Chapter 4. ネットワークアドレス変換とは

Table of Contents
4.1. NATの利用目的と用語解説
4.2. NAT使用時の注意点
4.3. 概念を理解するためのNATマシン構築例
4.3.1. NATマシン構築に必要なもの
4.3.2. NATマシンの配備位置
4.3.3. プロキシの配置の仕方
4.3.4. NATマシン構築の最終段階
4.4. まとめ

NAT は今日の Linux 及び iptables で最も興味をそそる機能のひとつだと思う。例えば Cisco PIX などといったサードパーティのソリューションにたいまいをはたく代わりに、多くの中小企業や個人ユーザがソリューションとしてこちらを選択している。その大きな理由のひとつが、廉価で且つセキュアだという点だ。型落ちのコンピュータと比較的新しい Linux ディストリビューション (しかもダウンロードで無料で手に入る) と、余り物のネットワークカード 1 枚か 2 枚とケーブル。それくらいあればいいのだから。

このチャプターでは NAT の基本的理屈について少々語り、利用目的や動作の仕組み、それに、 NAT と取っ組み合う前に検討しておくべき事柄について述べていく。