(Last updated: Nov. 10, 1999)
危機感は今や限りなくゼロに近い。
取り仕切ろうとするルクスンへの反発も手伝ってツヴァイは微妙に求心力を失っていく。
2 期生を使ってロボットを動かそうとする者、
爆雷の接近に気付かぬルクスン、
犯人を残したままリヴァイアスから脱落するリベール。
ゆっくりと失策が堆積していく先で ──
ここしばらく描写されていなかった、微妙な腕の動かし方という癖による感情表現が復活。
1, 2 話と比較しても遥かにアウトフォーカスされており、
気を抜くと感情表現を見落とすというけっこうハードな造り。
絵のほうは特殊効果が入ったものが幾つかあったけど、何の意義もなく煩いだけかな。
ユイリィの事実上の退場にあわせ、
昂治の問題を中心に挟んでイクミと蓬仙が動きだした構成とファイナの参加によって、
ただでさえ幾つかの小集団を扱ってるのに、さらに各集団の各個人がバラけて動き出す。
この荒れまくっている視点を束ねてなんとかストーリーにしているあたりは確かに上手いんだが、
そこに尽力しすぎてキレがなくてちと退屈。一人当たりの描写量が少ないところに
「人」を表現するのにセルの使い回しをすれば表現力は絶望的なまでに落ちる。わかってんのかな ...
もはや一体感のカケラもないが、集団とはそんなもんでしょう。
少し成績優先主義的なところがあるんかな?
ユイリイに任せた件といい、成績優秀なほうから順に 4 名を貸してくれという件といい。
そんな選び方して扱い安い子が選ばれてくるはずがないんだが。
前回の殴られ損を取り返してあまりある jackpot をあてまくった男。
前回は脚本家の悪意を感じたに違いないが、今回は脚本家の好意を感じているだろう。
ファイナと偶然ぶつかるといういまさら使うか、みたいなお約束の次は
船の揺れに合わせて抱きついてもらうという教科書でも使わないような展開に流す。
おまけは夕陽ん中で悩み(弱味)を聞いてもらうという天下無敵の展開 ....
心配してか、単なる興味でか、ようやく動き出したイクミが馬鹿みたいでんがな。
ぼけぼけっとしてるのにいいとこ全部もってくという弟の不満も当然だな、
とかいいたくなるような話だ。
ええかげんにせえよ... 大気の無い世界でなんで太陽が赤いんだ?
ゲドゥルトに垂直に沈んでるし、公転方向もヘン .... ではなくて、映像か?
なんで使ったこともない船の設備が活きてるんだ?
おお、今回はセリフがある。
「ハッキリしないんだね、君。自分の考えとかさ、やりたいことないの?」
素晴らしく白々しく聞こえるあたりがなんともいえず。
なるほどうっとおしそーな兄貴だ。
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