図書館員のコンピュータ基礎講座
バリア・フリー資料【2014-09-12更新】
このページでは、バリア・フリー資料、バリア・フリー図書などと呼ばれる、読書に障害がある人が読みやすいように工夫された資料に採用される仕組みについてご紹介します。 点字点字は、主に視覚障害者が、指先で情報を読み取るための記号文字です。現在、世界的に用いられている点字は、フランスのLouis Braille(ルイ・ブライユ、1809~1852)が考案したもので、縦3点、横2点の6つの凸状の点の組合せで文字・数字などを表現します。それぞれの点は、左上から下へ1の点、2の点、3の点、右上から下へ4の点、5の点、6の点と呼びます。 なお、点字に対して、晴眼者が用いる筆記文字を墨字と呼びます。
詳細は、「点字表」を参照してください。 手話手話は、主に聴覚障害者(ろう者)が、手、指、動作などを用いて情報を伝えるための視覚言語です。国や地域により様々な手話が存在しています。資料としては、絵や写真で表現した手話を印刷した図書や、手話を動画で記録したDVDなどがあります。
補助代替コミュニケーション文字や会話によるコミュニケーションが困難な言語障害者は、対象となる事物を絵文字(Pictogram = ピクトグラム)や記号で分かりやすく表現する補助代替コミュニケーション(Augmentative & Alternative Communication = AAC)手段を用いることがあります。 ブリス・シンボルブリス・シンボル(Blissymbols)は、オーストリアのCharles K. Bliss (チャールズ・K・ブリス;1897-1985)が、異なる言語の話者間で意思疎通を可能とするための世界共通言語として1949年に考案した視覚言語で、数百の記号の組合せで概念を表現します。1960~70年代頃から、補助代替コミュニケーションの手段として用いられるようになりました。 PCSPCS(ピーシーエス;Picture Communication Symbols)は、アメリカのMayer Johnson社が1981年に開発した記号で、豊富な語彙が特徴です。ボードメーカー(Boardmaker)と呼ばれるソフトウェアで操作できます。
PICシンボルPIC(ピーアイシー;Pictogram Ideogram Communication)シンボルは、カナダのSubhas C. Maharaj(サバス・C.マハラージ)が1980年に考案した記号で、絵文字(Pictogram)と表意文字(Ideogram)を用います。
日本では、PICシンボルを基にして「コミュニケーション支援用絵記号デザイン原則(JIS T0103-2005)」という規格が2005年に制定されました。この規格では313の絵記号が規定されています。この絵記号は、共用品推進機構のサイト内のJISのページでAdobe Illustrator形式とJPEG形式のデータをダウンロードすることができます。 特殊加工図書特殊な印刷技術で加工した、手で触って理解する図書などもあります。例としては、UV印刷(ユーヴイインサツ;Ultra-violet Printing)と呼ばれる、紫外線で固まる樹脂インクを用いたエンボス加工で点字、線や図形などを表現した絵本などがあります。
他にも、革、布、ビニール等の様々な素材を手で触って楽しむ絵本などもあります。 布の絵本布の絵本は布製絵本とも呼ばれ、紙の代わりにフェルトなどの布で作られた絵本です。文字が書かれていないものも多く、ボタン、マジックテープ、紐、ファスナー、スナップなどを用いた仕掛けにより、触覚と視覚で楽しむ玩具的側面の大きい絵本です。
電子書籍等手話、朗読、DAISY、テキストを記録したCD、DVDやカセットテープなどがあります。 CyberLibrarian : tips on computer for librarians, 1998-
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