「某社の危険な真実」(1998/05/18〜06/15)
        (投稿ネタ)

これから展開される話は、非常に危ない話である。
したがって、「極秘扱い」である。

しかし、これから述べる話は一般的な通信販売や会員制の何かにも
通用する話なので、注意を喚起するという意味で公開する。
この話の中に出てくることは全てまぎれもない「真実」である。

        ・・・

とある会社、仮にVV社としておこう。
「CCさくらの最初のカードの名前」と書けばわかる人にはわかるかも知れない。
そこは通信販売をしているのだが、表面上見える「商品を買う客」の他に、
もう1つの「客」が存在する。

        ・・・

これを「T店」(仮名)と呼ぶことにしよう。
「T店」という書き方をするが、別に法人とは限らず、個人の場合もある。
この「T店」は何をしているかというと、宣伝である。
簡単に言えば、契約宣伝部隊だ。

VV社と契約し、ちらしを買い、それを配る。
この時、このちらしには番号が書かれていて、
「商品を買う客」は購入時にその番号を言う。
誰の配ったちらしによって購入したかを知るためである。
VV社はその購入客の購入金額の一部を、T店に対してマージンとして
還付するのである。

この方法は、高い宣伝費を使わなくてもちらしを配布出来、
知名度を上げるという意味では効果的である。

ここまでの話は別にやばい話ではない。
VV社にもT店にも良い話だ。
法律に触れることもない。
ところがどっこい、実に汚い「裏」があるのである。

        ・・・

VV社の出すT店募集広告の中にこういう一文があったらしい。

        「年収1000万円をかなえた人がいる」
        「年収が3倍になった」

「年収1000万円も夢ではない」ではなく、「いる」と書いてあったようだ。
さすがに次回からは「3倍になった」とか、あいまいな書き方になったようである。
そしてそういう人の経験談も書いてある。
ところがこれは全く事実無根、でっちあげの嘘である。
あえて言うなら年収1000万円以上は社長と部長だけである。
(ちなみに、VV社の他の社員の平均年収は400万円程度のようである。
えらい開きがある。それで頑張るから不思議だ。)

ある筋から得たこの件に付いての情報では、

「97年、T店で年収1000万円を越えた人間がいないことはもちろん、
        20万円達した人も1人もいない。」

である。

実は、表面上は100万円以上の人がいるにはいるらしい。しかも4人。
ところが、このデータどうやら捏造されたもののようである。
その証拠に、全員の氏名/住所が異なるにも関わらず登録日が同じであり、
辞めた日まで同じ、数ヶ月の活動期間があるにも関わらずマージンが
発生したのがたった1回、全員同じ月で、しかも全員が95〜170万円の
高額なのである(それでも1000万円ではない)。
こんなことが、普通にT店をやっていて起こるはずがない。
明らかに誰かが作った嘘のデータである。

たぶん、ちらしに出てくる人間はさくらであり、ここにあるマージンは、
そこに出ている人へ支払われた出演料だろう。
わざわざ登録してあるのは、アルバイトなどが偶然見ても
わからないようにするためだろう。
いや、調査が入った時に言い訳が出来るようにしたものか。
もっとも、少しでも知識のある人が見れば一発でばれてしまうが。
(一般に、データベースはいくつも分かれているので、1つだけ書き替えても
駄目である。他のデーターとの整合性がないからだ。この登録もそういうもの
であり、素人が書き替えたものかが解るそうだ。しかも、そう書き替えがあった時期に
「マージン振り込みを一時待て」という命令が出ていた事実も突き止めた。
細工をしていたのは間違いない。)

この4人の次の人は年16万ほどである。10万円以上もたった7人、
後のほとんどは10万円以下、97年度に一度でもマージン発生対象になった
23000人の内、0円の人も非常に多い(16000人近く)のである。
96年でも最高が年間で25万円、10万以上はたった3人である。
これが事実である。
年収20万がそれまでの年収の3倍・・・そんな人は少ないだろうて。

黒字を出しているかもしれない人=最低必要経費3150円*12ヶ月=37800円
以上儲けている人の率は、驚くことなかれ、最大であった97年でも、全体のたった
0.3%である。96年に至っては0.03%である。
実際のところ、T店をして儲けを出している人は「いない」と言っていいだろう。
毎月の手数料の他にちらし代の方がずっとかかるから。
これで「T店でもうかる」などというのは嘘以外の何物でもない。

そう、VV社は嘘を書いてT店募集をしているのである。

        ・・・

ではなぜこのようなことが必要なのか。
それは、実はVV社の儲けの「非常に」大きな部分を、このT店から上がるお金に
よっているからである。

では、T店から一体どれ位のお金が貢がれるのか。
T店が契約する時に必要な契約料は3万円(税別)。
毎月の経費が3000円(税別)。
これとは別にちらし代も必要である。

初期の契約の時に何をすると言っても、取り立ててたいそうなことはない。
DBに登録し、書類を発行するだけである。
人件費を含めてもせいぜい1000円で出来る。
毎月の経費もしかり。

ちらし代からも利益は上がる。
B4カラーちらしを1枚12円で売っているのだ。しかも「安い」とか言って。
いまどき、カラープリンターで印刷したってそれ位だぞ。
大量印刷でそんな高いわけはない。
(高いと思って自分でカラー印刷する人もいるんじゃないか?
もっともそんなことすれば、即刻強制解約だろうけど。)
さらにちらしの最低発注枚数も2000枚以上だ。
最低24000円を払わせるわけだ。
半分位はもうけじゃないか?

商品から得られる利益というものは、実はそんなに高くない。
これは商品を売る商売をしてみれば解ることだが、
通信販売会社はいわば商社のような物だから、
商品を仕入れる価格(下代)と売りに出す時価格(上代)の差が利益になる。
ここから人件費もひかれるので実際にはもっと少ない。
VV社ではカタログ作成などもしており、それらの費用を差し引けば、
おそらく商品売買からは利益は出ない。むしろ赤字であろう。

VV社の公称の売り上げは50億である。しかし、商品からの売り上げは、
それが最大であった95年ですら6億円、96年3.4億、97年で4.5億である。
もし公称の売り上げが正しいとするなら、そのほとんどは別のところからの
利益となる。それは間違い無くT店から得た利益である。

96年のT店の毎月の経費から入金だけで12億近く有る。
商品売り上げに比べ、実に3.5倍近い額である。
(しかし、これを合計しても公称の数値には届かないぞ。)
初期契約料も含めると、もっと高額になるだろう。

T店として登録してもらうだけで、毎月決まった費用を徴収出来、
しかもそこからさしひくような費用はほとんど無い。
丸儲けなのである。

VV社に隠れた利益を、しかも安定に供給するT店。
これ以上の上得意先はない。
最初にT店を「客」と書いたのはこの理由からである。

        ・・・

T店システムの罠をもう1つ書いておかねばなるまい。

「一般客が物を買う時にT店番号を言う」と書いたが、
この番号、実は一度その顧客に付いたら変更されない。
顧客は一度でも物を買うと顧客データベースに登録されるが、この時にT店番号も
同時に記録される。この登録は余ほどのことがない限り変更されない。
変更されるのは、そのT店が辞めた時だけである。

これはどういうことかというと、ある客が、毎回違うT店の配ったちらしを見て
購入したとしても、マージンは一番最初にちらしを配った人にしか入らない、
ということである。
ようするに、早い者勝ちということなのである。

T店になりたいと思う人からの問い合わせの多くに、
「今から初めて大丈夫か」というのがあるようで、
応えとして「大丈夫」と言っているが、実際には大丈夫ではない。
やるだけ無駄である。

まあ、マージンが入らない人ので辞める人も多い。
そういう意味では大丈夫かも知れないが。

        ・・・
だいたい、年間15万件くらいの受注しかなく、1回購入はせいぜい4千円
といったところで、どうやったら1000万円以上のマージンをもらえるT店が
何人も出る?マージンなんて、せいぜい売値の10%だぞ。
いやまてよ、そもそも価格を押さえている中からさらに10%もマージンで
持っていったら、商品から得られる利益なんか無いじゃないか。

単純計算なら、
        15万件*4千円*10%/23000人=2609円/人

となり、一人当たり年間2609円のマージンがあればいい方なのである。
実際の実績ではせいぜい1人1800円位である。。

年間実績では、年間4千万ちょっとのマージンが支払われている。
それだけみれば1000万円は出ないことはない。
でも4人だな。実際には、70%〜80%の人が0円なのである。

まして、社長始め上層部のとっている給料も年収1500万円以上だ。
普通の商品売買で、そんなことが可能なはずはない。

さらにもう1つ。
VV社は税金だけはきっちりと払っている、と言われていた。
が、それにも大きな裏があった。

T店へのマージンは月700万ほど支払われているらしい。
少なくとも経理上は。しかし、実際にDBから計算されるマージンは
500万以下である。この差額の200万は何処へ行った?
たぶん、会社に、いや一部野郎どもに戻っているに違いない。
こういうところを税務署にちくったら、さぞおもしろかろう。

        ・・・

この情報提供者が、このT店の嘘に気が付いたのは、
何の話をする時にも一般消費者向けの話より
T店の利益につながるような話が優先されるのを変に思ったからだそうだ。

「普通なら消費者を増やすために策を練るはずなのにおかしい。」
一体、会社の利益の中心は何処にあるんだ?
それを考えていくうちにこれが解ったらしい。

それまで、会社の利益が何処から上がっているかという話は
全くされなかったらしい。もちろん、辞めるまで一度も聞いていない。
であれば商品売買による、と思うのが普通である。

利益の元を社員に隠す、それだけでも胡散臭い。
もっと言えば、これ以外でも会社の細かいシステムについての説明というものが
社員に対してなされたことは一度もない。
ひょっとすると、全く知らない人の方が多いかも知れないが、
数ヶ月もおれば自ずと解ることかも知れない。
したがって、こういう話を「普通の入社1年以内の」ここの社員に
聞いても無駄である。彼らは本当に何も知らされていない。
(会社の売り上げを公開しない会社ほど、怪しいところはない。)

そうそう、そろそろ会社の実情が解った頃だと思われる社員には、
必ず肩叩きがあるんだそうで。
また、ちょっと社員同士で呑みに行くとチェックが入ることもあるらしい。
(誰と何処へ行って何を話したとか聞くらしい。)
恐い会社よのう。

        ・・・余談・・・

T店募集ちらしのに写っている、年収3倍以上と言っている
にいちゃん自慢の車、ポルシェとベンツ。
ポルシェはビートたけしの車、ベンツは社長のである。
よって、これも大嘘。

数号前のちらし、しかも何回か分の中で体験談を書いている何人かの内、
1人は実は社員。ということは、まったくの作り話であることは言うまでもない。
(もちろん嘘の名前で書いてある。)

VV社の会社説明に「大型コンピューターを使って受発注」と書いてあるが、
あれもまったくの嘘。PCサーバーと20数台程度の端末しかない。

会社案内の中では本当のことの方が少ないのかも。
年商50億も嘘だし、成長率300%ももちろん嘘。
海外支店も嘘だな。そのうちいくつかはその後出来たようだけど。

それ以外の一般事務用PCなんてほとんど無い。
ソフトもほとんどコピーらしい。
これをちくったら大損害だろうな。

因みに、VV社社長の出した何か儲けられるような話の本
(「マインド革命」だったか?)の中の人名は全て偽名。
まあ、それは別に構わんけど

そう言えば、T店担当の人間は、電話口では偽名を使っている。
公表している住所も全部嘘。
どうしてそんな必要がある?
儲かってるならそんな必要はあるまいて。
儲かっていない、実名を出したら何処からか調べられて個人宅へ電話をかけられる
ってなことでしょう。

でも何が嘘って、ちらしに書いてある「ノーリスク」というのが一番の嘘だよな。
嫌、確かにリスクはないかも知れんけど、絶対に儲からない。

そうそう、VV社は今までにも何回かテレビで上げられたり、一部新聞
(新潟日報が一番!)で叩かれている。
その都度新聞に広告を出したり、テレビでCM打ったりしているのだ。
VV社のCMが流れていたら、その前にきっと何処かで叩かれたと思ったらいい。

        ・・・さらに余談・・・

この会社のちんぴら社長があるところでほざいた言葉。

        「当社は無借金経営である」
        「私は自分の親族を会社に入れる気はない」

「なかなかいいこと言うなぁ」とその時は思ったらしいが、後になってみれば、
すべては逆の意味であったということが解ったらしい。

無借金ということは、裏を返せば金を借りられないということだ。
銀行から金を借りるには、当然会社の経営状態へのチェックが入る。
それは困るわけだ。
そういえば、社内にリース物件が1つもないらしいが(PCも全部買取)、
これも、リースを使うときには会社のチェックが入るから同様である。

「親族を入れない」、同時に親族から反対されたとも言っていたが、
そりゃそうだ、まともな親族なら、こんな詐欺行為をしていたら反対どころか
いましめるよな。要するに、まわりから見放されたわけだ。
あんなくず野郎、親戚にいると思われるだけで嫌になるだろうがな、
普通の人なら。

        ・・・

これだけ読めば、誰だって「VV社は人道に反する極悪会社である」と思う。
それは99%間違いないが、1%だけそうでない部分もある。
それは、物を買う分には「安くしてくれている」というところである。

一般の商品を買う客は単なる餌に過ぎず、そちらでの利益を考えていないから、
いくらでも安く出来る。もっとも、余り安くしすぎると怪しまれるので見た目上は
現地価格以上にはなっている。

そうそう、だからと言って、手当たり次第に売っているわけではない。
売り切れても余り在庫は仕入れない。なぜなら、売れば売るほど赤字になるから。
しかし、余りに売り切れが多いとT店からクレームが来るのでそこそこは売る。
「売り切れてるのに、注文すれば入ってくる商品なのに、何で発注しない?」
と思っている人は多い。

そう、一般顧客は単なる餌。
T店に対して「これだけの顧客がいます」と言うためだけの餌。
だから、その顧客に対するサービスなど、余り(まったくか?)考えてはいない。

        ・・・

カタログに載っている特選品とかプレゼント。
最初から物がなかったものもあったらしい。プレゼントだって本当に抽選したんだ
かどうだか。「当選は発送を持ってかえさせていただきます」なんて、言い逃れだ
よな。

次期カタログに載せる商品を決めるためのモニター調査をしたことがあるらしい。
最初、この調査は外部依頼することにしていたが、見積を取ったら「高かった」ので
内部でやることになった。急にそうなったので、ろくな準備も出来ず、結局
ええかげんなことしか出来なかったらしい。

本当に良い物を載せようと思っているなら、こんなところでけちらんよな。
「高い」と言っても知れてる額だろうし。

そうそう、このモニターの中にT店の人が入っていたらしいが、
そこのことえらく問題にしていた。要するに会社の中をT店に見せたくないのだ。
ときどき「マージンが少ない!」と言って怒鳴り込んでくるT店の人がいたり、
これからやるに当たって社内を見せてくれ、と来る人がいるが、一切見せない。
後ろめたいことがないなら、見せても構わん部分もあるはずなのに。
後ろめたい部分があるから、そういう態度に出るのだ。

こんな話も聞いた。
ある時休日出勤をしていると、くされ社長と2人位が社長室へ入っていった。
何も話もする分けでもなしに時間が経った時、急に変な発振音が聞こえてきた。
        「何やっとるねん?」
よく考えると、以前TVで見た、盗聴機を調べるあれに似ている。
いや、絶対に盗聴機を調べてるに違いない。

自分の部屋の盗聴機を調べるということは、逆に考えれば自分は会社の中のあちこちに
それを仕掛けているということだ。きっと休憩室などにあるのだろう。
だから、そこでしか話してないようなことが筒抜けなのだ。
後ろめたい部分がある奴は、とことん腐った行動を取るものだ。

        ・・・

T店というものは、サイドビジネス=金儲けだ。
システムは違えど、毛唐道と基本は同じ。
そんな、楽に金儲けをしようと言うような甘えた連中から金を巻き上げ、
それを元手に商品を安く売ってくれるのであれば、
物を買う側としては悪い話ではない。
甘えた連中には、ちょうどいいお灸かもしれない。

しかし、引っかかる方が悪いとは言え、商売に疎い人なら甘い言葉についのって
しまうかも知れない。このT店も多くは主婦だ。家計を助けようと思い、
「ノーリスク」と書かれたサイドビジネス、しかも大した活動も必要なさそう
とあれば、飛びついても不思議ではない。

社会的に見れば、そういうのにのっての事件は後を絶たない。
だから、こういう嘘で募集するというのは、一種の詐欺であると
言われてもしかたない。それをいっこうに改善しようとしないのであるから、
間違い無く、確信犯の詐欺だ。

ちなみに、このようなシステムをとっているのはVV社だけではない。
他にもたくさんある。ニュースキンとかいうところもそうだったような。
大手でない通販会社は何かしらこのような手を使っていると見ていいのかもしれない。
(ニュースキンも詐欺だと言っているわけではないが、気を付けた方が良い。)

        ・・・

このおいしいT店を増やすということ。
これがVV社の最重要課題である。

一般の商品の価格を出来るだけ下げても、赤字が出ても構わないのである。
それで多くの消費者がいれば、それをまた話のネタにして
T店を募集出来るからである。

このためには何百万枚とT店募集ちらしを配ることもおしまない。
さらには商品を買う顧客の情報を売ってもいいのである。

おっと、ここでいきなり危ない話が出てきた。
「商品を買う顧客の情報を売る」とはどういうことだろうか。

        ・・・

VV社の次なるT店増加作戦は「インターネット」を使うことである。

「インターネットは簡単だ」「より多くの顧客が得られる」等と言って、
インターネット上で事業展開するようである。
さらに、今回は単に宣伝するだけでなく自分のホームページ上で物も売ってしまえる
という話付きである。

脳味噌が不自由な連中にはよりいっそうおいしい話に聞こえるかも知れない。
んが、これは今まで以上に巧妙な罠である。
(そもそも、「簡単だ」ということが嘘だと思うが。)

        ・・・

VV社に来るT店からクレームの最大のものは「マージンが不透明だ」
という件である。

振り込まれるマージンが予想より少ない。
ちらしも何万枚も撒いたのだから、もっとあるはずだ。
これはあやしい。VV社が売り上げを誤魔化しているのではないか。
そう思うらしい。まあそれはそうかも知れない。

売り上げの誤魔化しはない。
これは事実だが、そもそも1商品あたりのマージンというものはそんなに
高額ではないし、顧客そのものの数も知れているので、
まとめてもそんなに高い額にはならない。

それを、自分で直接売らせることで顧客の数を明確にし、誤魔化しがないことを
主張するのである。

ここまではいい。問題はそのために払う犠牲である。

        ・・・

実はこのために顧客の個人情報までもT店に公開するのである。
個人の氏名、性別、住所、電話番号等の情報をT店に渡すのである
さすがにクレジットカードはやめたようだが、それでもこれだけの
情報が流されるのである。

インターネットでの商売で、しかも誤魔化し無しの確認のためだけなら、
メイルアドレスと氏名だけで十分なはずだ。
それをあえて全部公開させると言うところに、意図的な何かを感じる。

VV社本社が受注するならいい。
しかし、T店というものは契約によって売り手になった一個人に過ぎない。
全員が全員、善意によって動けばいいが、そうでない人もいるかもしれない。
個人情報を持ったまま消える場合もあれば、別の会社に売る場合もある。
それを契約の約款で「やるな」と書いたとしても、しょせんは紙切れに過ぎない。
そういう話は毛唐道の話でも書いた。

ホームページにセキュリティーをかければいいというかも知れないが、
ホームページの作成は、基本的にT店が個人で行うのである。
どのようにも書き替えは可能だ。
いくらVV社でチェックすると言っても、その時だけ戻しておくということも
可能なのだ(土日はチェックされないだろうし)。
それに、チェック前にながされてしまえば、どうにもならない。
一度流出したものは戻らない。

いや、T店が直接流出せんでも、T店のホームページなんてざるだから、
ハッカーが狙えば一発で顧客データが盗めるかもしれない。
大手の会社でもやられるんだぞ。

そうでなくても顧客情報が流出する話は、昨今の大きな新聞ねたである。
それをあえて行うというのだから、何をか言わんや。
この点を指摘し(T店に個人情報を渡すことに)反対した某氏は、
散々嫌味言われた後に事実上首になった。

結局、VV社はT店から上がる利益を守るために「顧客」を売ったのである。

        ・・・

このインターネットのスケジュール、実にムチャクチャとも言えるほどに
急いでいるらしい。何がなんでも決算に間に合わせるということである。
その理由がなかなか解らなかったのだが、次のデータによって明らかになった。

商品から売り上げは、95年がピークだったとは言え、96/97年も
それほど減っていない。しかし、T店から上がる収入は確実に減っている。
96年は最低でも12億あったのが、97年は8.3億となっている。
この原因は、T店の人数が3万人から2万人と、1万人も減ったためである。
(これはまあ、「儲からない」ということが解ったためであろうが。)

98年も、3月までの推移が決して良い数字ではない。
だからこそ、ここで一発大きな目玉を作ってT店の大募集をかけ、
元に戻す、あるいはもっと増やしたいということである。

        ・・・

しかし、これが一度問題になれば会社そのものの存続に響くというのに、
それでもやるというのはどういう神経だ?
また、スケジュールも道理を無視したハイペースであり、
普通ならあんなたて方はしない。
それほどまでして早くT店からの利益が欲しいか?

あっ、すでに逃げる手を打ってるのかも。
あの社長ならやりかねん。
お題目は立派だが、せこい野郎だからな。
金儲けだけに精を出している、気に入った連中と仲良しこよしでやりたい、
そんな奴。

30やそこらで社長になったような奴は、しょせんは勢いだけの成金で、
人を使うという意味では全く才能がない。
人的問題解決能力が皆無と言ったらいいだろうか。
そのくせ他人には「人をうまく使って・・・」等というのだから大笑いである。

「社員のために投資している」と言って何をしたと思う?
くだらん強制参加の呑み会(疲れていてそこで寝たら、後で呼び出されて
「なんちゅう態度や!」と文句まで言われるらしい)や、
按摩機を買うといった具合である。
馬鹿じゃあるまいか?

社員が大量に辞めることに対しても全く反省無し。
辞めたいやつは辞めればいい、ついてくる奴らだけでいいという考え方。
まあ、それはそれでいいだろうが、それでは会社は発展せん。
人が定着しない=長期プロジェクトが動かない、ということだから。

        ・・・

ついでに某氏が辞めさせられた時に、馬鹿どもがほざいた言葉や行動も少し。

馬鹿社長
        今まで我慢してきた
        お前の立てた計画はくだらん(馬鹿なこと言ってる)
        外部SEのほうがよっぽどいい仕事をする
        会社の中で浮いていると思わんか
        体調悪いかなんか知らんがやる気がないなら辞めろ

結局、「いついつに辞める」を言わされるだけ。

この時、取り巻きの1人が同席していたのだが、その馬鹿が後でほざいたこと。
        今日初めて聞いた        ← お前がいろいろと言ったんだろうが!
                                  お前しか知らんことも言われたぞ!
        外部SEの方がよっぽど仕事をすると言いながら「後の会議へ入れ!」

さらに、あいつはもうすぐ辞めるのだから、その前にいろいろと仕事をやらせろ
とばかりの集中攻撃。

退職日も二転三転。書類を出してないだの、引き継ぎが終わるまでだの、
そうかと思えば、支払う給料が惜しいからか早くしろだの。

さらに、そのあとにはもはや完全な「脅迫」までしやがったそうだ。
聞いてても嫌になるほどのことなので、以下は箇条書きである。

・あんな奴なんで採用してん
 お前も面接していいやつや、言うとったやないか!
・お前の入れた機械動かんやないか
 私は前任者の後を受けてやっただけじゃ。それに決裁はお前がしたんやろが。
・お前の立てた計画そのままやっとったら大損害だしとったわ
 そこまでいうなら、もっと早くに中止命令出しとけ、ボケ。
・会社で私用電話やメイル出しとったやろ/カレンダーまで作っとった。
 そういうのは窃盗じゃ
 お前みたいな詐欺士に窃盗じゃなどと言われとうないわい!
 だいたい、会社の金使うて秘書とアメリカで遊んでたんは何処のどいつじゃ!
 アメリカのコンドミニアムに幼女を囲っているというのも先刻御承知じゃい!
 その金はどこから出しとるんじゃ!
・引き継ぎをちゃんとせん非人間は、これから何処へ行っても就職を邪魔したる。
・東京で裁判起こして引っ張りだしたる。勝っても負けてもやる。

理論的なやりとりでは絶対に負けるから、感情論+脅しのみであったらしい。
まさに「や」の付くお方々と同じである。

(ちなみに最後の言葉については、民事訴訟法17条の「当事者間の衡平を図るため」に
反している。例え会社がどこか裁判所で提訴しても、自分の所在地の裁判所に移送する
ことができるはずである。)

そういえば、この会社、辞めた人間の給料をまともに払っていないということも
あるらしい(いろいろと変な計算方法出して少なくする)。
それで、何度か労働基準監督局から出頭を命じられたり、
ついこの間は新聞にも書かれたようだが、それでも無視しているようだ。

ほんまに腐り切った奴らというのはこういう連中のことを言うのだろう。

        ・・・

8月以降、VV社のT店とか言うホームページが出来るだろう。
しかし絶対にそこでは物を買ってはいけない。
物を買うのと引き替えにあなたの個人情報が売られているのである。
金儲けのためになり振り構わないような会社は一度痛い目に
あわなければならない。
いや、儲け方も汚いが、ここまで金に対して汚い会社というものは、
潰れた方が世のためである。

彼が退社の決意したのは、このようなやり方が許せなかったこと、
その前にそもそも利益が不透明、会社の方針が見えない、
いきあたりばったり、やりたかったプロジェクトを全て潰された、
社員を道具にしか思っていない(使い捨て)などなど、
入る前に思っていた想像と大きく異なるし、
会社の将来にも不安があるし、それに残って得ることの出来るものより、
失うものの方が多いような気がしたからである。
給料のために人としてのプライドを売る気はない、と。

        ・・・

今は一応法律に触れてないようだが、事実が知れれば、一発で法律違反になるような
システムだ。だって、完全な詐欺だから。

くれぐれも読者のみなさんはだまされないように。
VV社と毛唐は紙一重。
いや、毛唐道はやる側の問題だが、VV社は完全な会社ぐるみの詐欺行為であるだけ、
もっと、もぉっっとひどい。

        ・・・

ということで、長く続いた「汚いネタ」は、終わるのであった。
まさに、聞きしに勝るという奴ですな。
げ〜。
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