リムジンバス車内のLED・液晶表示機・無線機・GPS装置・迂回放送ボタン

東京空港交通・リムジンバスは、空港旅客輸送に特化しているため、他社の高速バスや路線バスに比べ特殊な装備が多い。
外国人旅客も多く、他社に先駆けて外国語表示やアナウンスを自動放送で実施。
ピクトグラムも早々と導入している。

遅延回避のための迂回運行も早くから行っており、他社では殆ど耳にしたことのない迂回運転の自動アナウンスも用意されている。
無線やGPSも駆使しており、ドライバーからの生の情報とGPSから取得した走行データや各道路の状況(渋滞情報や監視カメラ)は、管制室(トラフィックコントロールセンター)で一括管理され、適切な指示のもと経路指示が行われている。
高速道路も一般道路も渋滞してしまい、迂回策がないこともあるが、それぞれの状況下で最善を尽くす運行こそ、空港輸送を行うリムジンバスならではだ。

2000年代にリムジンバスの最大派閥を誇っていたユーロツアーのコクピット。
右側にはパナソニック製の音声合成
速度計と音声合成の間の無線装置。
後方モニタの左横(上)には放送装置が整然と並んでいる。
運賃箱は羽田線用の車両を中心に装備されている。
放送装置の左の下にある、赤い四角いランプは荷物室(トランク)の警報ランプ(半ドアと台車未ロック))とリムジンバスならでは装備。


L696(JA)
リムジンバスの運賃箱。
2008年ごろからは新型の運賃箱への置き換えがはじまった。

基本的にリムジンバスでは運賃箱を羽田線運用の車両の一部にしか取り付けていないため、成田線の車両は乗降の際も広々している。

L661(JA)
アクアライン木更津線用のL641-644(1999年導入2012年廃車)のみに設置されていたテレホンカード式公衆電話。

以前は初代エアロバスなどのYCAT線用の42人乗りの車両(最後部トイレ脇座席)にも設置されていた。(電話席のために43人定員になっていたバスもあった)

L644
運賃箱に大型紙幣用のユニットが増設されたタイプ。(でっぱった部分)

昭和島車庫の千葉線や東京駅線や箱崎の400番台などの車両にはこのユニットはなく、羽田線の遠距離運用に入る車両だけ装着されている。

L692(R5)
93年車以降に設置をされているLED表示機+音声合成装置。
上段には日本語で下段には英語で表示される。
空港発便では降車するお客様がいない場合通過をするリムジンバスで使い勝手が良いとの事で他の高速バスに先駆けて導入された。

何に反応してかわからないが、全く違った案内が流れてしまうこともある。

L610(R5)

01年以降導入のM86型のニューエアロバスには写真のように、LEDの手前の黒パネル部分にトイレマークだけが表示されるようになった。 一体型になっており、うまくまとまっている。
車内表示器は三陽電気製作所製(現LECIP)DFB-8332型

L638(M86)

2003年4月以降の納入車より車内LED装置の枠が黒色に変更され、スタイリッシュになった。
表示内容は従来のタイプと変わりないが、誤表示は減ったような気がする。
日産(西工)車にもトイレのピクトグラムがついた。
車内表示器はLECIP製DFB-8388型。前モデルに比べ厚さが半分程度になった。

L240(R5)

03年以降導入のセレガRには、LED装置の上にピクトグラムが4つついた。これならば外人さんにもわかりやすい。

L204(FD)

04年11月に導入のL381-384には路線車で初めて液晶ディスプレイが装備された。正式にはわからないがこれも高速バスでは他社に先駆けてというようなタイミング。
LECIP社のOBC-VISION。
OSはWindows(R) XP embeddedを採用。

西工・日産車はセレガR(日野車)に続き、4連のピクトグラムが液晶の手前に設置され、以降この装置が導入済の車両にも遡り、各車に取り付けられるようになった。

L384(R5)

2005以降の導入車は液晶が大きくなり21インチ液晶が設置された。

表示は発車時の表示。

また上段にあるようなピクトグラムは、古い車両にも設置されつつある。

L387(R5)

携帯電話禁止の案内
シートベルトの案内
禁煙の案内
バス停到着前の表示
日産・西工の尿素SCR・AT車(R2)の液晶ディスプレイとピクトグラム。
ピクトグラムが正面中央の手前から行先表示のLEDの後側に移動した。

また写真左側上に、新設のグローブボックスが見える。これは左右についており、収納を最前列座席の前の部分から網棚部分に移動させ、客席スペース(椅子の前後間隔)を広くしている。

L359(R2)

2010年5月のL379。
液晶が故障したのか、液晶カバーにLEDが設置されている珍しい写真。

L379(R2)
2007年車は車両の中ほどに液晶が設置されたが、液晶を降下させるのが手動(モニタリフトスイッチ)・通路を歩くお客様の頭にあたるという理由から、表示しているのを見たことがない。

L418(R2)
車内中央部の液晶が降下。
導入後、頭上注意のシールがモニタの前後に貼られた。
扉連動の機能もあり、扉が開くと液晶がたたまれる仕組みだが、ほぼ液晶自体が使われていない。
2007年導入の日産(西工)・三菱PJエアロのみに取り付けられた装備。
エアロエースの前方。
先代のエアロバスと同様、黒い部分にピクトグラムが入っている。 エアロエースからは立体的なデザインになった。

L224(M96)
2008年導入車以降は、三菱・日産・日野とも車内後方にも左右計2ヶ所の小さい液晶が設置された。(前方を含めると計3ヶ所)
車両はエアロエース。

L270(M96)
リムジンバスの命ともいえる無線機GPS装置
赤や黄色のボタンの装置が三菱電機製GPSの操作装置。ABCDEの順にボタンがならび(Fが無線のコードで隠れている)、順に出庫、成田発、羽田発、出発、到着、入庫のボタンとなっている。 出発時にボタンを押し操作をする。またGPS装置にはセルコールもついており、トラフィックコントロールセンターからピッピッという音と赤いLEDの点滅でバスを呼び出すことができる。通常の呼び出しは無線で行われるが、無線の感度の悪いところなどではこの装置が使われる。
GPS装置の上にあるのが業務用無線機。こちらはNational/Panasonic製。

また右下にある赤い丸ボタンは、リムジンバス特有の迂回の案内放送を流すボタン。なかなかこの装置は他社にはない。

迂回放送時の液晶モニタの表示。
LEDでも表示が流れる。

リムジンバスならではの表示。

放送の英語と液晶に表示される英語は異なる。
成田空港の検問放送もリムジンバスならでは。
成田空港では検問でパスポートや身分証のチェックがされていた。
第2ゲート手前のトンネル付近で案内放送が流れる。
長年続いてきた検問は2015年3月30日昼に終了となり、ノンストップゲートに変わった。

L396
2011.8
2008or09年頃から順次内外装(更新工事)に入っているM86だが、従来写真の黒い部分にピクトグラムのといれの画像があったが(上のL638の写真参照)、それにかぶせるようにその後の車両に設置されているピクトグラムが増設された。

L541(M86)
グローブボックスの下に設置された、Panasonic製の放送装置(音声合成) CB-U20DとSRVideoの装置。

放送装置はSTRT->T001->T002と放送する毎に表示がかわる。

L323(R5)
2009年の新車より取り付けが始まり、その後従来の車両も順次置き換えがはじまった、新型の音声合成の装置。
クラリオン製 CK-3000。
テンキーとタッチパネルで操作が可能。
6.5"液晶で字が大きくカラーになり、見やすくなった。
写真のL388は後からの増設だが、新車から導入されている車両はバックアイと共用になっている。

L388(R5)
2008年頃から順次置き換えが始まっている、新型運賃箱。

液晶も付き、スマートな形になった。
LECIP製。
2009年以降の新車は音声合成の液晶がコックピット内に埋め込みになり、バックアイと共用になっている。
写真はM96(エアロエース)のコックピット。
同じエアロエースでも2008年導入車は音声合成装置が外出しになっている。(バックアイと別になっている)

L293
2009年末に新宿駅に設置された。液晶モニタ。
所要時間が85分となっていたが、実際の乗ったら、2ビルまで60分少々、1ビルまでは70分弱で到着した。

余裕を持っているのだろうか?

(ダイヤ上の2ビルまでの所要時間は85分)
2010年夏ごろには設置されていたL356の防犯カメラ。(ドーム型カメラ)
試験用に各事業所1台づつ設置された。(流通はL587、大栄はL292)
装置自体はドライブレコーダーとセットと思われる。

2011年後半からは西工車を中心に運転席後に仕切り(アクリル板)が取り付けられ始めた。

L356
2012.4
サイドミラーにも後方方面へドライブレコーダー用のカメラがついている。写真は運転席側

L356
この大型の装置がドライブレコーダーの記憶装置と思われる。

L356
2011年末頃から西工車より順次設置されている、運転席の後ろの仕切り(透明のアクリル板)

L360
2012年車のセレガに設置されたワイド型の液晶。
2011.11より成田線で開始をしたCM(コマーシャル)は2012春頃より羽田線にも拡大した。
目下Wi-Hi(Wi2 300)やリムジンバスの紹介や観光案内のようなものが流れている。

L253 (2011.6)
2011年の震災以降、緊急放送の案内と表示が追加された。
普段は使われることのない
・他のバスがまいります
・緊急停車しました
・大渋滞で見通しがたたない
・運行を中止します
などが用意され、稀に見ることのできる迂回案内以外にも豊富な案内が揃っているのは、さすがリムジンバス!
そもそも迂回認可をとっているリムジンバスならではの表示。
日本語以外に英語・中国語・ハングルでも表示される。
2015年4月より、案内放送に音漏れとフラッシュ注意の案内が加わった。
あわせて、英語放送の声が変更になった。

L696
リムジンバスの路線車は通常車内に時計が設置されていないが、L470に時計が設置されていた。
ドライブレコーダー(量産型)は2013年以降の新車は最初から設置。これ以降各車にも順次設置されだした。(2013.9月頃)

L470(2015.7)
2015年導入車からはドライブレコーダーの車内カメラが赤外線照射型にかわり、夜間の撮影精度を向上させた。