー入りローションで、良く振ってから患部に塗ります。かゆみ止めと消炎効果、予防効果があります。
オードムーゲのお店にあると思います。

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 ● 水虫

〜匿名希望さんから、画像付きで水虫の相談をうけました〜

質問
 長年水虫に悩まされています。良い方法は無いでしょうか?

答え
 画像を拝見いたしました。
見たところでは、親指から小指(もちろん足の)裏側(立ったときに地面に向くほう)と 足の裏全体が白癬菌に感染しています。

白癬菌は皮膚の角質と言う部分を分解して栄養にしてるのですが、分解したカスに かぶれて痒みを起こします。その時の炎症を抑えるために皮膚の下に体液が多く分泌 されてたまるので水泡が出来ます。
(水泡型で指の側面、足の側面、土踏まずなどに多いですね)
あるいは白癬菌が皮膚をボロボロにしてしまうこともあります。 指の付け根などで白くふやけたようになります。
また、足の裏全体に広がって(体重のある人はその分、皮膚の角質が厚いので白癬菌 が多い)白い襞のようになります。


手当ては、まず薬を塗る前に患部を
@乾燥
A冷却
B清潔を維持する
ことに努めてください。

乾燥については靴下を多数用意して、2時間置きに履きかえる。
靴は毎日履き替える。
入浴後はドライヤーなどで完全に乾かす。

冷却では乾燥とも関係ありますが、時々靴や靴下も脱いで風に当てる。

清潔は風呂で丁寧に洗うのはもちろんですが、 オードムーゲ等の清拭剤で拭き取る。

薬は軟膏、クリーム、液、スプレー等がありますが、じくじくと湿潤しているとこは 軟膏、かさかさしてる所はクリームや液体、スプレーという使い分けが基本ですが、 足の裏は液体だけで良いと思います。

匿名希望さんの場合は、足の裏の皮膚が肥厚してその中に白癬菌が入り込んで白い襞 模様をなしているので、浸透力の強いものが良く効くと思います。(サリチル酸や尿 素の配合されているもの)
薬を塗る前に、軽石で足の裏全体の皮を薄くする、爪は短くしておいてください。
宣伝で「1日1回でOK」と言っていますが、三回くらい塗ったほうがよいでしょう。

薬が効いてくれば、早ければ3日くらいでカユミなどの症状はなくなりますが、 それは薬の効果で菌の活動が停止しただけです。白癬菌はカビなので胞子になって 隠れてしまうので、薬を止めたら再び活動再開して症状も再発します。
したがって、皮膚が完全に入れ替わる三ヶ月くらいは持続してください。

また、自分の足からおとした白癬菌の胞子で再び自分が感染することも大変に多いです。
白癬菌の胞子はカビの胞子と同じで、太陽光線や乾燥では死にません。
が、高温多湿でなければ繁殖しません。スリッパは通気性の良いものを使いましょう。
靴下は履いたら煮沸するのが完璧ですが、濡れたままレンジでチン(30秒くらいかな) しても良いでしょう。
靴は三足くらい用意して、履かない靴には乾燥剤(お菓子の袋に入ってる物をたくさん入れればOK) を入れておきましょう。
風呂場のマットも充分に乾燥させて下さい。

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 ● 熱中症

 今年の夏は暑いですね。 我々バイク乗りも空冷でも水冷でもガソリンを燃やすエンジンと言う「熱源」を 抱えて走っているので暑さ対策は充分に考えなくてはなりません。

私達、人間の健康時の体温は37度です。 この状態を寒いときも暑いときも維持しようとします。 暑いときは発汗して汗が蒸発する気化熱で冷却するわけです。

ところがライダーは夏でも長袖、長ズボンが基本です。 通気や蒸散性能の良いものもありますが、渋滞などで走っていないと、 たくさん発汗しても汗が気化しないで熱が体内に蓄積され37度を超えてしまいます。
カゼなどで38度、40度という高熱を体験された方は、その時のモウロウとした感 じを思い出して下さい。その時と同じように身体の機能や神経、精神状態が低下します。
人間の身体が堪えられる限界は44度といわれるので、路面温度50度の炎天下の ライディングは出来れば避けたいものです。
炎天下で渋滞にハマッタら、高架橋の下でもどこでも日陰に止まって、休憩した方が良いでしょう。

もしこのような状態を維持してしまうと、熱痙攣(筋肉が動かなくなる) 熱失神(最初は一瞬記憶が途切れる)などの軽いものから呼吸不全、死亡という 例もあります。
二人以上のツーリングでは必ずお互いの顔色を確認して下さい。(顔面蒼白になる)
一人だったらバックミラーで確認してください。呼吸や脈拍は速く弱くなります。

応急処置は、冷房の効いた屋内や風通しの良い日陰て、衣服を緩めて休憩して下さい。 同行者は顔色や目の焦点に注意して下さい。

予防は、出来るだけ無理をしないことです。じわじわ体温が上がっていくので、何時 の間にか熱中症になってしまいます。
水分は「強制的」に飲みましょう。

よく言われていますが「のどが乾いてからでは遅い」のです。

汗をかいて失われるのは水と塩分などのミネラルです。 ただの水を飲むだけでは体内の体液の濃度に差があるので吸収が遅いのと、 失われたミネラルの補給ができないので、出来るだけスポーツ飲料を飲んでください。
(500mlペットボトル半分くらい飲んだら、水道水で薄めてまた1本分にして飲むのが 実は調度良いそうです)
あるいは食塩の塊、岩塩などを服用してから水だけ飲むのも良いです。
長期的には暑熱馴化といって暑さになれることによって暑さに強い体質にする方法が あります。暑さになれて汗を普段からたくさんかくと、汗腺が発達して塩分の少ない 蒸発しやすい汗をかくようになり体温を下げられるようになります。

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 ● 温シップと冷シップの使い分け

 シップは怪我をしたり、疲れたり使いすぎて痛くなった所に貼ります。
湿布を貼ると痛みが楽になったり、動きが楽になります。
さて、シップには温シップ冷シップの二種類があります。 どのように使い分けすれば良いのでしょうか?
あるいは薬屋で買うときにどっちにすれば良いのでしょうか?

 じつは、どの病気には「冷シップ」どの症状には「温シップ」という決まりはありません。 患者さんが判断することになります。
それでは、その判断方法はどのようなものでしょうか?

まず、患者さん本人が安静な状態で、自分の手のひらを患部に柔らかく当ててみましょう。
同じ自分の身体なのに、その手のひらが「温かく感じて気持ちが良い」 のなら温シップ、 逆に「手のひらがヒンヤリとして気持ちがよい」なら冷シップが良いでしょう。
ただし、人間の身体は常に活動して変化しています。 午前中は温シップ、午後は冷シップの方が相応しいということも珍しくありません。
上記の方法を参考に自分の身体の状態にベストのシップを選んでください。

 余談ですが、「手当て」というのは、昔は身体の具合の悪いところを健康な人が 手を当ててあげることにより病状が楽にするという治療法に由来してるらしいです。
実際にシップの変わりに健康な人が手を当てているだけでも楽になります。

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