ストラト・ギターのスタインバーガー化計画
 
 
 
     
  2003年10月、ギターの練習のために弦のテンションの低いエレキギターを購入しました。しかし軟弱な私は、重いストラトタイプのギターを持つ気がしません。ギターのボディを削って、軽くすることにしました。つまり小さなボディとネックだけしかないスタインバーガー・タイプにしようという計画です。  
     
  10/2
午後、ケーブルを持って準魔窟(近所のリサイクルショップ)に行きました。
アンプの電源をつけ、ケーブルをつないで三本のストラトを試してみます。
一本目はグレコのSTGタイプ。比較的新しいモデルで、私はこれに一番期待していました。しかし触ってみるとサビが多く、かなり劣化しています。長く放置されていたもののようでした。音は悪くないけど、ずっと触りたいとは思いません。
二本目はオーソドックスなジャズマスタータイプで、かなり使い込んだ形跡があります。
ネックが交換されていてなんのロゴもなく、メーカーなどが分かりません。傷もあります。
しかし金属部分はピカピカです。
三本目は同じフェンダーモデルですが、これは音を出す気にもなりません。
ボリュームダイヤルが欠けていて、ピックアップセレクターのつまみも取れています。
コンディションは最悪でした。

というわけで、二本目の「首すげかえ」ストラトキャスターを、千円値切って7000円で購入しました。
 
     
  10/3
晴れのち曇り。
午後まで陽射しが暑かったけど、今は涼しくなってきました。

その午後の陽光の中、ストラトのスタインバーガー化計画を始めました。
 *スタインバーガーは、ピックアップ(ギターマイク)とネックしかないような、シンプルな形のギターモデルです。

 
  作業前に重量を測りますと、3.6キロでした。モーリスの青いエレアコが2キロなので、その倍くらいの重さです。これをせめて2キロ台にしたいのです。
 
     
 
まずギターにラインを入れ、濡れ縁に新聞紙を敷いてギターを寝かせ、ノコギリで切ります。
最初に上部アームを切り、そこから水平にボディをぶった切ります。
・・・硬い・・・
恐ろしく硬い木です。なかなかノコギリが進みません。しかも、塗装が思ったより厚いのです。これもバリバリに硬く、ノコギリに当たって欠けて飛び散ります。
陽射しが暑く、汗まみれになりました。おまけに足元を蚊に食われました。
一休みして対策を練ります。
 
     
  ヨシズを出してきて日よけにします。足元は靴下をはいて防衛。
三回休憩して、やっとボディ縦断大切断は終わりました。
しかし切った部分を計って見ると、大きな木材なのにたった500グラムです。
ストラトが重いのは木材のせいではなくて、マイクが三つもあるからのようです。
ちょっとがっかり。
それでも中途半端にやるのはいやなので、計画どおりに切るつもりです。
・・・今日は疲れたので、また明日。
 
     
  10/4
晴れて暑い、夏のようなお天気でした。
午前中はギター整形第二期工事。
これは慣れたせいか、早く終わりました。
第三期工事は、ピックガードを切らないと出来ないので明日以降に持ち越します。
今度取れた木部は300グラムで、昨日の500グラムと合わせて800グラムの
軽量化です。これだけ削ると軽くなったのが実感できます。
 
     
 
10/6
午前中、かみさんを駅へ送り出してから、ギターの第三期工事を始めました。
今度もてこずりました。
まずピックガード(兼内部カバー)のネジを外し、持ち上げて切断します。
完全に外せれば楽なのですが、それはブリッジを外す必要があり(もしくは全弦を外す)大工事になるのです。
綺麗には切れず、でこぼこになりました。当面はこれでいいことにします。
それから下のアームを切りました。二度休憩しました。
最後にネックヘッドのふくらみを小さいノコギリで切断し、大まかな工事は終了。
若干の化粧裁断をほどこし、重量を計ると2,6キロでした。軽々と感じます。
形はフライングVの上のアームが外れた感じで、悪くないと思います。
明日はさらに仕上げをし、塗装まで終わらせたいですね。
 
     
  10/7
食事のあと、百均で棒ヤスリを買ってきました。
改造ギターの仕上げ用です。
陽射しが回復した暑い濡れ縁で、改造ギターの化粧裁ちとヤスリかけをやりました。
ギターは、知らない人が見たら「もともとそういうギターなんぢゃないの?」と言うくらいにうまく仕上がりました。塗装は明日です。これはブラシではなく手塗りなので、うまく行くかどうかやってみないと分かりません。
 
     
  10/8
今日は小雨模様の一日。
午前中、改造ギターのペンキ塗り。(1次)
乾いた頃にアンプに繋いで鳴らしてみました。
けっこういい音が出ていました。ただ、一弦の鳴りがよくないですね。
トップブリッジ(ナット)が壊れていたので焼き鳥の串で自作したのですが、それと関係があるのかもしれません。(笑)
 
     
 
10/10
昨日の気疲れからか、よく眠れました。
午前中に改造ギターの二度目のペンキ塗りをしました。
それからホールド時と立てかけた時の安定を保つために、針金ハンガーをニッパで切り取って2箇所に取り付けます。これでほぼ作業は終了。
 
     
  最後の仕上げ、ストラップをつなぐピンを前後に2本打ち込んで完成です。
「ボディを切ると音が悪くなるんじゃないか?」という指摘もありましたが、そういうことはなく、焼き鳥の串もさらに削りなおしたので、けっこういい音がしています。
しかし費やした労力を考えると、素直にスタインバーガーを買った方がましかもしれません。(笑)
 
     
 
 
     
 
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