奈良地裁・献金損害賠償請求事件の判決(97.4.16)について

 この文末には、奈良市の女性と東大阪市の女性が、統一協会による違法な献金
勧誘行為で被った損害の賠償を求めた事件の奈良地裁の判決文「nara・jud.txt」
と、その目次文「nara-con.txt」にリンクするホットスポットがあります。

 奈良の女性は、訪問してきた統一協会員に「いい顔の相してますね」と話しか
けられ、手相を見て「何か心配事あるみたいですね」と言われました。ちょうど
心配事があったその女性は、その統一協会員を家に入れ、悩みや家庭事情を話し
ました。統一協会員は、「宗教ではないですよ」と正体を偽り、『奈良カルチャ
ーセンター』に通わせ、因縁話などを教え込み、献金しないと家族や子孫が苦し
むなどと信じさせて、約2か月後に210万円を献金させました。

 東大阪の女性は、以前勤務していた会社の同僚に「占いをしてもらわないか」
と占いに誘われたのをきっかけに、『東大阪カルチャーセンター』に通うように
なり、子供ができないことなどは先祖の因縁だと教え込み、献金しないと先祖が
地獄から救えないと信じ込ませ、約1か月後に統一協会であることを明かし、5
20万円を献金させました。

 同裁判所は、被告(統一協会)の献金勧誘システムの特徴として、「万物復帰
の教えの下、個々の対象者からその保有財産の大部分を供出させ、被告全体とし
ても多額の資金を集めることを目的とする」、「対象者がある一定レベルに達す
るまで、被告の万物復帰の教えはもちろんのこと、被告や文鮮明のことを秘匿あ
るいは明確に否定したまま、対象者の悩みに応じた因縁話等をして不安感を生じ
させあるいは助長させる方法をとっている」、「各種マニュアル等により勧誘方
法が全国的に共通していて、組織的に行われている」ことを挙げ、このシステム
を「違法」と認定しています。
 この判決は、統一協会の献金勧誘行為を違法として統一協会に損害賠償を命じ
た事件としては、福岡地・高裁、高松地裁についで出されたものですが、統一協
会の違法な献金勧誘行為が「全国的に共通していて、組織的に行われている」こ
とを認定した初めてのものです。
 裁判所は、統一協会に各献金被害額(210万円と520万円)と弁護士費用
の賠償を命じ、また、東大阪の女性が支払ったカルチャーセンターの受講料10
万円についても賠償を命じました。

現在、統一協会が控訴しています。
                                                               1997.5.26

奈良地裁判決文(「nara-jud.txt」=93,232バイト)
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