自家製味噌の作り方
  手前味噌という言葉は、夜郎自大とか我田引水とかと同じ意味を含んでいて、あまりいいイメージがありません。でも実際に作れば分かりますが、いい材料さえ使えば自家製味噌はすごくおいしいです。コストは高いし手間もかかることを考えると当然なのですが、はっきり言って市販の味噌に比べれば自家製味噌のうまさは比較にならないくらいです。ぜひ一度お試しいただきたい。  
     
  速成味噌  
   
  まず、塩分控えめの速成味噌の場合です。
大豆を一晩水につけます。
 
   
  水を入れ替えて、豆を鍋で煮ます。普通の鍋の場合は5時間ほど煮てください。
圧力鍋の場合は30分くらい煮てから、新聞紙で包んだりして5時間保温します。うちでは新聞紙を詰めたダンボールで保温箱を作り、その中に押し込みます。大豆がかんたんに指でつぶれるくらい柔らかくなったらOKです。
 
   
  大豆をつぶします。今回は少量なのですり鉢にスリコギでつぶしました。  
   
 

大豆と同じ量の麹、四分の一の量のあら塩を加えて混ぜます。
(大豆500グラム・麹500グラム・あら塩125グラム)

 
   
  それを漬物ボックスに詰め込みます。空気を抜くためにまんべんなく押し付けます。  
   
  圧力をかけて冷蔵庫に保存します。速成味噌は2ヶ月くらいで食べられます。  
     
  熟成味噌  
   
  本格熟成味噌は塩分が倍になります。
(大豆2キロ・麹2キロ・あら塩1キロ……レシピによってはこの比率が違います。私たちは経験的にこの比率が一番おいしいと思います)
大豆を煮る過程は速成味噌と同じです。麹を細かく砕いてあら塩とよく混ぜます。けっこう疲れる作業です。
 
   
  煮込んでつぶした大豆と塩麹を混ぜます。しゃもじでもいいのですが、よく混ぜるにはやはり手を使うほうが簡単です。ゴム手袋などをしたほうがいいかもしれません。
(私は面倒なのでしませんが……なお、大量の大豆をつぶす時にはスリコギでは間に合わないのでコショウ入れなど固くて軽いものを使うと具合がいいです)
 
   
  自家製味噌の母体が出来上がりました。これで半分の量です。  
   
  5センチほどの団子にします。(これは空気抜きの過程なので、徹底して上から強く押し込む作業をするのなら省略してもかまいません)  
   
  保存する樽かバケツに2重にビニール袋を張り、味噌球を投げ込みます。  
   
  隙間や穴がないように、上から押し込みます。空気を押し出しながらビニール袋の口を1枚ずつしばります。  
   
  重石をして寒冷所に保存します。6ヶ月で熟成します。本当は1月おきに混ぜかえすとよく発酵する、と言われているのですが、面倒くさいですね。うちの場合、そのままでも特に不都合はなかったです。
コストを出してみると、うちの場合は600円/1キロくらいです。市販品がものによってはキロ300円以下なのを考えると安くありません。それでもやっぱり作りたいと思います。
 
 
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