「京阪にもの申す」(1998/09/18〜10/12号)
考えてみれば、京阪には大阪方面も京都方面も両方通勤で乗ったことになる。
こういうのも珍しいのかも知れない。

阪急は学生時代に5年、大阪/京都地下鉄は・・・結構長く乗った。
でも方向は単一。もっとも、これらは始発から終着までだったから、
両方向というのは有り得なかったが。

それはそうと、それだけの種類を乗っていくうちに、どうにも京阪に乗る時に
不満が出ることに気が付いた。
そう、京阪には問題が多いのだ。
ここらで一発、京阪の問題を指摘しておこうと思うのである。

    ・・・

京阪の問題の実例はいろいろとあげられるが、おおよそ次の3点に集約される。

    1、特急以外が遅い
    2、乗り継ぎが非常に悪い
    3、高い

それぞれ、田舎の列車なら納得するだろうが、京都−大阪という大都市圏の
列車がこうだから問題になる。
いや、他の私鉄がちゃんとしているから、京阪の悪さが目につくというべきか。

以下、それぞれについて述べていくことにしよう。

    ・・・特急以外が遅い・・・

京阪にとっては、列車の車種というのは事実上、「特急」とそれ以外しかない。
京阪がどう弁解しようと、実際にそうとしか思えない(判断するのは乗客である)。
車種が十分でない。

特急は本数も多いし、速い。
淀屋橋から京都三条まで、53分である。

が、急行は70分を越えると思われるし(20分後に発車する特急が出町柳に
ほぼ同時に到着するから)、普通に至っては、通過待ちが多いので、
90分近くかかるのではないだろうか。

ちなみに、阪急の特急が梅田−河原町間を47分、急行が54分、各駅停車が
74分、JRは大阪−京都が新快速で29分である。
(JTB時刻表では京阪特急53分、急行58分、各駅停車1時間23分
と書いてあるが、これは最速の列車であり、普通はこんな時間あり得ない。
また、同時刻表では特急/急行ともに47分と書いてある。これは明らかにおかしい。
最速列車の比較では意味はなさないのだ。)

停車駅数は、阪急の各駅停車が23駅(急行は9駅)距離47.7Kで、
京阪の急行が16駅(全部で39駅)49.3Kなのにである。
すなわち、京阪急行は、事実上各駅停車レベルなのだ。

今のままでは、京都に行くなら梅田に出てでもJRや阪急に乗った方が早い、
という結果になってしまう。

    ・・・

大阪から京都まで行くなら急行でなく特急に乗ればいい、と思うかも知れない。
が、そうはいかない事情もある。
京阪の特急は、昼間は京橋から京都七条まで止まらない。
ということは、その間の駅の人は、いやでも急行に乗るしかないわけだ。
折り返し乗車でもせんかぎり。
だから、急行のスピードアップは重要なのだ。

京阪の遅さには次の例もある。
京都三条を出た各駅停車は5分後に出た急行に、香里園まで追い付かれないことがある
(逆のパターンもある)。最低でも、丹波橋までは追い付かれない。
丹波橋で5分前に出た各駅停車に、急行は香里園まで追い付けない。
そんなに長く各駅停車で行けというのか?
おいおい、下手すりゃ普通が京都大阪間の半分以上、各駅停車に追い付けないとは
どういうことだ?

停車駅などを見てみると、京阪にとって急行と普通の時間の差を生んでいるのは
実に寝屋川−京橋間の駅が密接している区間だけであり、
それ以外の区間では各駅に停めようが、あいだ1〜3駅飛ばそうが、
そんなに変わりはないわけだ。停車駅が多すぎる!!

ここで京阪に提案したいのは、次の2点である。
    1、特急を上下ともすべて枚方に停車させる
    2、快速急行を作って、急行より少ない停車駅とする
である。または、急行の本数を増やすなども効果があるかも知れない。

実際のところ、特急の乗車率は軒並み低く、急行・準急は非常に高い。
この事実からでも、特急より急行・準急を増やすべき、という結論は出る。
「特急至上主義」は一刻も早く無くしていただきたい。

これにより、京都までの所用時間がだいぶ減るだろう。
いや、実際にはほとんど減らずとも、人というものは不思議なもので、
途中の駅に止まらないだけで早く感じるものだ(私は違うけど)。

    ・・・乗り継ぎが非常に悪い・・・

乗り継ぎの悪さも特筆すべきである。
乗り継ぎの前に、そもそも列車の本数が間違っている。

京都方面行きが少ないぞ。
通勤は確かに大阪向けが多いのだろうけど、今日にだって学生が行くんだぞ。

また、列車の走らせ方も大間違いだ。
香里園で各駅停車を待っていたら、2本も連続で急行がきやがった。
間15分も待たせて。普通こんなことあるか?
また、樟葉行き準急が2本連続で来たりで、まともなダイヤの組み方ではない。

樟葉から淀屋橋まで出る時間(急行35分)より、そのずっと手前にある駅の
門真に行くまでの時間(急行+普通で1時間)の方がかかるというのは
どういうことだ?以下に乗り継ぎが悪いかの証明ではないか。

急行が事実上、京都までで2回特急に抜かれたり、
(淀屋橋で先に特急を行かせているのに途中でまた抜かれる。だから2回。)
そんなこと、他の私鉄ではないぞ。
恥を知れ、恥を。

素人でももっとまともなダイヤを作るぞ。

    ・・・

余談。

ダイヤでいうと、近鉄も以下のような何な部分があるが、
それでも統一されているという面では多いにましである。

 夕方は15分に1本しかない(毎時0/15/30/45分)。
 全て、特急−急行−各駅停車の順である(だったと思う)
 ところが、これらの列車が全部6分の間に出てしまう
 このため6分以降、次の15分切りまで9分間列車がない

    ・・・

もう1つ思い出した。
京阪の列車の行き先も間違ってるぞ。
何で京都から淀行きなんて中途半端な列車走らすねん。
(この列車はけっこう多い。)

しかも淀駅での乗り継ぎはなし。
それより先に行くには淀駅でだいぶ待たなきゃいけない。
(1つ手前の中書島で降りていれば次の急行に乗れるが、
間違って淀まで行ったら、次の各駅停車まで相当待たなきゃいけない。

逆の淀屋橋発樟葉行きというのもあるが、これはたいてい樟葉で先への列車と
接続される。それだからまだ許せるが、行詰まりの中途半端列車を、
列車(と言うか車体)の都合で走らせるな!
乗客の都合で列車を走らせろ。

そう言えば、急行が乗客の少ない駅に停まることが京阪でも近鉄でもあったり、
変な駅までが先行で開通したり(大阪モノレール)、と変なことがあったりする。
(伏見稲荷や東寺。近鉄には他にもある。モノレールは少路駅。)
おそらくは、地元の有力者や宗教の関係だろうけど、
一般通勤者に取っては迷惑以外の何物でもない。そういう駅には、そういう時だけ(年始や行事のあるとき)急行を停めるように
していただきたい。

ついでに言うと、淀駅にはどんな時にも急行は停めてはいけない。
あそこから乗ってくる連中の品のないことといったら。
どれだけ迷惑したか。
いくら儲かるからといって、あんな奴らのために急行を停めるな。
それやったら特急停めたれ。

    ・・・高い・・・

挙げ句の果てに運賃が高いときているから余計に腹立つのである。

なんで、淀屋橋−三条の中間地点の樟葉までが淀屋橋から340円
(三条から320円)で、三条までが400円なんや?
ということは何かい、樟葉から三条までは60円か?

だいたい、初乗りが150円はいいとして、それはほとんど隣の駅だけ、
2駅で200円、あと260、300、320、340、360、380、390円
って、上がり方が急じゃないか?
絶対に走行距離とは思えん。

阪急は150、180、220、260、270、310、360、390円
だぞ。京都まで、ほぼ均等に値段が上がっている。
これなら納得いくところだ。

これは明らかに京都−大阪間の他の私鉄に対抗するための料金体系で、
短距離移動者にしわ寄せを与えている。
料金だけでなく、特急が多く、特別速いというのもすべてこのせいだ。

そんなに京都−大阪間だけを重視するなら、途中の駅、全部なくしたらええねん。
馬鹿にするのもいい加減にしろ!と言いたくなる。

    ・・・

結局京阪は、高い・遅い・(乗り継ぎが)まずいと3拍子揃っているのである。
これでは乗客が怒るのは無理ない。
怒るまで行かなくても、乗るたびにストレスを感じる列車というのはいただけない。

ときどきやる交通調査の結果をちゃんと反映してるか?
やるだけやって捨ててるんちゃうか。
駅ごとの乗降者数を数えて、ソートして遊ぶだけじゃあかんねんぞ。
結果をちゃんと見ていれば、乗客の多い列車はどれか、乗降者の多い駅はどこか、
そういうのがわかるはずだ。

淀川向こうの私鉄と対抗するのは構わん。
そのために特急に2階建て車両を入れるのもいいだろう。
しかし、そのために途中までのお客のことを無視するような態度は許せん。

こんなことしていると、そのうち「ひらぱー」の似の前になるぞ、
と言っておこう。

京阪関係者に知り合いのいる方は、ぜひとも次の言葉を伝えていただきたい。

    「一から出直せ!」

である。
みなさんからの同調の意見は歓迎するが、京阪関係者からの反論は一切却下する。
以上。
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