くだらな日記(2010年2月)


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2月22日(月)
 明日から無職の傷心を抱いたまま、ベトナムカンボジアツアーに行ってきます。
 1980年ごろの共産圏を扱った本を読むと、「自由で豊かな社会」の基準が現在よりかなり厳しいのに驚く。たぶん、比較対照する基準点が、1980年と、2010年では異なるからだろう。
 1980年、「不自由で窮屈な社会」の基準は、ブレジネフ時代のソ連、もしくは、黒人差別時代の南アフリカ共和国だった。
 その後30年、我々は、ポルポト政権のカンボジアと、金日成→金正日政権の北朝鮮と、ムガベ時代のジンバブエを知った。文化大革命時代の中国の内情や、チャエシェスク時代のルーマニアについても、詳しく知ることができた。その結果、「不自由で窮屈な社会」の基準は、ちょっと過去ではポルポト時代のカンボジア、現在では金正日時代の北朝鮮となった。
 クメール・ルージュの大虐殺にくらべたら、スターリンの粛清も影が薄くなる。監視と貧困と飢餓の北朝鮮にくらべると、とりあえず職は保証されて飢えることもないブレジネフのソ連なんて、楽園のようだ。世界をはかる基準が、そこまで落ちてきたわけだ。世界のレベルがそれだけ落ちてきたともいえる。


2月20日(土)
 井川一久編著「カンボジア黙示録」(現代アジア叢書)は、ポルポト時代のカンボジアでの虐殺をまとめ、かつその時代について要約した良書だと思うのだが、どうも気になるのは餓えた話をするとき、決まったように「トカゲやヘビ、虫まで食べた」と書いていること。爬虫類や虫くらい、いまのカンボジア人だって食ってるっつーの。こちとら、それが目的で行くんだから。


2月19日(金)
 夕方に宅配便でベトナムのガイドブックを実家から送ってきたので読みふけっていたら出かけるのを忘れた。ダメじゃん。
 そんなわけで明日は、外貨両替(最近円高傾向で悲しい)と、認知症の面白そうな専門書を探すのと(さすがにアマゾンじゃねえ。読んでみないとねえ)、歳三さんと大阪の人と蛙が跳びはねる店に行く(腹を下し気味なので刺身は避けようと思う)のと、居酒屋で沖縄土産を受け取ってベトナム土産の発注を受けるのと、忙しい日になりそうだ。今日なんもしてへんだけちゃうんかっ。


2月18日(木)
 よお棺桶の錠、元気にやってたか。そっちは文十郎か。はっは、久しぶりだなあ。
 おっと、鹿蔵のとっつぁんに虎の元締、あっちは木更津の六蔵さん、それに天神の小六もお揃いでしたか、こりゃぁどうも。
 そっちはあんまり見ねえ顔だな。ああそうか、俺が休んでる時にゃ世話んなったな。スペシャルや映画では見た顔もいるな。知らぬ顔の半兵衛、火吹きのブラ平、噺家の塩八、お命ご用心の晋松、鎌鼬の忍……なんだい、ぞろぞろと雁首並べやがって。どいつもこいつも地獄がお似合いの面だぜ、まったく。
 まさか地獄で鬼退治でもしようって話じゃないだろうな。頼み料が六文銭ってのは勘弁してくれよ。地獄の沙汰も金次第、って言うだろ。お互いおとなしくして、さっさと成仏しようぜ……って、言って聞くような面じゃねえな。あーあ、わかったよ。で、的は誰なんだい。


2月14日(日)
 ラグビー日本選手権では、ミラクルNECの快進撃が止まらない。はじめての格下、帝京大にも無難に勝って準決勝進出。トップリーグのリーグ戦では負けなしの強豪・三洋とどんな闘いを繰り広げるか、目が離せない。

 冬季オリンピックでは、まずノーマルヒルのジャンプでマリシュが銀メダル獲得。8年前のソルトレーク銅メダル以来のメダルは嬉しい。しかしあの時も、彗星のように現れたノーマークの新人・アマンに金をかっさらわれたんだよな。五輪では、マリシュはアマンの引き立て役になる運命なのかもしれん。

 バレンタイン? たしか、アメリカのアフガン侵攻に反対して、今年は中止になったと聞きましたが……。


2月10日(水)
 河口さんに誘われて、後楽園ホールのドラゴンゲートの試合を見にいく。
 ノアをリストラされて整体師になったとばかり思っていた橋誠選手が、なぜか望月選手の弟として試合に出てきたので驚いた。しかしあれだな、ドラゲーの中に混じると、ひとりくらいああいうぽっちゃり体型がいてもいいか、と思えてくるから不思議だ。
 メインのノーロープマッチでは、YAMATO選手がまさか本当に「けいきづけにロープに飛ぼう」をやっちゃうとは思わなかった。しかも勝った。すごいよあの選手。リアル東三四郎だよ。絶対大成する。大和って選手はみんな大成する。


2月9日(火)
 ついったーで水道橋博士が褒めていたので、近所のローソン100で「五木のつけ麺」を買って食ってみた。今回は濃厚魚介とんこつ味。
 説明書き通り麺を8分茹でて水で晒してから熱湯をかけてあつもりにしてみた。太麺はそこそこコシがあって、濃いめのつけ汁によくからんで、そこいらの店のつけ麺よりは確かにうまい。1食105円という微妙に高い値段もこれなら納得。なにより、熱いのがいい。
 店のつけ麺がいまひとつ気に入らないのは、麺も汁もぬるいこと。池袋の大勝軒も近所の茅根も、つけ麺がうまいと評判の店だがぬるかった。熱いか冷たいかどっちかにしてくれ、でなきゃ熱いラーメンの方がいいや、となってしまう。自分で作れば、自由に熱くできるからね。


2月7日(日)
 ラグビーのトップリーグはいまひとつ盛り上がらないままになんとなく東芝が優勝してしまったが、日本選手権は面白くなりそうだ。なんといってもNECのミラクルっぷりが凄い。
 トップリーグではあわや降格かというくらいの低迷ながら、最終節で勝って4勝9敗の10位と、5位から10位までのワイルドカード枠にかろうじて入る。ワイルドカードトーナメントでは、7位サニックスと6位のクボタに連勝して日本選手権出場を決める。しかもクボタ戦は40分過ぎのノーサイド直前にペナルティゴールを決めて、まさかの1点差大逆転勝利。
 そして日本選手権1回戦では、トップリーグ2位の優勝候補、清宮サントリー相手に押しまくられながらも、後半をしのいで同点。トライもゴールも同数のため引き分け抽選となり、くじ引きで2回戦進出。漫画化したらリアリティがないと怒られそうなくらいの、どん底からの快進撃だ。
 2回戦は大学とアマクラブ勝者だから、順当に行けば突破、準決勝まで行く可能性は高い。……いや、ここで大学に負けてこそのミラクルか。


2月2日(火)
 風邪はほぼ治まったが(全治でなく寛解)、咳が出るのでスポーツクラブにはまだ行けない。つーか、今日は寒くておんもに出たくない。何枚も何枚も同じ内容の履歴書を書いて、あとは買いだめした古本を読んですごす。履歴所用の写真はあした撮ろう。自動車教習所もあした行こう。市役所もあした行こう。


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