質問23 上手な質問の仕方は?

 去年('01年)の12月に掲示板で一時話題になりましたが、「掲示板に勝手な質問を書き込んでおいて、管理人に答えてもらうのは当然といった態度をとるのは甘えだ」という(表現は少し違っていたかもしれませんが)きびしい書き込みがありました。答える立場の木下さんも、やはり同じようにお思いですか?また回答者にとって、答えやすい良い質問とはどういうものですか?

 神奈川県 T.A.

解答
  ホームページをやっていると本当にたくさん質問をいただきます。掲示板ですぐ教えて!というもの、メールで個人的に聞きたいというもの、Q&Aのコーナーに載せてというもの等々。さしあたって心情としてはそのどれもが本当にうれしいです
。的を射たレベルの高い質問や、熱のこもった質問をいただくと特ににうれしいし、そうでなくてもなるべく言葉を尽くしてお答えしたいと思います。でもたくさん来る質問全部に的確な答えを書こうと思うと、あまりに時間がかかりすぎてしまう。掲示板、メール、電話(時々おられるんですね、突然電話で質問してくる方が・・)すべての質問に懇切丁寧に答えるのは物理的にまず不可能なので、どうしても質問を取捨選択せざるを得ないことになります。

 回答者にとって良い質問とは?という問いかけに一言で答えるのは難しいですが、「答える気力が湧かない質問」ならすぐに幾つか思い浮かびます。たとえば少し調べればすぐわかることなのに、自分で調べるのが面倒だから聞いてくる質問。このHPにも「作品リスト」「CDリスト」「Q&A」といったコーナーが存在していて、いろいろ情報をお載せしていますが(リンクもかなり張っている)、それらに気付かず、すでに掲載されていることを再質問してくる方は案外多いです。

 次に困惑するのは、自分がトライする前に差し当たってアドバイスだけ先に受けようという質問。たとえば「これから組曲Aを歌おうと思うのですが、なにかアドバイスを」といったもの。実はこれが一番困るんですね。まだ譜面も見ていない人に、いったい何をどうアドバイスすればいいものやら。しかしこの一番困るタイプの質問が一番多いんです。こういうご質問にはお返事しないことが多いですが、答えたくないのではなくて、あまりに漠然とした質問のため途方に暮れてしまって答えられないというのが本音です。

 質問を考える時一番大切なのは、一体、自分は何がわからず何を知りたいのか、ということを頭の中でよく整理することだと思います。実践したり調べたり考えりした挙句、それでもわからない、知りたいと思ったら、躊躇せず質問するべきでしょう。その場の思いつきでない、しっかりした具体的な疑問や質問にはこちらもお答えしやすいし、なるべく誠実にお答えしようという気持ちになるものです。

 もちろん非常にいい質問なのに忙しくてお答えしそびれることも(かなり)あります。特に掲示板の回りが速いときは読み忘れることもあるので、そういう場合はあきらめずに日をあけて再度書き込んでいただくか、メールでお問い合わせいただければ、お返事出来る確率は少し上がると思います。昨年末も掲示板にいい質問をたくさんいただきましたが大忙しの年末、作曲の締め切りのことで頭がいっぱいで、ひとつもお答えできませんでした。申し訳ない〜。今後も状況はそう変わらないと思うので、掲示板に質問を書き込む場合は、なるべく閑散とした進みの遅いときにお願いします。

 なお、面白い質問がどういうものかは、Q&Aのバックナンバーに目を通していただければだいたいご理解いただけると思います。質問者の疑問や知りたいポイントがはっきりしており独創的、しかもその解答は誰にでも楽しめ参考になる、という質問なら最高。

2002.1.8