Aug. 16. コミケットレポート

Author: 神木(version 0.3)

コミックマーケット 54 は 1998 年 8 月 14 日から 16 日にかけて 有明の東京ビッグサイトにて開かれた。 これは 16 日の午後から初めてコミケなるものを覗いたことのレポート。 当日はこのあとオフ会があったんだけども、その件については書いていない。

有明に向かう方法には幾つかあるが、行きはたいてい TWR (臨海副都心線)、 帰りには水上バスを使うことが多い。 ゆりかもめはビッグサイトで何かあるときに人を捌くようには出来てない割に おのぼりさんに使われて満杯になるので、行きにも帰りにも避けたい。 帰りに水上バスなのは、TWR は駅までちょっと遠くて、 往復で歩きたいような距離でないのと、夜の水上バスは夜景が奇麗であると。 ゆりかもめとちがってゆったりしてるので、気分もよろしい。

だから今回も行きは TWR だったんだけど、帰りはオフ会の都合でゆりかもめ になった。で、先の事情によってゆりかもめに乗ったのは実は初めてである。

12 時 30 分すぎ、TWR の国際展示場前駅着。

「‥‥ しまった」
いつも思うことだが、この駅で降りる人の100 人が 100 人とも、悪くても 50 人はビッグサイト入りするんだから、 陸橋手前まで歩く歩道かせめて日避けを置いて欲しい。
つまり、かんかん照りの日差しの中を歩くはめになって、 これなら少し混んでてもゆりかもめ回りの方がよかったかとちょっと後悔。

この炎天下のコンクリの歩道には、 この 3 日のゴミなのか半日のゴミなのかは知らないけど、 ゴミ箱の能力を越えたゴミがあちこちにまとめられていた。 古き良き時代の? アイスキャンディ屋がいくつかとクレープ屋が店を出していた。 昼飯を食べるチャンスがなく、心惹かれるものがないでもなかったが、 ま、3 時くらいまではもつだろ、ということで先を急ぐ。
コミケもこの時間なら入場制限はしていないだろう、という読みはあったが、 入口に行列が出来ていた場合は U ターンして入らないつもりだった。 ま、そんなこともなくフリーパスで入ることはできた。

コミケの他のイベントとの大きな違いは、たぶん脇の地べたに座り込んでたむろし、 薄い本を読んでいる人達がいることだろう。 多くはぐったりとしているが、邪魔だからさっさと帰るか河岸かえるかしなさい、 くらいにしか思えないな。
旅行していて都市の大駅で STB (駅の片隅で一夜を過ごすこと) している連中もいるが、こういうのとは同列に扱われたくないものである。 いても迷惑になってないから別にかまわないといえばそうだが、 数が揃うとそれなりに暴力である。 うろつきもせず、ぼけっとしているおかげで実効人数が減り、 通路が歩けるという効能はあるにせよ ...

入口からエントランスホールのあたりの人の量は案外に少なく、 池袋や新宿などの駅とくらべて 2 - 3 割減というところか。 エスカレーターは常に満員で少し列ができるほどというあたりは 駅より混雑を感じさせるが、そもそも かならず上下動があるわりにはスカレーターの装備が少ないこともあるだろうと思う。 話に聞くとおり歩く歩道は全て止められていて、 ふにょんふにょんという感触をちょっぴりながく味わうことができた。
この文房具屋じゃまだなあ、とか思いつつ狭い脇をひょこひょこと抜けかけて、 「サンドイッチ有ります」の標識。うーむ、コミケでは文房具屋が食べ物も 売ってるのか ... さすがコミケ(?)

時間がややおしていたのでまずは切れそうな西館から回る。 実際、ジャンクヤード(と1)で入手した "Progressive2" は最後の 1 冊だった。 危ない危ない。同じ場所で 『舞踏会 〜 Dance Party 〜』 も手に入れたけど、日本語 PDF を読む方法が、実はまだない^_^; 持ってはいるんだけど、真面目に install してない。そのうちちゃんといれよう。
店番してたのは hayasita さんで、ちょっと挨拶などした。

となりの 'と2' はダーコーヴァーのサークル。 ま、読めるのがあったら ‥‥ と思って手に取った 1 冊が、 読みたいなと思っていた "Sharra's Exile" の抄訳! そんなわけで全部買う。 ちなみに買った本のうちのひとつは最後の 1 冊だった。 創作系でも昼過ぎには切れるとこがあるのだなあ。 "Progressive2" は切れてるかと思ってたけど、 他んとこでそういう事態になろうとは思わなかった。
しかし "Sharra's Exile" の抄訳、現在の発刊ペースだと完訳まで 10 年くらいかかりそうである。

ところで西館で最初に入手した本は 'と1' は 'と1' でも隣の 'star dust mebius' で、無料で配ってた割にはしっかりとした造りの本だった。つーか、 今回手に入れた中では一番しっかりしてたんじゃなかろーか。 vol. 0 とあったので多分、次回の vol. 1 からの宣伝兼用のやつなんだろうな。

西館はこんなとこ。... という調子で書いてったらいつになっても終りそうに無いので すこし省く。

東館。
西館はまだよかった。東館は遠いなあ、とぶつくさ。 なにしろ例によって歩く歩道は止まっている。 DARU さんとこの 'L14' を覗き、幾つか手にとる。青葉本かあ... とつぶやいて置く。 店番は takeo さんだったが、私の左隣で挨拶しはじめた人が「なゆたです」 というのを聞いて、...... 同姓同名... な訳ないわな、 というところで神笠さんに挨拶。うーむ、集まるとこ案外狭いのだな。
実際、 Progressive2 は手にしてしまっていたので Qりえいた〜ず(M10) の方は寄らなかったのだが、あちらには nary さんやしのぱさんが駐屯されていたらしい。要は居るとこにしか居ないと。

センチのほうをつらつらと散歩、これならもすこし数絞って質なんとかして頂きたい、 とちょっと思った。 旅行ブース、評論ブースも全般にそうだったが、30 枚に 300 円ならもちろんほとんど赤字だろうけど、メディア代とはいえ 300 円も出させるつもりならもすこし精進してから出て来て欲しいな。
コミケとして「下」を切ることはできないというのは分かる (切っちゃったら下が育ってこなくなる)けど、 玉石混淆の玉率が低すぎると、固定客ばっかになって広がりがなくなるだろう。

今回はほぼ文章系に絞って見て回った。 漫画系はコミケカタログのあの 1 コマだけでは事前チェックは不可能だったので。 まあ、顔が左向きなのは一律ボツ(右向きと左向きでは右向きの方が格段に難しい)とか、 選別手段もないでもないし、そうやってみていくとプロが集まってる 'れ' のあたりは絵もしっかりしている。けど、日曜日午後からの参加であのあたりに 並ぼうという気はぜんぜん起きなかった。

企業ブースへはコスプレ会場の脇というか中を抜けて行かねばならず、物凄く疲れた。 ここでついに体力切れを起こしたので、オフの集合時刻 15 時にはまだすこしあったけれど、会場を離れた。


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