ヲ00年3月25日
新川和江を読む・うたう(全詩集刊行記念) 

会場 世田谷パブリックシアター
出演 白坂道子、岸 信介 ほか

 新川和江さんの詩をテキストに使った合唱曲、歌曲の演奏や、詩の朗読によるコンサート。詩人サイドの企画による演奏会というのは大変珍しい気がする。人気詩人だけあってキャパ600人のホールは超満員だった。うらやましい。池辺晋一郎、鈴木輝明、平野淳一各氏の作品と、私の女声合唱組曲「わたしは風」が演奏された。

 音楽作品はそれぞれの演奏者が好演したが、私の印象に一番残ったのは、白坂道子さんの朗読だった。ああいう明瞭で表情豊かな日本語の使い方を、クラシックの歌い手は多いに学ぶ必要があるのではないだろうか。音大などにこういう語りのプロを招いて、日本語のディクション研究をやってもらいたいものだ。