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新婚旅行記(平成6年9月)
−−ビジネスマンフォーラム2 2番会議室より−−
099/101 SDI00703 佐久間 裕幸 新婚旅行記その9 ( 2) 94/11/17 00:15 080へのコメント コメント数:1
<パリにて−街並み−>
旅行の6日目、パリへ移動した。雨のニース・コートダジュール空港から1時間半ほどでパリはシャルル・ドゴール空港へ着いた。新婚旅行特有の大きなスーツケースを持っているためにタクシーでホテルへ行く。すでに金額は忘れたが、たしか300F(約6000円)くらいだったと思う。成田に比べると明らかに便利なところにあることがわかる。11月にTGVが空港まで乗り入れたというから、便利さはさらに高まっているだろう。
ホテルは、レジーナ・ホテル。これは、チュールリー公園に面して建っている趣きのある古いホテルである。パリに滞在しているあいだに気付いたがこのホテルは実に便利なところにある。地下鉄のチュールリー駅に徒歩1分。ルーブル美術館まで徒歩3分。オルセー美術館まで徒歩5分。オペラ座まで徒歩7分。プランタンとギャルリー・ラファイエットという2つの有名な百貨店がオペラ座の裏手にあるから、観光客の行きそうなところの半分は徒歩圏内。
それにしてもパリの街並みはすばらしい。私がヨーロッパが初めてであるせいもあるかもしれないが、100年は経とうという石造りの建物がすべて利用されているという事実。そしてその歴史を感じさせる趣きと風情。遺跡と共に生活しているようなエジプトにも感激したが、ヨーロッパはこれとは違う良さがある。
ホテルにチェックインした後で、さっそくオルセー美術館へ行く。ここは近代印象派の作品を中心に集めた美術館であり、人によってはルーブルよりいいと言う人もいる。
で、入ってみて・・・、実にすばらしかった。ドガの「踊り子」があると思えば、ミレーがあり、セザンヌ、マネ、モネの有名な作品があちこちに展示されている。私はけっして絵画の鑑賞は趣味とはいえないが、そんな私でも知っている有名な作品が次から次へと登場するというのは信じら
れなかった。ここでは「地球の歩き方」の『パリ まっぷ&あーと』というのがたいへん役にたった。これを見るとフロアのどこにどういう作品が飾られているかが一目瞭然である。これなしには、短時間で効率的に回ることはできなかったと思う。
これを見た後で、再び7時過ぎの夕食時間まで時間調整をして、それからホテルを出て、アルザス(地方)料理のお店へいった。一人2500円程度で溢れるほどの大盛りの料理を食べさせてもらった。
さらに夜の10時過ぎになって、ホテル・クリヨンへ行ってみた。そう、この連載の第一回で帝国ホテルのボーイさんが留学をしようという程のホテルだから、いったいどんなもんだろうと思ったのである。とりあえずラウンジでアルコール・ドリンクでも飲んで雰囲気を味わおうと思ったのであった。
クリヨンまでは歩いて15分ほど、コンコルド広場の近くまで歩いた。しかし、それ程すごそうには思えない外観。レジーナ・ホテルとたいして変わらないような気がした。そして1階のバーに入ろうと思った。しかし、すぐに出てきてしまった。入り口を入っても、お客はもちろん従業員もまったく反応しなかったのである。そう、まったくお客さんが来たという反応がなかったのである。実は二人ともパリの夜の寒さにあうだけの服が無かったため、トレーナーのような服装であった。店の中の人を見ると皆スーツを着ている。入る前に「ちょっと場違いかな?」と思ったのであるが、やはり無視という形で場違いであることを悟らせてもらった。その時にはちょっと腹がたったが、逆に自分が正装してあのバーで飲んでいるときに、普段着の観光客が入ってこられたくはない。格式と大事なお客さんの気持ちを守るための知恵がお客を無視することなのであろう。かくして帝国ホテルのボーイさんが留学するということの意味がわかったのである。
なお、クリヨンを退散した帰りにインターコンチネンタル・ホテルがあったので、ここにも入ってみた。クリヨンほどの格式の高そうなバーは1階にはない。ロビーの一角にラウンジがあったので、ここでカクテルを飲んだ。インターコンチなら安心である。なんといってもオーナーが西武である。「オーナーの国のお客さんだぞ」ってな感覚でどうどうと利用した。分相応な高級ホテルであった。
まずは、満足なパリの初日であった。
ひろ
101/101 SDI00703 佐久間 裕幸 新婚旅行記その9の2 ( 2) 94/11/18 22:39 080へのコメント
<パリにて−街並み−>
前回オルセー美術館を訪問して素晴らしかった話を書いたが、出張先であったため、どういう作品を見たかがきちんと説明できなかった。そこで補追として見た作品の有名どころを列挙しておく。
ドガ 「踊り子」 ミレー「晩鐘」 モネ 「庭の女たち」 ゴッホ「自画像」 ゴーギャン「タヒチの女」 マネ 「草上の昼食」 ルノワール「ぶらんこ」
−−−−−−−−<コラム>−−−−−−−−−−−−−−−− 100/101 NAH02057 MOLIMOTO ELICO ドガの踊り子 ( 2) 94/11/18 15:01 099へのコメント
一番好きな画家がドガですね。オーギュスト・ドガ。 ほんとはドガスと発音するらしんだけど、ドガ本人が「ス」を嫌がって おとして発音したらしい。 オルセー美術館シリーズのハンカチをこないだ買いました。3枚セット で6000円。義理でカタログのなかのどれかをかわなきゃいけなくて、 6000円はきびしかったけど、かっちゃいました。
ドガの舞台の踊り子 モネのスイレン マネの笛をふく少年
そうか。ドガはルーブルじゃなくてオルセーのほうにあるのね。今度 オルセー美術館が来日したらいってこよーっと(^_^)。 ^^^^^^ 102/102 SDI00703 佐久間 裕幸 RE:ドガの踊り子 ( 2) 94/11/19 21:00 100へのコメント
たしかオルセー美術館の作品は、来年だか再来年に日本に来日するという 報道を先月くらいに読みました。
その頃には子供も少しは大きくなっているでしょうから、見せてあげられ るかな。
ひろ
118/118 GAF03427 佐藤久雄 帝国ホテルの結婚式 ( 2) 94/11/20 10:10 095へのコメント
佐久間裕幸さん、こんにちは。
実は私も帝国ホテル結婚式を挙げたもので、結婚式の様子が思い浮かぶようで。 といっても私が25家内が22で結婚してしまったので、ずいぶん昔の話ですが。
昔から帝国ホテルの結婚式はシンプルで言われればなんでもやるが、「これは どうですか?、あれはどうですか?」などとあまり勧めないので、印象が良か ったですね。 でも、スイートには泊まりませんでした。うらやまし〜!
佐藤久雄 (GAF03427)
119/121 SDI00703 佐久間 裕幸 RE:帝国ホテルの結婚式 ( 2) 94/11/20 18:36 118へのコメント
》昔から帝国ホテルの結婚式はシンプルで言われればなんでもやるが、「これは 》どうですか?、あれはどうですか?」などとあまり勧めないので、印象が良か 》ったですね。
佐藤さん、コメントありがとうございます。 結婚から2ヶ月経ちましたが、すでにすいぶん昔のことのような気がして きた今日この頃です。 確かに「あれはどうだ、これはどうだ」みたいな進め方も勧め方もなか ったですね。逆に「キャンドルサービスはやめたほうがいい」というアド バイスには感心しました。逆に家に帰ってから双方の両親を説得するのに 苦労しましたが(^_^)。
結婚式の料理はまずいというのも一般的でしたが、料理もおいしかった と思います。
最近はパック料金も導入されてます(この夏から)ので、これからの方 には検討の価値ありです。
ひろ
127/127 NAH02057 MOLIMOTO ELICO パリーのわんちゃんの様子は? ( 2) 94/12/11 01:55
…しめしめ…。年末調整の話は終わったかな?? それでわ、それでわ。おフランスの花の都パリーの話をちょっと。
ねぇねぇ、ひろさん。パリでは、犬の公衆トイレがあるって聞いたけど、 ほんと? それに諸外国では、犬のしつけにきびしくて、放し飼いなんて とんでもなくて、道ですれちがう他人にほえかかることにも厳しいって、 聞きました。お行儀がいいんですってね。 それとも、ほかの人から聞くと、パリでは犬好きな人が多くて、犬の おとしもの(??)がごろごろしてるともいうけど。これもほんと?
聞いてみたーーい。
128/128 SDI00703 佐久間 裕幸 E:パリーのわんちゃんの様子は? ( 2) 94/12/11 10:19 127へのコメント
かくして、話は再びフランスへ戻ってしまうのでありました(^_^)。 もう少し連載が残っているのでしたね。
で、犬の話ですが、犬の公衆便所は見掛けませんでした。なかったのか、 あっても気付かなかったのか。 パリは都心しか歩かなかったから感じなかったけど、ニースでは犬を連 れて歩く人が多いのに驚きました。もちろん、必ずひもを付けてご主人様 と一緒に。確かに他人に吠えかかったりしているのは見ませんでした。 それから、犬の落し物が多いという話は聞いておりましたが、それほど 感じなかったですね。これもパリの都心にいたからかな?
ひろ 131/131 SDI00703 佐久間 裕幸 新婚旅行記その10 ( 2) 95/01/06 21:55 080へのコメント
新年になり、結婚から3カ月以上も経ってしまったが、完結しないわけには いかないというだけの意地で連載を続けてしまいます。何とぞ、ご容赦のほど。
<おみやげ編>
新婚旅行で海外といえば、絶対に欠かせないのが「お土産」である。これを買っていかないと双方の両親や兄弟に顔向けができず、それ以上に結婚式の媒酌人夫妻のお宅に挨拶にいくのにも困ることになる。パリで何が心配といってお土産ほど心配なものはなかった。そこでパリの二日目は、お土産を漁る日となった。
まずは、オペラ座の脇を通り抜けて、ギャルリーラファイエットというパリで有数の百貨店へ行く。日本では、松坂屋が提携しているお店である。ここのブランド店の中をのぞく。「のぞく」といっても「除く」ではない。「覗いた」のである。日本にいたときは、海外でブランド品を買いあさる日本人を小馬鹿にしていたが、ハネムーナーになってみて初めて気がついた。なんといっても無難なのである。日本で、もっと安いものが手には入ろうが、なんだろうが、とりあえずこういうのをお土産にすれば、苦情はこない。もらった相手も文句の言い様がないのである。
二人の合い言葉は、 「足りないと困るから、かなり余分に買いまくる」 「迷ったら気合いを入れて買え。」 「価格帯の異なる商品は、高い方を買う。」 であった。う〜ん、バブリー!(^_^;
しかし・・・。意外にない。シャネルやグッチのお店はあるが、「これだ」という感じの商品がない。そこでプランタンというパリで店舗面積の一番大きい百貨店へ回る。すぐ隣なので、それほど苦労はない。しかし・・・・・やはりない。
困った。そこで『地球の歩き方』を見る。すると歩いて10分ほどのところにエルメスの本店があることがわかった。エルメスなら文句なしに高級である。迷わずエルメス本店へと向かう。そしてスカーフ7枚、ネクタイ8本で約28万円という買い物をこなして「ほっ」としてホテルへと戻ったのでした。 高級品は、これでOK、今度は、ちょっとした知り合いへのお土産である。「本店」に味をしめて、今度は、フォションの本店へ行った。そこで紙箱入りのクッキーを20箱(1個25フラン=500円)、缶入りクッキーを8箱買って、でかい紙袋を引き連れてタクシーに乗ってホテルへと帰還した。これで2時。遅い昼食を取って、買い物ツアーを終えたのでありました。 実は、これだけではなかった。往路の飛行機の中でチョコレートを10箱入りを5ケース買い付けてあったのでありました。これには後日談がある。機内の通信販売の受付から発送までを行う会社の人が5ケース=50箱という数量が信じられなくて、自宅に確認の電話をしてきたのだそうである。で、母親が50箱とそれに対する金額を聞いて、「それなら、間違いないと思います。送ってください」と言ってくれたそうな。さすがに息子の行動は、お見通しなのであった。
ということで、心の安定を取り戻して、その日の夜は、バスチーユの新オペラ座でベルディのオペラを観たのでありました。
ひろ
132/132 SDI00703 佐久間 裕幸 新婚旅行記その11 ( 2) 95/01/08 21:22 080へのコメント
<ルーブル美術館編>
翌日は、朝からルーブル美術館へ行った。しかし広い。あまりルーブルのイメージと合わないガラスのピラミッドの地下から「コの字型」の建物の各棟へ移動するのであるが、それぞれの棟が1つの美術館といった規模となっている。体力、気力を考えてもすべては観られないと諦めて、ミロのビーナスを除いて絵画だけを観ることにした。すなわち彫刻まで観ていたら時間がかかりすぎるのでありました。およそ3時間くらいで満足するだけ観て回れた。モナリザ、ミロのビーナスそのほか近代絵画のオルセーに対する古典の名作を思いっ切り観ることができた。これで35フラン(700円)は安いぞ。
お昼は、街中のカフェテラスでサンドイッチとクロックムッシューを食べた。この日は、割合暖かかったので屋外でパリの風の中での昼食を楽しむことができた。
その後で、パリに住む妻の伯母さんと待ち合わせ(この伯母さんという人はパリに30年以上住んでいる)、伯父さんのお墓参りに行った。そして、夜は、伯母さんの家でフランスの家庭料理というものを味合わせてもらった。実は、前日のオペラのチケットもこの伯母さんに予約してもらったもので、オペラの後でレストランでフルコースのディナーをしたりして、伯母さんにはずいぶんお世話になりました。
翌日は、早くもフランスを発つ日であり、ここでフランスで経験したうれしい体験を披露しよう。まずはニースのシャガール美術館にて。 入り口で入場券を買うにあたり、掲示を見ると「26才以上の大人:35フラン 26才未満の大人:26フラン」と書いてあった。「じゃあ、70フランか、二人で」と思い、100フラン紙幣を出した。ところがお釣りが48フラン。なんと33歳と29歳のカップルは、揃って26才未満に見えたのでありました。 もう一つは、パリのオペラとディナーの後に我々と別れて伯母さんが乗った深夜のタクシーにて。伯母さんにタクシーの運転手が話しかけたのだそうな、「あなたを見送った女の子は、貴方の娘か?」。70歳の伯母さんが、茶目っ気を出して「そうよ」と答えると、運転手が不思議そうに聞いたそうだ。「なんで娘なのに一緒の家に帰らないんだ?」 「だって、あの娘は、結婚しているのよ。そばにいた男性が彼女のハズバンドなの」と答えると運転手は、目をむいて驚いていたそうな。フランスへ行くと10歳くらいサバを読めるというお話でありました。
まあ、なんだかんだで、もう新婚旅行記も書くのが気恥ずかしくなってきたので、次回は日本への帰りの話題にいたしましょう。
ひろ
−−−−−−−−<コラム>−−−−−−−−−−−−−− 133/133 JAB02305 草柳 明子 RE:新婚旅行記その11 ( 2) 95/01/08 21:37 132へのコメント
ひろさーん、、なんだってそんなお小遣いを使いなさる、、
ううううう、、いくら新婚旅行だからって、、資金が豊富じゃありません? 28マン円だなんて、、とほほほ。
旅行の日程×一万円 という海外旅行しかしたことのないくさくさには 衝撃的でえす。
最近はレートが落ちてきて×9000円でも平気になった。
134/134 SDI00703 佐久間 裕幸 RE:新婚旅行記その11 ( 2) 95/01/09 23:26 133へのコメント
》ひろさーん、、なんだってそんなお小遣いを使いなさる、、
っていうけど、やはりそれ相応の人との付き合いがあれば、多少の交際費は 必要なのですね。けっしてお小遣いとして使ったのではありません。 旅行後時間を置かずに会えた方だけだけど、自分のお客さんにもおみやげ 渡したり、結婚のお祝いに10万円とかくださる関係者もいたり・・・。33 歳になってからの結婚ですから、やむを得ない部分も出てくるのですよ。
と、書きつつも、披露宴の後そのままご無沙汰してしまって不義理をして いる人もずいぶんいらっしゃるのを思い出して冷や汗が出てきました(^_^;
ひろ
140/140 SDI00703 佐久間 裕幸 新婚旅行記(最終回) ( 2) 95/01/22 14:11 080へのコメント
兵庫沖地震もあったりして、こういう連載もなんですが、最終回の1回を残 して途絶えるのもなんですので、最終回を書いてしまいます。
<パリ→香港→東京>
とうとう帰国の日となりました。ホテルをチェックアウトし、タクシーでシャルル・ドゴール空港へ。ここで登場手続をするが、1つだけ問題が。搭乗券のうち「香港→東京」間のSTATUSが「REQUEST」になっていたため、パリでは、チケットが発券されなかったのでした。香港での乗り換え時に発券してもらうだけのことですが、ちょっと不安もよぎったのでありました。
登場手続の後、親などに土産をもう一つ買うかな?・・・という感じで免税店などをブラついたのですが、あまり品揃えはよくなかったですね。むしろ香港の免税品店の方が充実していました。要するに日本人を中心とする観光客に的を絞り込んだ品揃えとなっており、高級品なら必ず現品が置かれているという印象。パリの百貨店よりもパリの空港よりも香港の空港にパリのブランド品は揃っております。値段もほとんど変わらないですね。
買い物の後、キャセイのファースト・ビジネス客のラウンジで時間をつぶし、飛行機に乗る。帰りは、だいぶキャセイのサービスにも慣れたので、特に大きな感慨もなく、香港へ着く。ところが飛行機は、9:15着の予定が9:45着。東京便は、10:00発である。香港への着陸の直前から「東京へ乗り継ぐ客は、先に降りてください」という旨のアナウンスがあった。ビジネスクラスなので最優先で降りられたが、降りると東京便へすぐに運ぶバスが来ていた。しかし、そのバスには乗せてもらえなかった。なぜなら、東京までのチケットが発券されていなかったから。やむなくトランジットカウンターへ。しかし10時発は、「もう遅い」とのこと。「次の飛行機まで待ってくれ」と言われる。しかし、この連載の第一回で書いたとおり、この日の東京行きは、どの便もものすごい混雑。13時ころの便にも席は確保されない。
「エコノミーでもいいし、とにかく今日のうちに便を確保してほしい」と交渉するが、他にもたくさんのお客さんがいて、トランジットカウンターもグシャグシャの混雑。15:20の便が無理であとは16:20が無理だと20時ころに飛んで真夜中にタイペイを経由して明け方の成田に着くというアホが便しかないことが判明した時点で、とにかく強く押すことにした。「俺は、きちんと料金を払ったビジネスクラスの客だ(正規の運賃を払ったわけではないが、とにかくそうですよね)。ビジネスクラスだぞ。こんなに待たせて、これがキャセイ航空のサービスというものかい?」とまで、ねじ込んだ。正直なところ、きちんとした英語ではなく、相手も苦労したようだが、とにかく周囲のお客さんの中で一番怒っているし、うるさ型の客だということは通じたのかもしれない。とにかく15:30にもう一度このカウンターに来てくれと言われた。
そしてその時間に行くとあっさり「Mr&Mrs SAKUMA!」と呼ばれて16:20のチケットをもらえた。もちろんビジネスクラス。本当は、このときチケットがもらえない時のために、ポケットに「うまく取り計ってくれたらプレゼントをあげよう」と英語で書いたメモと千円札を忍ばせていた。香港では、こういうやり方がスマートのような気がしたのだが、使わないで済んでしまった。 結局、10時ころから16時過ぎまで6時間を香港の空港内で過ごしたが、いろいろと発見があった。先ほど書いたブランド品がたくさんあるのもひとつ。香港への到着前に飛行機内で朝食をとったが、お昼過ぎには、昼食をとらざるをえない。空港のカフェテリアに入ったが、考えてみると日本円とフランしか持っていない。香港ドルはもちろんUSドルすら持っていない。まあ日本円でも大丈夫かと思って、湯麺を頼んで、キャッシャーへ。すると、日本円でも払える。しかもコインまで可。思わず500円玉を出すと100円玉と1/2香港ドル玉1つをお釣りでくれた。キャッシャーのレジスターはマルチカレンシー対応になっていたのであった。さすが香港である。500円玉で支払えるだけでなく、お釣りまで日本の硬貨が出てくるとは!
それから、10時に予定の便に乗り遅れたことが確定した時点で、それから帰りの便が確定した時点で、日本へ国際電話をした。ここでも香港ドルを持っていないという躊躇があった。しかし国際電話用の公衆電話のところへ行ってみるとクレジットカードで使えることが判明した。手順は、以下のとおり。 1 カードをスロットに差してから、抜く。 2 「001−81−3−3897−****」とプッシュする。 3 日本につながる。 気をつけるのは、カードの差す方向と裏表。カードの磁気ラインの部分を上にして差す。ちょっと裏表が逆のようで最初は、失敗した。 それから、安い。飛行機に乗り遅れて、空席待ちになっている状態を伝えるだけだから1分程度だが、10香港ドル程度。後でDCカードの請求書を見たら、91円、134円、325円となっていた。う〜ん、日本の印象とぜんぜん違うぞ。クレジットカードで大阪から日本テレコム経由で東京に電話するのと同じくらいだ。
ま、そんなこんなで、成田に21時過ぎに到着した。荷物を探したが、これが出てこない!というトラブルもあったが、荷物だけ順調に10時発の便で成田に着いていたのだった。うん、よかった。
ということで、家に帰り着いたのは、夜の12時になってしまったが、なにはともあれ、無事に帰国できてよかった。こういうドタバタがあっても、海外旅行は、たのしい。また行きたいものである。
結局、書き終わるのに4カ月を要してしまいました。長々とおつき合いいただきありがとうございました。
ひろ ![]()
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