旅行

ディリのカフェ・レストラン・ホテル案内

河原田眞弓

★印刷物には絵と地図がありますが、ホームページでは略させていただきました。


 1999年秋に国連が東ティモールに入り、国の再建が始まって以来、ディリでは急速にレストラン、カフェ、バー、ホテルが増え続けています。今では日本料理も含め「ディリで食べられない料理はない」とも言われているくらい。もちろん、一時的な国連景気にすぎないのでしょうが。
 低料金のホテルに泊まれて、バリよりも安くておいしいレストランで食事できたのも今は昔。労働者のレストランと呼ばれるところでさえ、バリの一般的なレストランよりも高くつくのです。
 空港入り口に始まり、街中のあちこちにこぎれいなオープンエアーカフェ・レストランが点在。料金は米ドルもしくはオーストラリア(豪)ドルで表示されています。支払いは米ドル、豪ドル、それにルピア(インドネシアの通貨)のいずれか。店によっては米ドルか豪ドルのみというところも。そのくせ、米ドル表示の店なのにおつりは豪ドルできたり、豪ドル表示なのにおつりにはルピアがまざってきたり。
 これらの店ではテトゥン語はおろかインドネシア語のメニューさえも用意していないことも多く、まさに「ガイジン御用達」。しかし、哀しいかな第一世界で育った私たちは、何故かそんな店に足が向いてしまうのです。
 そんな中で、私と同行人たちが食事した店のうちのいくつかをご紹介します。

カフェ・レストラン


(1)労働者の食堂―その1

 郵便局の東隣に位置し、いまだUNHCRの青いシートを天井代わりに使っている急ごしらえで建てたみたいな食堂。外見からして一般的な「ガイジン」が利用するとは思えません。入り口ではスナックやインスタントラーメン等の販売もあります。隣の郵便局の地元労働者御用達といったところ。昔とほとんど値段の変わらない安いティモールコーヒーに惹かれた私たちは食事に、休憩にと2度もこの店に足を運んでしまいました。トッピングを選べるナシ・チャンプル(インドネシア風おかずのせご飯)5000ルピア、ティモールコーヒー1000ルピア。私たち3人が偶然出会った、にこにこ顔をした謎の老人にコーヒーをおごってもらったのもこの店。似たような店が道を挟んで斜め向かいにもありました。(ちなみに1米ドル=約9000ルピア。)


(2)労働者の食堂―その2

 空港の出入り口から車道をまっすぐ横切ったつきあたりに見える掘立て小屋風の小さな店。遠目からはレストランと識別するのがむつかしい、地元労働者御用達の店。空港の労働者やタクシーの運転手さんなんかが多そうです。スープ付きナシ・チャンプル6000ルピア、ティモールコーヒー1000ルピア。芋と豆のスープが結構いけました。ここでは落ち着けないというかたは、空港入り口のカフェへどうぞ。

(3)労働者の食堂―その3

 UNTAETオフィス西隣にある南北の通りの西側には、竹の建材を使って建てた3軒の食堂が並んでいます。ここはインドネシア時代パダン料理のレストラン街だったところ。一軒は昔と同じようにパダン料理を出していますが、他はナシ・チャンプルを出す普通の店。つくりはやはりどこも掘立て小屋に毛がはえたような程度です。パダン料理の店では次から次へと料理が運ばれてきますが、手をつけた皿の数だけ代金を支払うことになるのでご用心!
 どの店も予算は昼食1人10000ルピア前後です。国連で働く東ティモール人が大勢昼休みに昼食を食べに来ていて、1999年に来日したミカ・バレトさんにもここで遭遇しました。

(4)Motael Restaurant

 海岸に面したモタエル教会のちょうど裏手に位置するこの緑豊かなレストランはどこかポルトガル風。観葉植物が茂るかわいい門は風通しの良いパテオに通じています。ここの母屋も破壊された様子でまだ完全に修復はされていませんでしたが、コンクリート造りの店内はいたって清潔。街中から少しはずれた住宅街にあり、とても静かでくつろげます。
 現地人「独身貴族」に紹介してもらっただけあり、値段も国道沿いのレストランに比べると少し安く、1品毎のボリュームもたっぷりで、これならビールが高いのも許せてしまいます。
 ミーゴレン(焼きそば)10000ルピア、ステーキ(肉の種類不明)30000ルピア、ティモール風サラダ10000ルピア、缶ビール14000ルピア。


(5)City Cafe

 UNTAETオフィス、BNU銀行(ポルトガルの銀行)、郵便局を通りすぎて更に東へ徒歩約200m。進行方向右手のマヌエル・カラスカラォン氏宅の向こう隣にある、開放的なオープンエアーのカフェ。(この通りには同様のカフェが何軒か出来ています)。国連・国際NGO御用達の様子で、現地在住日本人の姿もみえます。
 ホテル併設のオーストラリア・スタイルのレストラン・喫茶で、オーストラリアで飲んだのと同じカプチーノが2豪ドル。その他の飲み物もだいたい同じくらい。レストランのメニューは10ドルから12ドル前後。元店舗を改造したようなコンクリートの建物は天井も高く、内装はシンプル。ゆっくりゆったり長居ができるので、カフェして利用するにはうってつけです。

番外編
インターネットカフェ

 ディリ中央に位置するメルカド(中央市場)の前にオーストラリアの携帯電話会社「テレストラ」の事務所があります。ここではテレフォンカードの販売の他、インターネットカフェも併設されています。電波事情があまり良くない東ティモールでは貴重な存在。しかし、現地の人にとっては利用料がとても高く(3米ドル?)、やはり高嶺の花のようです。

ホテル

 空港前広場では飛行機の到着時刻になると、客引きをやっている個人タクシーの運転手さんたちであふれます。宿泊先が決まっているならタクシーで一路目的地へ。空港からディリの中心までは10000-15000ルピア。
 海岸通りにあるホテル・ツーリズモとホテル・ディリ、またUNTAETオフィスのすぐ近くのロロサエ・ディリホテル(元レジェンデ・イン)は営業していました。宿泊料金は60-100豪ドルくらい。
 また昨年話題をまいた船のホテル・オリンピアは消え、代わってオリンピアのとまっていた場所のすぐ近くにタイ資本による豪華4つ星ホテル(!)「Central Maritime Hotel Dili-East Timor」が停泊しています。地元でNew Boatと呼ばれているこのホテルにはレストラン・バーをはじめ、パブ、プール、ジム、ジャグジー、サウナ、マッサージサービス、美容室、会議室などが揃っていて、インターネットを通して予約すると割引料金が適用されるとのことです。(それでも120米ドル以上します)宿泊とレンタカーのパッケージプランまであります。
 ディリでもっとも高級なホテルといえば今では「ディリ2000ホテル」でしょう。カテドラル(大聖堂)のとなりにあって、設備も充実。ただし70-120米ドルはします。
 バックパッカー用に手頃なのが、メルカド(中央市場)の正面にあるアット・ホームな「ディリ・ゲストハウス」。1泊25豪ドルというのがうれしい。朝ごはんつき。ただし冷房はラッキーな部屋にあたった人だけ。長く滞在すると割引あり。
 全体的に見て、99年以前よりも宿泊施設自体の数は増えていて、日本からホテルを予約しなくても大丈夫そうな印象を受けました。が、万が一のために初日のホテルだけでも確保しておきたいというかたへ以下の連絡先をご案内します。


とりあえずのホテル連絡先


Hotel Turismo
tel. +670-390-323180

Central Maritime Hotel
tel. +670-390-311600
fax. +670-390-311601
URL=www.centralhotelsresorts.com

Dili 2000 Hotel
tel. +670-390-321667
fax. +670-390-322653
e-mail. dili2000@singnet.com.sg

Dili Guest House
tel. +61-408-467242 (Nina)


*なお、この4軒が特におすすめというわけではありません。掲載したのは、偶然連絡先番号を入手したからにすぎませんので、その旨ご了承ください。
*以上の情報は2001年2月現在のもの。
*ホテルでは10%の国税を別途徴収との未確認情報もあります。


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