くだらな日記(2001年10月)


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10月31日(水)
 こんなちっちゃな雪使いシュガーはイヤだ。


10月29日(月)
 最近作った料理。

タルタルステーキ
 馬刺が好きで、通信販売でよくモンゴル産馬肉を購入している。ふつうは薄切りにして、タテガミという脂身とおろしショウガを巻いてタレでいただくのだが、多めに注文したので本物のタルタルステーキに挑戦。馬肉をぶっ叩いてミンチにし、みじん切りにした玉葱、ニンニク、セロリ、ピーマンと混ぜ合わせて塩胡椒で味付け。ハンバーグみたいに丸めて、真ん中をくぼませて卵黄を載せる。本当はオリーブオイルを加えるのだが、きつくなりそうなので油は入れなかった。野菜と胡椒で肉の生臭さが消えてよい。卵黄をまぜるとマイルドになる。調理時間三十分(その九割はみじん切り所要時間。フードプロセッサを使えば五分に短縮)

馬刺カルパッチョ風
 上記馬刺の薄切りに少々塩をふって皿に並べ、上にオニオンスライスをのっける。これにカルパッチョソースをかければ正式カルパッチョになるのだが、めんどくさいのでマヨネーズで代用。最後に胡椒を振りかける。オニオンと肉を一緒に食べた方が、マヨネーズがよくからんでおいしい。調理時間十分。

瓶詰めキノコの梅合え
 エノキダケの瓶詰めってありますよね。あの、どろっとした茶色いやつで、ご飯にのっけるやつ。百五十円くらいの安いの。あれを酒のつまみにどうかと思って買ったんだが、甘ったるくてそのままでは食えなかった。そこで梅干しをたたいてペースト状にして混ぜ合わせ、みじん切りの葱を混ぜたら、酸味と辛みが追加してなんとなくいけた。調理時間三分。

朴葉焼き
 小淵沢でも入手できなかった朴葉を、先日東急ハンズで見つけて購入。五枚二百五十円。さっそく炭火で朴葉焼きを。味噌に葱、ショウガ、ニンニクのみじん切りを合わせて酒をたらす。これを朴葉に塗って、上にアイガモ、シメジ、葱を載せてじわじわと焼く。焦げたところからこそげるように食べる。酒のつまみに実によろしかったのだが、けっこうきつい味なので半分残してしまった。一人前には多すぎる量だ。ひとりではやるもんではない。次回はぜひ人が来たときに、岡山から送ってもらった牡蠣でも焼いてみたいものだ。調理時間四十分(酒を飲みながら焼けるのを見てるだけ)。

 こうしてみると、ラクな料理しかしていませんな。


10月28日(日)
 昨日は新宿南口ビクトリア裏の「町田家」に再挑戦。「麺固め、スープ薄め、脂少なめ」で注文したら、おいしくいただけました。まだスープが塩辛いけど、ちゃんと最後まで飲み干せたし。それにしても家系って、みんなしょっぱいのかな。江戸前の伝統? でもなあ、江戸前の煮物とか蕎麦は、汁を飲まないという前提で作っているので、塩辛いのは許せるが、ラーメンのスープを飲まないわけにはいかないからなあ。
 そのあと稲穂でベトナム人と歓談。向こうは片言の日本語、こちらはベトナム語がわからん。日本語で意味が通じないと、半ば本能的に英語で説明しようとするが、ベトナム人は英語を話さないのでまったく意味がない。こういう馬鹿は自分だけかと思っていたが、同席した人も「ササミの梅合え……ええと、鶏肉、チキンね、それのローをプラムのソルトで……」などと話していた。やっぱりそうか。

 キン肉マン2世の最新刊(15巻)ではアメリカ代表の摩天楼という高層ビルの格好をした超人がヘシ折られて爆発しているが、ちょうど単行本発売直後にあの事件が起きているだけに、さぞ気まずかっただろう。勝ったレスラーがアフガン代表でなくブラジル代表だったのがわずかな救いか。


10月27日(土)
 侍魂で有名となった「先行者」のCGアニメ、最初に見せてもらったのは、「雨谷の庵」の徳田さんが持参したノートパソコンでした。それと同じものかどうか覚えてないけど、自分でもこちらからダウンロードしてみました。カッコいいなあ。今すぐテレビ東京木曜夕方四時五十五分から放映開始できそうだ。しかしながら、「原作 侍魂」はまずいんじゃないでしょうか。中華人民共和国が怒るよ。著作権違反にもなりかねん。まあいいか、あっちも海賊版コミックいっぱい出してるし。


10月23日(火)
 シャレにならんなあ。
 22日のプロレスリングFMWの試合。メインの試合前、黒衣に白覆面の不気味な男が登場し、ハヤブサ選手に告げる。
「FMWは呪われている……FMWには不幸が相次ぐ……ハヤブサ……その原因はおまえだ……おまえは呪われている……おまえがハヤブサでいられるのも、あと二十分だ……」
 その直後の試合中、ハヤブサ選手は飛び技を失敗して頭からマットに突っ込み、頸椎を折る重症で試合中断。即刻救急車で緊急入院。意識ははっきりしており生命の心配は今のところないが、全身が麻痺しており、回復するかどうかはわからない。
 エンターテイメントのギミックと不幸な事故が、最悪のタイミングで重なってしまった。今後、FMWは興行できないよ。笑えないもん。引いちゃうもん。


10月21日(日)
 これが近鉄だよ。
 3点差でツーアウト一塁三塁。バッター二番水口。カウントはワンスリー。十人中十人が歩いてローズに廻せ、なんとかしてローズにつなげ、満塁でローズの逆転ホームランだ、と願った場面で、打ってしまった水口。ホームランにしてしまった水口。自分で同点にしてしまった水口。
 これぞ近鉄。みんな主役の近鉄野球。
 みんな見ろ。あと二試合しかないから……あら、勝っちゃった?


10月20日(土)
 きょうの日本シリーズ第一戦はわからんかったなあ。
 ローズが外角スライダーにあんなに弱いとは。あれだったら、遠山−山田(矢野でも可。カツノリ不可)のバッテリーでも完璧に抑えられるような気がしてきた。パにはかつての永射のような投手はいないのだろうか?
 中村も大振りばっかだったし、まあアガってたんでしょうね。そんな節がありました。初回、水口の送りバント。なんかこのへんに「大ざっぱとか力まかせとか、そんなこと言われない試合をしようぜ」「大舞台にふさわしい試合をしようぜ」「バントとかエンドランとか足をからめたカッコいい試合をしようぜ」という近鉄ナインの気持ちがこもっていたような気がします。そのため意志が空回りしてバットも空回り。人呼んで「エエカッコシィ症候群」。
 明日はいつもの近鉄に戻ってドン臭いが迫力ある野球を希望します。でないと2ちゃんねるで、「中村ノリがセに来たら20本打てないと思う人の数→(285)」「ローズの55本はパの記録。セで打てるわけないだろゴルァ」なんて書かれちまうぞ(藁


10月18日(木)
 さあ、マフィアの皆さん、千載一遇のチャンスですぞ!
 今なら白い粉を持ち歩いても税関の人たち怖がってろくろく検査しません。密輸放題です! 麻薬の。

 ということで白粉から骨粉へと話題は移る。
 ついに日本人も発症者が出たと読みました。十代女性で海外旅行経験なし、日本国内の食品が原因なのは間違いないとか。ま、まだ狂牛病と正式に認定されたわけではないですが、厚生省のことですから本物でも認定するやら。この事件、週刊文春がスクープしただけで、新聞やニュースでは扱っていないのですが、朝日の四コマでいしいひさいちが描いていたのが笑える。
 アメリカでは日本産のインスタントラーメンが輸入禁止になったと聞きましたが、あんだけテロで協力してやったのに冷たい連中だ。しょうがない、タリバーンに投下するか。
 どこやらの議員が牛肉を食って見せたらしいが、あいつらは元から狂ってるもんな。
 そういえば某大手ハンバーガーチェーンは「ハンバーガー420個」とか「チーズバーガー760個」とかムチャクチャな注文を繰り返すCMを流していたが、あれも実は脳が犯されておったか。
 それにしても今回の騒動、典型的な「正直者はバカを見る」のパターンですな。
 おいしい食品を提供していたところが全部ペケ。たとえばラーメン屋です。牛骨でしっかりダシを取るような旨い店が全部ダメ(牛骨は骨髄が溶け出るから、牛肉よりよっぽどあぶない。オックステールや牛骨ダシのスープは焼き肉より危険度大)。トリガラや市販スープでお茶を濁している不人気店が安全なのだという。今後ラオタの何人が発症するか興味津々<オマエモナー
 じつは牛の骨髄を使っている製品は意外と多い。化粧品のコラーゲンは、高級品は人間の中絶した胎児の胎盤を使うが、中級品は牛骨から煮出す。ゼラチンも多くは牛骨から作る。化粧クリームと、ゼリーやプリンなどデザートが禁じられては、女性のご機嫌はこれからどうなるのだろうか。
 レトルト食品でもそうで、「冷凍うどんがうまい」と定評のあった某社の製品がいちばん危ないのだそうな。うまみを出すために、牛エキスをふんだんに使っているからね。ま、全社、インスタントラーメンやレトルトカレー、レトルト餃子や焼売には牛エキスは必須だけど。「コンソメ味」や「焼肉風味」をうたうスナック菓子にもだけど。
 ちなみに妊婦が壁土を食べたりすることがよくあるそうだが、マンションの壁をかじるのもペケよ。川口厚生大臣は破棄した肉骨粉を1400度で焼いてセメントにすると発表したが、プリオンは1500度で焼却しても感染力を失わない、という研究発表もあるから。とにかく熱に強いのだそうだ。
 この分では、そのうち、「実はウチの製品には牛を使ってません」とカミングアウトする会社も出てきそう。いや、もう出ているらしい。某パン屋の焼き肉バーガーは前は原材料に「牛肉」とあったが、いまは「焼肉」と書いているそうな。なんだか鶴橋の串カツ屋で「牛肉三百円 豚肉二百円 肉百円」というメニューが書かれていたのを思い出す。
 ラーメンがやばい、カレーもやばい、ハンバーガーや牛丼はもちろんやばい、ということになると、なんか雑文書きはみんなやばそう。みんなで闘病記書くか。いっそこの際逆手にとって「牛も狂うほどうまいラーメン(焼き肉、牛丼、カレー等)」とかいって客を呼ぶのはどうか。ダメ?


10月16日(火)
 濃ゆい。濃すぎます。
 徳田さんの最新雑文を読んで、カラオケリストを見に行ったのですが。
 なんか聞いたことない題名がいっぱい。というか、アニメかこれは?てな題名と歌手名がいっぱいで妖しげ。奴隷市場ってなんですか。あんた、昔っからぷにぷにだと思ってたけど、凄い。凄すぎるよ。
 ガンダムとかエルガイムとかドラゴンボールとか、まんざら知らないわけでない題名が混じっていながら、この濃さはなんでしょうか。
 サジタリウスとか、けっこうなつかしいんだけど。山本正之は好きだし。
 いやあ文化の違いを満喫しました。
 例えばわれわれの周辺で濃いめに歌う歌のリストを作るとしたら。
「月夜のゴンドラ」(不思議少女ナイルなトトメスエンディング)
「思い立ったが吉日」(有言実行シスターズシシュトリアンオープニング)
「ン・パカ・マーチ」(夢のクレヨン王国オープニング)
「恋はマケテラレネーション」(ビースト三銃士オープニング)
「221B戦記」(筋肉少女帯:むろん水木と宮村の台詞付き)
「宇宙猿人ゴリ」(同名番組エンディング)
「宇宙刑事シャイダー」(同名番組オープニング)
「はれときどきぶた」(同名番組オープニング)
「愛国戦隊大日本」(同名番組オープニング)
「燃えよドラゴンズ」(バージョンのある限り歌い続ける)
「月光仮面」(新旧バージョンを1フレーズずつ交互に歌う)
「ソウル宇宙戦艦ヤマト」(伝統のしりとり歌)
 なんて感じでしょうか。あ。そうか。特撮系がないのが違和感の源か。

 そういえばテキストサイトは日に千ヒットが人気サイトへの登竜門だそうで。
 私のところはリードミーによると、更新が頻繁で調子の良いときに百を越え、更新が止まると百を割るという、まあだいたい日に百といったところでしょうか。人気サイトへの道は遠い。というか不可能。
 そういえばぽいうさんですら、2ちゃんねるで「中堅テキストサイトのおすすめ」と書かれていたし。雑文系サイトで大手と言えるのは故雑文館とそれ聞か、このふたつだけかなあ。


10月11日(木)
 むーかしに書いた「ねえさんへの百の回答」くろさんがほじくりかえしてくれたので、なんとなく最近の質問にも答える気になりました。茶川さん「ジェントルくんへの百の質問」への回答

よねくにの仇とよばふさい国をばくげきしても敵はいずらむ
      虎玉


10月9日(火)
 最近なんだか気になるレスラー列伝。

本田多聞
 NOAH所属。アマレスのオリンピック代表、水戸泉に勝った男(なにで勝ったかは不明)などの輝かしい履歴をひっさげて全日本プロレスに入団。なのになぜか入団当初の得意技はヘッドバットだった。元祖野人。一時WWFに「中国野人」として遠征する案があったが実現しなかった。そのテクニックと基礎体力は最初から評価されていたが、膝の持病、あまりにもぶさいくな容貌、短足胴長の体型、試合にスピード感が皆無なことなどから低迷していた。最近ようやく復活し、秋山のGHC王座に肉薄。「中西の縮小コピー」こと井上と組んで出場するタッグトーナメントが正念場だろう。

杉浦貴
 アマレス全日本選手権優勝の履歴をひっさげて全日本に入団したのは多聞と同じ。容貌がおっさん臭くて胴長短足で試合にスピード感がないのも似ている。いまは主に対外試合の尖兵をつとめる。負ければ「デビュー一年そこそこだし」と言われ、勝てば「あんなのに圧倒されて大口叩いてどうするよアレク」などと言われる、他団体には脅威の存在。今回のGHCタッグトーナメントでは池田と喧嘩しながら出場。それにしても私よりはるか年下の三十一歳で、得意技が「中年'sリフト」「中年'sジャーマン」はいかがなものか。

志賀賢太郎
 その骨体美から通称シガラと呼ばれる。力道山からジャイアント馬場に受け継がれた「若いのはガンガン食って身体を作れ!」という栄養学を無視した育成の犠牲者。どんぶり飯五杯、チャンコ大鍋まるごとなど、ムチャに食べさせられたあげく、胃を壊して太ろうにも太れない身体になってしまった。同様の犠牲者に折原昌夫(フリー)がいる。いまでは太ることはあきらめ、関節技に活路を見いだそうとしている。がんばれシガラ。

邪道&外道
 今は亡きTPG(たけしプロレス軍団)出身。デビュー当時のリングネームはクーリー・ショージ&ブルドッグKT。同僚にモンキーマジック・ワキタ(現スペル・デルフィン)がいた。デビューの試合にボートピープル・ジョー(現ターザン後藤)が出場したことも懐かしい。デビュー戦では栗栖に椅子でボコられて「栗栖、そこらへんでやめとけ!」「死んじゃうよー!」という野次が流れていたが、その後成長、ユニバーサル、FMW、新日本で活躍。今度の大会にはGOKU−DOという新メンバーが加入するそうだが、「やはり御工藤で、工藤めぐみしかおらん」「いや、悟空道だから葛西かモンキーマジック・ワキタの復活だ」「GAKU−DO(学童)の誤植で、実はたにぐちりゅういちだ」などさまざまな説がある。

ポイズン澤田JULIE
 リングネームからもわかるように沢田研二のパクリキャラ。もともとはポイズン澤田というリングネームで普通の格好、普通の試合をしていたのだが、まむしデスマッチで破れてまむしに噛まれ、「痛いよ……死にたくねえよ」と呟きながら病院に送られたあと変身。みずから語るところによると、「まむしの毒でいったん死に、毒の影響で蛇界転生した」とのこと。ヘビ柄のコスチューム、沢田研二が売れっ子晩年の頃、年齢と多忙からくる皮膚のシワやたるみを隠していたのと同じ厚化粧、といういでたち。入場テーマは沢田研二のヒット曲。それに合わせてリング上でヘビ踊りを踊るのが大人気。蛇影なる覆面レスラーとともに、DDTの総帥・高木三四郎の蛇界転生をたくらむ。

田尻義博
 大日本プロレスから世界へブレイク。アメリカマットで成功した日本人レスラーは、ジャイアント馬場を筆頭にデュークケムオカ、ミツ平井、カブキ、マササイトー、ムタ、カイエンターイなど多数ある。しかし彼らのマネージャーは、髭面ゲタばきにハッピのおっさんか、スーツを着て眼鏡をかけた出っ歯のおっさんだった。田尻のマネージャーは金髪巨乳の美形お姉ちゃん。これに比べればWWFのインター王座獲得などはショボいものだ。これを羨ましがらぬ男はおりますまい。この果報者め。

広田さくら
 長与千種ひきいるGAEAのお笑いを一手に引き受ける女子レスラー。彼女のお笑いについてこれるかどうかで、対戦相手のセンスが問われる。まるでついていかない里村も、ある意味えらい。一日二試合しても息も切れない(試合しないもんな)。HHH(広田へなちょこハンドメイド)なる自作段ボールベルトを保持しているが、これに触った人はレフェリーだろうが客だろうがチャンピオンに認定されるという、怨霊の呪われたベルトより怖ろしいもの。しかしながら「実は広田最強」「練習では、広田の関節技に尾崎や千種が翻弄されている」「大口を叩いていたアジャを広田が控え室でシメた」などという伝説が流れている。得意技にへなーらサンセット、へなーらカッター、へなーらデスバレー、へなーら裏拳、ラ・へなストラルなどがある。他人の技をパクって使うとすべてに「へなーら」がついてオリジナル技となるという、ジャイアント馬場以来の逸材。ぜひ次は、へなラルド・フロウジョンやシャイニング・へなードに挑戦してもらいたい。


10月8日(月)
 たいへん久しぶりに「米英軍」という言葉を見て、つい興奮してしまったり。「鬼畜」という言葉をどうしても最初につけたくなってしまったり。

 アメリカ大統領「このハイジャックテロはアメリカが攻撃されているのではない。自由主義と現代文明が攻撃されているのだ」
 タリバーン指導者「この爆撃はアフガニスタンが攻撃されているのではない。イスラームが攻撃されているのだ」
 ……どちらも傲慢で身勝手な誇大妄想では遜色がないようで。

 ま、そもそもタリバーンはパキスタンの支援をうけていて、イランの支援をうける北部同盟とドンパチやっている身だった。憎いイランを弱体化させるため、アメリカもパキスタンを通してタリバーンに武器弾薬を与えていた。
 「イランに噛みつかせるために育てていた飼い犬がいつしか凶暴化して、飼い主のアメリカに噛みついた」という図式は、かつてのイラクとまったく同じなわけで。大国というものは傲慢で身勝手なあまり学習能力が失われているものとみえる。やれやれ。


10月7日(日)
 家族が久々に集まったので東京で食事。中華がいいということなので、新宿の随園別館を予約。賛否両論とりまぜて有名な店なので、いちど行ってみたかったのだ。
 とりあえず名物料理を注文。野菜炒めに卵焼きをかぶせ、北京ダックみたいに甘味噌とさらしネギを一緒に春餅にくるんで食う料理は、野菜炒めの色のわりには淡泊。卵がいける。水餃子はやはりうまい。中の具に肉のエキスがしみこんでいて、タレなしでも食える。宇都宮の「みんみん」の水餃子より上。羊のシャブシャブはタレが独特。カニミソと腐乳とヌクトムと塩辛とモロミをつき混ぜたような暗灰色のブキミなものをつけて食う。しかしこれ、やや臭いけれど味はなかなかいい。思い切ってどっさりと入れ、鍋のスープで溶いて食うといける。好きな人は大好き、嫌う人は絶対ダメ、そんな感じ。私は大好き。最後に注文した野菜おこげは塩味の淡泊な味。どうやら北京料理は、塩味主体の淡泊な味付けが特徴らしい。
 私の好みでは水餃子とシャブシャブが激美味、おこげが美味、卵焼きがまずまず。総合評価は激美味。有名になって移転してから味が落ちたという意見が多かったが、それが誤りなのか、元が異常なまでの激美味だったのか。
 しかしこの店、やたらと量が多いので注文は控えめにしたほうがよい。水餃子にしろ、赤ん坊の拳のような巨大なのが十個で一人前なのだ。前菜のつもりなら、五人に一人前でじゅうぶん。シャブシャブの羊の薄切りも大皿にどっさり山盛りで来る。油断していて飽食してしまい、ピータン豆腐と牛アキレス腱焼きそばが食えなかったのが残念。五人で卵焼き二人前、水餃子二人前、シャブシャブ三人前、おこげ一人前にデザートとビールで満腹。一万六千円。うむむ、安いっす。中華街なみというか、中華街でもここまでの店は少なかろう。


10月4日(木)
 たびたびで申し訳ないのですが。
 先日のローズの年間本塁打記録(王の55本)に加え、広島の菊地原投手が年間登板試合数記録(稲尾の78試合)に迫る74試合登板となったところでまたもや論議を呼んでいる。広島は残り7試合。決して追いつけない数字ではないが、「あの稲尾の偉大な記録を菊地原が破ってはならない」という論法で新記録に圧力をかけようとする人間がいるのだ。
 じつはこの記録は破られたも同然だ。などというとまたもやバースの54本塁打みたいだが、事実だからしょうがない。17年ほど前、阪神の福間投手が77試合登板を果たしているのだ。そのとき、残り試合もあり、新記録達成は確実と見られていた。しかしそれを阻止したのは王監督ではない、阪神の安藤監督であった。
 安藤監督は「お前のような投手が稲尾さんの記録を破るなどおこがましい」と福間投手に告げ、残り試合で福間を登板させなかった。かくして福間の記録は77試合、セリーグ新記録にとどまったのである。馬鹿馬鹿しいことである。こういう人間を監督にしてはならない。
 あたりまえのことだが稲尾の偉大さは記録が破られたところで薄れるものではない。それに稲尾には、年間42勝、年間25試合連投、20連勝、日本シリーズ4連投4連勝など破る気にすらなれない凄い記録が山ほどあり、年間78試合登板など稲尾にとってはハシタ記録なのだ。それを中継ぎ投手に与えてやっても、バチは当たるまい。
 「偉大な記録は破られてはならない」ではなくて、「破られない記録が偉大なのだ」ということになぜ気づかないのか。ねえ若菜よ。王よ。安藤よ。


10月1日(月)
 王の年間55本の本塁打記録はアンタッチャブルではない。
 アンタッチャブルな記録とは、今後ちょっとやそっとでは破れないような、とびぬけた記録のことだ。たとえばディマジオの56試合連続安打とか、稲尾の年間42勝とか、金田の通算400勝。王の通算756本塁打のほうはアンタッチャブルといえる。
 しかし年間55本はそうではない。これまでに2回も破られようとしたことが、アンタッチャブルでないことを物語っている。1985年のバース、そして今年のローズ。そして記録が破られようとしたとき、それを妨害しにかかったのは王監督だった。いやん。
 王よ、いつまで自分以外を悪役にして済ませるつもりだ。バースの時は、敬遠した投手の斉藤に「ああいう場面だから、萎縮してストライクが投げられないよね」としゃあしゃあと言っていたよね。あれで斉藤はいっぺん潰れたよね。あれさえなければ、今ごろ200勝してたよね。
 で、今回は若菜バッテリーコーチを悪役にしてごまかすつもりか? それでいいのか? それで満足か?


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