全国弁連東京集会ひらかれる

2000.3.27登録

 3月17日、全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会)の東京集会が都内でひらかれ、弁護士や宗教者、元信者など統一協会問題に関心のある百数十人の市民が参加しました。
 基調報告として渡辺博弁護士は、2月にソウルで4億組の合同結婚式(の第1次・45万組)が行われたと言われるが、韓国では「参加すれば冷蔵庫が当たる」などの宣伝で苦労して人を集めたが、マスコミはほとんど取り上げなかった。最近では信者に求められる献金ノルマが異常に激しくなり、精神が異常となる信者も増えている。教義で禁止されている「自殺」を文教祖の息子がした。福岡では霊感商法の責任を統一協会に認める判決が出た。統一協会は、マスコミを利用して「マインドコントロール」を否定する主張を展開しようとしている−などと述べ、1999年の統一協会による被害金額が2,845,905,348円(全国の消費者センターと弁護団への相談額)に達したと発表しました。また、各地の弁護士から裁判の状況が報告されました。
 北海道大学の櫻井義秀さんは、脱会者から聞き取りをしたと語り、集団を「カルト」として批判するよりも個々の集団の反社会性、違法性を批判するのがよいのでは、入信の問題としてマインド・コントロールを主張するよりも脱会阻止の過程、信者の搾取の問題を主張するのがよいのでは、などと述べました。
 静岡県立大学の西田公昭さんは、「マインド・コントロール論再考」と題して、次のように述べました。「マインド・コントロール」は、広い概念として通俗的に使われすぎた。アメリカの法廷で、マインドコントロールを否定するアメリカ心理学会(APA)の法廷助言書が提出されたと言うが、それはAPA会員有志たちの意見にすぎない。日本の心理学会では、学術論文(西田,1994)となってから6年が経過し、学会の大会やシンポジウムで何度も取り上げられているが、心理学的な異論は主張されていない。アイリーン・バーカー氏は、ロンドンとロサンゼルスで、統一協会の修練会で選抜されていく過程を調査し、その入信率が10%未満だからとマインドコントロール論を否定するが、数パーセントの入信率が低いとする科学的根拠はない。セミナーに出た人の5%が犯罪に関与マインドコントロール概念図するとしたら、それは異常である。イギリス、アメリカと日本の事情はまったく異なる。日本では犯罪として認知された霊感商法と無宗教的土壌が存在するのに対し、欧米では霊感商法をやっていないし、キリスト教文化で聖書的な物語に親和性が高い。マインドコントロールの問題は、入信過程だけでなく、依存性の高まった人を反社会的活動に従事させることや、意図的な情報制限やストレスの高い生活などにもある。社会心理学で合意のある諸原理のシステム的応用がマインドコントロール論なのだから、アメリカでも社会心理学会では肯定的だと判断できる。私の研究(1993,1995)は、脱会カウンセリング対象者のみの調査ではあるが、調査対象者を明示し、等質性を仮定した科学的推論をしている。彼らは脱会後、情報や行動を統制されている様子はなく、教団に対して特に都合の悪い反応をしているとは思われない。批判者は、反証可能な実証データを示した批判をすべきであるし、古く事情の異なるアメリカやイギリスの研究を安易に持ち出すべきではない。マインドコントロールは、自己決定力の剥奪性が高く、かつ本人の望まない結果性が高いレベルで行われるにつれて、組織の責任性のレベルが高まる(図)。
 その後、ジャーナリストの藤田庄市氏や有田芳生氏、中村敦夫参議院議員らが発言しました。

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