長野県自然保護連盟規約
前 文
人類誕生の昔から、未来永劫に至るまで、自然はわれわれの母であり、一瞬たりとも自然を離れてわれわれの生存はありえない。われわれは自然の一員であり、自然界のごく一部にすぎない。自然は、人類がつくりだす富の源泉であり、文明を支える土台である。
わが国土、とりわけ長野県のすぐれた自然は、この国のかけがえのない文化的・歴史的遺産であり、その保護と保全は時代をこえた普遍的な共通課題でである。
1960年代以降、企業はもとより国や自治体に至るまで、開発の名による自然破壊が激化し、今日、山紫水明の国とうたわれた信州でさえ、トンボや小鳥たちが住めない世界があちこちに出現するようになった。幾百星霜をかさねたハイマツが枯死し、文化財が今日もブルトーザーの下敷きにされている。空気や大地の汚染はもとより、人間のいのちのもとになる水までが失われる事態が現実になってきた。
長野県のすぐれた自然によって育くまれたわれわれは、この事態を決して黙過できない。
いまこそ長野県民の力、とりわけその知性と科学と行動力を総結集し、信州のかけがえのない自然と生活を守るために力をあわせなくてはならないと信ずる。
いまからならまだまにあう。
われわれはそのために「長野県自然保護連盟」に結集し、科学的総合的な自然保護運動をくりひろげたいと思う。
(名 称)
第1条 この連盟は「長野県自然保護連盟」とする。
(目 的)
第2条 この連盟は自然と文化・環境の破壊を防ぎ、長野県における自然保護運動の全県的統一と発展を目的とする。
(事 業)
第3条 この連盟は次の事業、活動を行う。
1 自然・文化及び環境の破壊を防止し、保護する運動。
2 自然・文化及び環境の破壊の総合的調査、記録。
3 自然保護政策の研究及び提言。
4 自然保護教育と学習活動の展開。
5 機関紙・資料・調査報告書・研究報告書などの出版活動。
6 加盟団体や国内外の自然保護機関・団体との交流、提携。
7 その他目的に必要な活動。
(組 織)
第4条 この連盟は、第2条の目的に賛同し、規定の会費を支払った団体・個人を会員とする。
(会員の権利)
第5条 会員は次の権利を持つ。
1 会員は総会に出席し、議決に加わることができる。
2 会員は機関紙、資料の配布を受ける。
3 会員は第2条に基づく活動に対して、有効な会の援助を受けることができる。
(機 関)
第6条 この連盟に次の機関を置く。
1 総 会 この連盟の最高機関であって年1回開き、連盟の活動に関する基本的な問題を審議し、会長が召集する。
必要に応じて臨時総会を開くことができる。
2 理事会 総会に次ぐ議決機関で、理事長が召集する。
理事会は、会長・副会長・理事長・副理事長・理事・事務局長・事務局次長によって構成し、総会・理事会の方針にそって、業務を執行する。
3 事務局 日常の事務を処理する。事務局員は若干名で構成する。
(役 員)
第7条 この連盟に次の役員を置く。役員は総会で選出し、任期は1年とする。但し再任は妨げない。
役員に欠員が生じた場合は、速やかに後任者を選出し、任期は前任者の残存期間とする。
顧 問 若干名 必要に応じて意見を述べるとともに、会長の諮問に応える。
会 長 1名 連盟を代表する。
副会長 若干名 会長を補佐し、会長事故あるときはこれを代行する。
理事長 1名 理事会の活動を統括する。
副理事長 1名 理事長を補佐し、理事長事故あるときはこれを代行する。
理 事 若干名 任務を分担し、事業の推進にあたる。
事務局長 1名 事務局活動を統括する。
事務局次長 1名 事務局活動を統括する。
監 事 2名 会計を監査し、総会に報告する。
(特別委員会・専門部会)
第8条 この連盟に必要に応じて、理事会のもとに特別委員会・専門部等を置く。
(顧 問)
第9条 この連盟に必要に応じて、顧問を置くことができる。
(財 政)
第10条 この連盟の経費は、会費・事業収入・寄付金等でまかなう。
会計年度は、4月から翌年3月までとする。
(会 費)
第11条 この連盟の会費は次のとおりとする。
1 団体会員 1口年額 5000円
2 個人会員 1口年額 1500円(個人会員は入会金500円)
(改 正)
第12条 規約の改正は総会で行い、出席者の三分の二以上の賛成を必要とする。
(補 則)
第13条 この規約に規定されていない事項については、規約の精神で処理することができる。
(附 則)
この規約は1973年6月24日から施行する。
(1989年6月 5日 一部改正)
(1994年6月26日 一部改正)
(2002年6月26日 一部改正)