モバイルギター1号再改造(デジタルアンプ交換)
     
2014/04/25
 
         
  アンプ内蔵の手作りギター1号に出力15ワットのアナログアンプをつけたものの、元のデジタルアンプの音がチープなのでぱっとしません。そこでデジタルアンプを下左写真のAria AG-05のものから下右写真のVOX AC30のものに交換することにしました。
結論から言うとこの改造は失敗でした。AC30とアナログアンプの相性が悪いようなのです。2号機の音のすばらしさに比べるとヒスノイズが出まくりで、気持ちよく使えません。もちろんAG-05が10点くらいだとすると30点くらいの音にはなりました。でも、本来のポテンシャルを考えるととうてい満足できません。
 
         
 
 
         
 
  中古品のVOX AC30を2000円で手に入れました。(本体1500円、送料500円)もっと安いものもあったのですが、この程度の値段なら出してもいいかと思い、即決しました。

AC30を選んだのは余分なスピーカなどを持っていないシンプルなデジタルアンプだからです。モバイルギター用に出来ていると思える構造。分解は簡単で、ネジ一本取ってパカンと開きます。小さい筐体は電池と基盤でびっしりで、ほとんど隙間がありません。
 
         
  新旧二つのアンプを並べてみます。AG-05(右)のものはパーツが大柄で回路もおおまか、ごつい印象です。それに比べてAC30の基盤はいかにも現代の電子製品らしく細かく繊細な感じがします。  
 
         
 
  1号機を解体します。本体部分のデジタルアンプ+スピーカと裏面に付けた別ボックスのアナログアンプに分かれています。

今回はついでながら別体ボックスをなくして、デジアナ両アンプをボディに一体化しようと思います。
 
         
  AC30はこのままでは取り付けられないのでギター用の差し込みプラグを外します。かなりがっちり組み込まれたプラグなので面倒です。

構造がよくわからないので、ノコギリで慎重に切っていきます。
 
 
         
 
  切り取りに成功しました。
大きな穴が開いてしまうことと、入力ラインが短いことが気になります。でもなんとか対応できそうなのでこれでいい事にします。
 
         
  アナログアンプを表板に取り付けます。正面にボリューム、側面にバッテリ充電用端子があるのでこういう角度でないと使えません。元々がスピーカと一体だったものなので、ラインもちょうどいい感じです。(後から考えるとボディ側に付ける選択もあったわけで、それだともっと楽だったんだな、と思いつきました。ただ、それだと取り付け・取り外しが面倒になるかも)  
 
         
 
  デジタルアンプは2号機のようにボディにマウントするつもりでしたがケースの底部分に余裕がありません。ステーで取り付けるにもそのスペースがありません。それでカバー部分をネジ停めすることにしました。ネジの頭が邪魔になりそうなので一本は釘を使いました。  
         
  デジアナ両アンプ、バッテリ、スピーカ、ピックアップ(マイク)を繋いで音出ししてみます。かなり大きな音が出ているようです。ピックアップからデジタルアンプへのラインは繊細で、強度が心配です。(あとで二回断線しました)  
 
         
 
  二つのアンプをギターのボディに取り付けます。アナログアンプはコンパクトなので小さな1号機のボディに余裕で入ります。角電池とヘッドフォン端子が入っていた穴には蓄電池が入るだけで、スカスカです。工事はこれで終了。あっけないほどです。  
         
 

表板にブリッジを取り付け、ネジで停めると本体は完成。ストリングを張ります。なんとなく口笛を吹きたくなる瞬間です。

 
 
         
 
  さて、完成したモバイルギター1号機(改)。音出ししてみるとなんだか神経質なのが分かりました。デジタルアンプはボリュームを全開にしても音が出ず、ゲインつまみを回さないと鳴らないようです。しかしゲインのレベル2くらいでもうヒスノイズが出ます。絶対的には大音量なのですが騒音になってしまうのではどうにもなりません。  
         
  どうもピックアップの音質そのものが低レベルだからいけないらしい、と見当を付けます。そこでストラト用の厚いピックアップに交換することにします。問題は表板に取り付けたアナログアンプです。
アナログアンプの基盤の末端にはコンデンサ類が付いていないので切り取ってもよさそうに思えます。そこでピックアップの通るサイズを切断しました。それでも直線では付けられず、斜めに穴を開けます。
 
 
         
 
  ピックアップを仮止めしてみます。高さ調整にスペーサーが必要なようです。ここまで来ると後戻りできません。ホッチキスで停めていた前の平型ピックアップの取り付け跡が汚いですがこのくらいは気にしないことにします。  
         
  別の問題が発生しました。アナログアンプの電気が点きません。どうやら切り取った部分にもアース線が入っていたようです。これで今回のチャレンジは終了か、とガッカリします。5000円のアナログアンプも無駄にしてしまったと。
しかしここでもう一度気力をふりしぼります。アースだけならラインで繋げば大丈夫なはずです。基盤のプラスチックを削り取り、ピックアップを付けられるように湾曲させたラインをハンダ付けします。ランプが点きました。万歳!
 
 
         
 
  バネ式スペーサーを挟んで高さ調節できるようにピックアップを取り付けました。あとはデジタルアンプに繋ぐだけ。しかしここでもまた大失敗。背面カバーを通さないでハンダ付けしてしまいました。仕方なく背面カバーに切り込みを入れてラインを押し込みました。その際、二度もラインが外れてしまい、その度にハンダ付けをやり直しました。デジタルアンプの入力端子のプラスとマイナスの間は2ミリくらいしかなく、大雑把な技術者は大汗をかきました。  
         
  ピックアップの交換が終わり、演奏してみると確かに前よりはいい音が出るようになりました。低めのゲインでボリュームを半分くらいにしぼり、アナログアンプのボリュームを最大にするとそれなりの音になります。それなりではありますが、もっと大きな音量と鮮明な音色が欲しい。2号機に比べて圧倒的に軽いこのギターで、2号機並の音が出れば無敵です。そのために次回はマーシャルのミニアンプをゲットしたいと思います。現在、ヤフオクで購入作業を進めています。
 
 
         
 
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