「千里の秘境探険」(1999/12/20号)
これは昔趣味にしていたハイキングのレポートである。
このハイキング、その余りのハードさに「超ハイキング」と呼んでいたのであった。

今回のは一人で、しかも近場を歩いている。

今回の掲載にあたり、当時を思いだし・・・ても全く思い出せないので、
当時書いたレポートを再編集しただけである。
(注;の部分は今回の再編集にあたって追記した部分。)

        ・・・

今日は気まぎれに千里の秘境を探険してしまったのである。
(注;千里とは、大阪は北の方にある豊中と吹田の間にある地域である。
 70年万博のあった所のそばと言えば良いか。)
最初からそういうつもりではなかったが、成り行きでそうなってしまった。

時あたかも1992年も半分以上過ぎた9月は23日、
私は北公園にいたのである。

普通通りに北公園を歩いても面白くない。
そう思った私はまずは岡の上へ上へとのぼって行った。
一番上まで登ると向こう側には「丘の上のキャバレー」(ただし本日定休日)
が見える。そしてその方向に降りる階段も。

普通ならその階段を降りるのであろう。しかし、探険隊は尾根伝いに
進んで行った。

しばらくするとテニスコートが見えてきた。
結構広い。
こんなところに「丘の上のキャバレー」用のテニスコートがあるとは。
(校舎から少し離れた丘の上になるのだ。)
(注;丘の上のキャバレーというのは、北千里近くにある某女子短期大学のことで
ある。そこの生徒の化粧が濃いことから、地元ではそう呼ばれている。)

ここからはコート内がよく見える。
ということは、「女子大生のテニス姿」が間近に見られるわけだ!
おおっとこれは大穴場だだだ!
と思わず力が入ってしまったのであった。

しかし、冷静に考えてみよう。
仮にも相手は「丘の上キャバレー」である(おいおい)。
当然そこの生徒はケバイのである。
すると、

        運動する→汗をかく→化粧がくずれる→化粧が流れた顔は・・・うわーい!

となることが予想される。
ひょっとするとここは非常に危険な場所なのかもしれない。
やっぱり、女性は顔ではありません。心です、ハートです(苦しいフォロー)。
(やっぱりテニスは高校生くらいまでが美しいですな。肌も輝いてるし。うへへ。
おっと、これではただのスケベなおっさんではないか。)

その場所を後にして探険隊はさらに奥地へと潜入する。

そこは昼なお暗い竹薮であった。
人知未踏の地ではないかと思っていたが、なんのことはない
ゴミや空き缶はたくさん落ちているし、なぜか物干し台は落ちているし、
そういうところに必須のアイテム「あれ」も落ちている(裸女人本)。
だいぶ色褪せてたけどね。

おっと、何を見ているんだ。
私は品行方正、まじめで通っている隊長ではないか。
こんなことではいかん。

さらに進むと「竹の子とるべからず」の看板が。
このあたりは大阪府所有の土地のはずだから、
府税を払っている府民なら取ってもいいような気もするが、
まあ、ここは一つお役所の顔に免じて許してやろう。
その代わり税を減額できません?
いずれにせよ、今はその季節ではないので竹の子はほとんどない。

そしてここにはちょっとした小屋もいくつかある。
たぶん竹林管理用の物資を置いてあるものと思われる。

竹林の中は一層鬱蒼としていて暗い。
下には落ち葉が厚く積もっており、地面は見えない。
そして踏み締めると足がはまってしまいそうなほど沈む。

おおっと、なんとこんなところに池というか沼というかがあるではないか。
生物は・・・わりと大きなこげ茶色の蛙(牛蛙でも殿様でもないみたい。)
がたくさんいる。こちらが近づくといっせいに跳ねて逃げていく。
結構不気味だ。

探険隊はこの竹林を横断すべくさらに突き進んだ。
行く手を遮るくもの巣と倒れた竹。鬱蒼と繁る草。
向こうからは車の音や人の声も聞こえる。
抜けられるはずだ。

しかし、どんどん道は狭くなり、とうとう人が進める状態ではなくなった。
しかたない、撤退することにしよう。
隊長としては隊員(いるのか?)の生命の安全を守ることも重要である。
好奇心にかまけて危険を犯すことはできない。
(すごい言い訳。)

おや、道がないぞ。
あれ?進めない?
あややや、道に迷よっちゃったかな?

日は落ちどんどん暗くなる。
帰り道は見つからない。
食料も、水分もないぞ。
探険隊の運命はいかに!
次回に続く・・・

・・・ことはない。

「ええい、しょうがない。横着せずに来た道に戻って帰るか。」

探険隊は新たな帰り道を求めていたのでだめだったのだ。
こうなりゃしかたない。来た道をそのまま帰ることにしよう。

ということで行きと同じ道をたどって帰って来たのであった。
最後にスズメバチに道を塞がれるというハプニングはあったが
なんとか無事に帰りついたのであった。
そして今この探険の記録を記しているのであった。

「いつか、誰かが私の意志を継ぎ、あの森を制覇してくれることを祈りつつ
        筆を置くことにしよう。」
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