「山陰旅行記」(2000/09/01〜12/06号)
これはかなり昔の秋に行ったものの旅行記である。

今回の掲載にあたり、当時を思いだし・・・ても全く思い出せないので、
当時書いた旅行記を再編集しただけである。
(注;の部分は今回の再編集にあたって追記した部分。)

そういう事情なので、現在同じコースを行こうと思っても行けなかったり、
各土地の事情も変わっているかも知れない。
従って、この旅行記を読んで行きたくなったからといって、
そのまま同じように行っては行けないのである。

・・・旅行計画表・・・

        * = 見学するところ
        p = 時刻表、ユースホステルハンドブック掲載ページ
        - = ページのつながり
        ¥ = 周遊券以外に必要なお金
        Q = 急行列車
        快= 快速列車
      新快= 新快速列車

9/23(木:祝)
京都−−−−−大阪
5:26          6:13
(休日は多少時刻が変わることがあるらしいので注意)


千里中央−−−大阪−−−姫路−−−鳥取−−−*米子−−−出雲市−−−YH入口
 5:46         6:05      7:51      11:27     13:11┐    16:16       16:56
              6:27      8:00      11:41     15:08┘    16:30
       地下鉄      703K     Q但馬1    快3245D     287M       バス
        ¥310       p209    p386-363    p363       p376       p814
                                                             ¥530

立久恵YH              観光ポイント
0853-45-0102              米子  2時間(自転車)
   p102                  立久恵
¥1650   宿泊
¥150    温泉
¥500    朝食
夕食はYH内の食堂で。

9/24(金)
*立久恵−−−*出雲市−−−*松江−−−松江温泉−−−古江
     ┐       9:44┐      14:15┐     17:31       17:46
 9:18┘      13:33┘      17:16┘     17:40
       バス          286M        バス          一畑
       p814          p378        p814          p814
       ¥530                      ¥190          ¥180?

松江レークサイドYH    観光ポイント
0852-36-8620              立久恵        (初日に行けなかったら)
   p101                  出雲市        4時間(自転車)
¥2500   宿泊             ├出雲大社
¥1000   夕食             └日御碕
¥600    朝食             松江市内      3時間(自転車)
                          └温泉        (行けたら)

9/25(土)
古江−−−松江温泉−−−*松江−−−*鳥取−−−姫路−−−新大阪(京都)−千里中央
8:30       8:36          9:00┐    13:56┐   20:01      21:24 (21:49)
           8:46         11:30┘    15:30┘   20:18
    一畑           バス      快3122D    Q但馬4   新快3654M         地下鉄
    p814           p814      p378-372  p372-387    p228            ¥290
    ¥180?          ¥190

観光ポイント
 松江
 └風土記の丘  2時間(自転車)
 鳥取
 └砂丘        1.5時間(自転車)

        ・・・経費・・・

*松江・出雲ミニ周遊券(急行自由)
        学割    ¥7930(京都発)

*確定出費
                9/23        9/24        9/25
列車            310             180             180+290
バス            530             530+190         190
宿泊            1650+150+500    2500+600+1000

確定合計        ¥16730(千里中央発の場合)

その他          貸自転車、昼食+初日夕食、入館見学料

予算            ¥25000〜30000

(注;現在JRにはミニ周遊券はない。というか、周遊券自体がなくなっている。)

        ・・・序章・・・

まずは一言言っておかねばならない。

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この真相は後日明かされるであろう。

        ・・・序章2・・・

もう一言言っておかねばならない。

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この真相も後日明かされるであろう(こればっか)。

        ・・・

今回の山陰旅行は良いことあり、そうでないことありで波乱に満ちた旅であった。
基本的に言えば「出雲/立久恵はいいがそれ以外はいかん」ということになる
だろうか。途中では命がけのこともあったし。

なんにしても書かなければ話が進まないので旅行記を書くのである。
しかし、悠長に書いていると新潟旅行に引っかかるのでおもいっきり手抜きして、
観光案内風にしてしまうのであった。

        ・・・<初日朝>・・・

初日朝は5時台という早い出発であった。
それでも夏に新潟行くときは5時出発だから、5時20分頃の出発と言うのは
まだ遅いとも言える。

地下鉄はさすがにすいている。
それでもこんな時間にも(始発ではない)千里中央まで乗っている人がいる。
そのうち半分くらいは昨日終電に間に合わなくて今朝の列車で帰ってきたような
感じに見えたが。

地下鉄で梅田まで一気に行くつもりがおなかが痛くなって新大阪で降りてしまった。
それでも新大阪まで耐えたのは新大阪ならJRにも乗れるからだ。
大阪で予定の列車に間に合うはずの列車に。

朝のトイレはすいている。
勿論掃除もしていないのですぐに用は終わった。
幸い早朝は江坂発の列車があり地下鉄でも間に合う時間に梅田まで行けた。
これで切符は無駄にならずに済んだ。

(注;当時の私はかなりおなかが弱くて、直ぐにぴ〜ひゃらら状態になったのだ。
今でもたまになるけど。)

        ・・・<大阪駅から姫路へ>・・・

大阪駅で予定の列車に乗る。
各駅停車だと思っていたら快速だった。
もちろんそれのほうがいい。
大阪近郊の列車は大判時刻表でも全部は載っていない。
後ろの方に近郊区間専用時刻表があるが、それでも日曜・祝日の分は載っていない。
従って、実は隠れた電車があるとか、出発時刻が早くなってる!とか
いうことがあるので注意したほうがいい。

早朝は新快速がない。
普通でなく快速な分まだましだが、やはり新快速くらい速くないと姫路までは遠い。
休日でも6時台に新快速がほしい。

眠いけど寝たら姫路で起きられる自信がないので起きたまま姫路まで行く。
と思っていたけど途中で少し寝たようだ。

途中で明石天文台、明石城、姫路城が見える。
このあたりは十分日帰り圏内なのでそのうち来ることにしよう。

        ・・・<姫路>・・・

姫路からは気動車で鳥取へ向かう。
急行但馬1号である。
3両のうちに1両目、禁煙車に入る。いきなり煙を吐き出している馬鹿ばばあがいる。

        「おばはん、この車両は禁煙やから止めとき。」
        「でも灰皿が付いてるやん」
        「付いててもあかんもんはあかん」

やはりいけない行為にははっきり注意するべきである。
その後悪臭がこなかったということは別の車両に移って行ったのだと思う。
今日はすいているので席は余裕でとれる。
全部自由席だし。

最近はJRの急行はめっきり減った。
ほとんど特急に格上げされたからだ。
残っている列車はそこそこ利用客が多いのかと思ったらそうではなく、
早朝とか辺境の地とか特急に格上げするには余りにも・・・と思われるようなところ
だけが残っているようだ。
(注;後は電車でないところ。気動車ということね。)
しかし車両がぼろい。
同じ急行でも臨時ならまだましだが(後日発表のゴールデン旅行記参照)、定期便は。
まあ、ミニ周遊券でそのまま乗れるのだから文句はいうまい。

やがて列車は出発する。
姫路を出てすぐに田舎に風景に変わっていく。
このあたりは都会と田舎が隣接しているようだ。
富山もそうであったが、地方都市の特徴のようだ。

        ・・・番外編・・・

旅行といえば「何でそんなことにお金を使うの?」という人がいるかも知れない。
金銭的には旅行では消費だけがあって儲かることはない。
だからといって旅行を無駄なことと言うのは余りにも心貧しきことである。

旅行の心髄は自分の知らないことを知ることにある。
そういう意味では人生もまた旅行といえる。
井の中のかわずにならないためには自ら進んで出て行って見なければならない。

「人生は感動の歴史で綴れ」とは某SKの社長の言葉であるが、
その社長は好きではないが、この言葉だけは真実だといえる。

別の面から。

旅行も一種の娯楽である。
旅をすることは楽しい。
そこで日頃のストレスも発散できる。

この不景気の中でもアミューズメント系だけは好調である。
これは、特に今の世の中のようにストレスがたまりやすい複雑な世の中で
ストレスの発散場所としてそれを求めているからに他ならない。
新潟のように近くにいくらでも発散できる場所があればいいが、
大阪ではそうはいかない。
それに近所で発散しようにもお金がかかる。

ちょっと高いかも知れないが、旅行の感動というものは直接お金では買えないし、
人に聞いたり(ここでレポートを読んだり)、写真で見たりしても少しはわかっても
その本当の感動は伝わらない。
本物の感動は直に感じるしかないのだ。
百聞は一見にしかず。

私は自分の旅行に他の人が行くことを拒まないし、勿論強要もしない。
でも、自分ではなかなか計画が立てられない人に代わって計画を立て、
共に感動できれば、と思っている。
そしてそれがその人に新しい感動の糸口を与えられたらと思う。

このレポートがいまだ動かぬ人に「行ってみようかな?」と思わせる
起爆剤になればと思う。

        ・・・<鳥取まで>・・・

今日は天気がいい。昨日までの雨がうそのようだ。
これはきっと私の日頃の行いが良いからに違いない(大うそ)。

列車は美しい川に沿って走る。
このあたりは(たぶん)有名ではないと思うが、
水は青くきれいだし、岩も趣深い。
こういう場所でバーベキューなどするのもいい。
もちろんハイキングにもいいであろう。

峠を越えて日本海側に抜ける。
きれいだ。青く澄んでいる。
もともときれいなのだろうが、今年は夏にあまり人が来なかっただろうから
(注;この年は冷夏であり、あの米不足の起こった年のはずである)
よけいにきれいなのだろう。
夏真っ盛りの時期なら思わずここで降りて泳ぎたくなるほどだ。

このあたりの海岸は少し侵食されているようで、いろいろな形の岩、
いわいる奇岩や洞穴などがある。また、最近有名な余部鉄橋のあたりでは、
高い鉄橋の上から広く見渡せて見晴らしがいい。ちょっと恐いけど。

鳥取も近づくと反対側に大山が見えてくる。
思えば今から15年前に中学の修学旅行で大山に登って以来に見ることになる。
久々にみるその姿はなかなか迫力がある。
大山と言うのは見る方向によってかなり形が違って見える。
今は横から見えているのだが、横からみるとその山は尾根が長く、
まるで恐竜の背中のように見える。

風景を見ていると田圃ととなりあって緑の広場がある。
最初は公園かとか思ったが、そういった場所がたくさんあし、
減田した後の空き地かとも思ったがそれにしてはきれいすぎる。
よく見るとこれは芝なのだ。
それもゴルフ上のグリーンに使われるような目の細かいものだ。
このような場所でつくられていたとは知らなかった。

急行但馬は鳥取の手前で各駅停車に変わる。
そしてそのまま終着の鳥取へ入る。

        ・・・<鳥取から米子へ>・・・

鳥取では快速に乗り換えて米子へと向かう。
ちょうどお昼なので駅弁を買うことにする。
こんな所に来て幕の内も買うのもなんなのでかに飯を買う。
一言で言えばかにの炊き込みご飯だ。
ちょっと量が少ない気もするが、結構おいしい。
しょうがに無着色のものを使っているのは好感がもてる。
これは後でわかったことだが、このあたりの駅弁は、いかにも駅弁という形のものは
幕の内の他はこのかに飯系しかない。
そうしているうちに最初の目的地、米子に着く。

        ・・・<米子>・・・

今日はそのほとんどを移動に費やすのだが、今日の唯一の観光地がここ米子である。
というわけで駅を降りたのだが、予想に反してレンタル自転車がない。
いままでいろいろな観光地を回ってきたがこれは初めてのことだ。
どうしようか迷っていたが、とりあえず米子城跡にだけでも行ければいい
ということで、そこだけなら歩いて行けそうなのでそうする。

米子城跡までの道を聞き、歩く。
そこまではほとんど道路1本で迷うこともない。
車や自転車なら道路に沿って行くのだが、
せっかく歩くのだからと側道というかハイキング道で登ることにする。

「えぇ、こんな所に来てまで歩くのか!?」であるが、
やはり私はどこに行っても歩くのが宿命らしい。
(注;この当時、超ハイキング倶楽部というものを作って、阪急沿線を始め
大阪近郊の色々な場所を歩きまわっていた。そのレポートも追々発表されよう。)

この道は余り整備されていない裏の道で、日が射さない分涼しくていいが
(今日は快晴で直射日光は結構暑い)、その分蚊が多くてだいぶ刺された。

この道沿いには古く、一部朽ち欠けたお地蔵様がたくさんある。
そこに番号が書いてあり、説明があるのだが、地名などから察するに
どうやら四国88カ所霊場のお地蔵様がここに並べられているらしい。
お城が繁栄を祈ってここに設置したのだろう。

ここに来るだけで88カ所めぐったことになるのだから
地元の人にはかなり崇拝されたことであろう。
そのときに人がさわるためかなり傷みがはげしいのだ。
なんといってももう数百年あるのだろうから。

道を20分ほど登り、だいぶ高いなあと思っているうちに林の中を抜けた。
そして石垣の上まで登ると急に目の前が開けた。

ここからは米子市内が一望出来る。
その眺めはすばらしい。
だてに長い間登った訳ではなかった訳だ。
地図によると90メートル登ったようだ。
90メートルと言えばビルで言えばだいぶ高いだろう。
千里(注;当時住んでいた場所)で一番高い千里ライフサイエンスビルでも
90メートルはないはずだ。

360度というわけにはいかないが(裏手は今登ってきた林があるので)
270度くらいは一望できる。
方や中海、方や米子市内。
ここに城を建てたのも納得できる。

この頂上では低い草がかなりはえているが、ここにはいろいろな昆虫がいる。
今や千里では見られなくなったような蝶やバッタもいる。
人の後この城を守るのは小さな生き物達ということか。

しかし、ここから見るだけでも米子市内には他に見るところがないようだ。
自転車がなければもう少し広い範囲が行動できるので小さな所があるかも知れないが、
歩いてではここくらいで精いっぱいだろう。
駅前に貸し自転車がないはずだ。
あっても無駄であろう。

とはいえ列車までには時間があるし、ずっとここにいると言う訳にもいかないので
中海の方向に降りることにする。

        ・・・<中海>・・・

米子城頂上からは遠く美保関や弓が浜、皆気(かいけ)温泉も見える。
本当にここは見晴らしが良い。

まだ時間もあるので登ってきた道とは違う道をたどって米子城跡から降りる。
この途中にも仏様が並ぶ。

途中展望台のようなところがあり中海がよく見える。
今日は風邪気味で少し体調が悪い。
最近は気温の差が大きくて気をつけないと危ない。
山頂とここではかなり気温が違う。
たかが90メートルされど90メートルというところか。

中海まで下る。
直前から波の音が聞こえていたのだが、いわいる海の波の音を想像していると
かなり違った感じである。どちらかといえば川のせせらぎに聞こえる。
実際に湖のほとりにたって波を見ればそれがよくわかる。
波の間隔が細かく、そして小さいのだ。
だから川の音のように聞こえるのだ。

湖では釣りをしている人がいる。
中海は名前に「海」とはつけども汽水湖(真水と海水の中間くらいの水)なので
普通の湖とは違った生体系があるらしい。

そろそろ時間なので駅へと向かう。
ここから駅までは山をぐるっと回って遠回りしなければ行けない。
時間的にぎりぎりといったところか。

それでも何とか駅には時間までに間に合い出雲市行きの列車に乗る。
出雲市行きの列車は途中宍道湖のそばを通る。
なかなかにきれいな湖だ。
ゆっくり見たいがちょっと夕日が強い。
まあ、明日もここのそばを通るのだから急ぐことはあるまい。

        ・・・<出雲市から立久恵へ>・・・

出雲市で降りて、まず駅前に貸し自転車があることを確認して
立久恵まで行くバスに乗る。
今日はもう立久恵に向かうだけで出雲市では観光しないが、
明日のことを計画する上で自転車の存在は不可欠だからだ。
なにせ米子に自転車がなかっただけに慎重になっているのだ。

立久恵に向かうバスは市街地を抜けて細い道路を走り山の中に入っていく。
もし自動車で来ていたら間違い無く迷っていただろう。

見えてきた景色は確かに「峡」と呼ぶにふさわしい景色である。
田舎の風景、そこに美しい川が流れている。
その川には釣り橋がかかり趣深い。
その他には高くそそり立ち、いろいろな形に削られた美しい岩が立ち並んでいる。
思わず見入ってしまう風景だ。

YHの近くのバス停で降りYHまで歩く。
駐車場には車がたくさん泊まっている。
今日は混んでいるのだろうか。

しかしよく見ると高級車が多い。
YHに泊まる人間がこんな車に乗っているはずはない。
たぶんここまで遊びに来ただけの人間だろう。

このあたりは公園になっていて、バーベキューの設備や遊び道具がある。
このような自然の中でおもいっきり遊べれば楽しいだろう。
私もいつかここにバーベキューをしに来たいものだ。

YHに入ると案の定人は少なかった。
というより私の他には1人だけしかいないようであった。
部屋に通されて荷物をおろしてちょっとだけゆっくりする。

ここはひだ古川とか松山YHとは違った意味できれいでいいYHだ。
来るまでは安いし公営なのできっとあまり設備は良くなく汚いだろうと思っていたが、
予想に反してきれいである。部屋の中はちゃんとしたホテルなみである。
今まで行ったYHの中ではまちがいなくNo.1だ。
周辺りの雰囲気といい部屋のつくりといい実にいい。
しかもここは隣合った2部屋がふすまで仕切られる形になるので
女性と男性という混成グループの場合でも必要以上に離されることがないらしい。

まだ日があるので少し回りを散歩することにする。
明日の朝にも回る時間をとってあるがそれだけでは行き尽くせないかも知れない。
今日出来る範囲は回っておこう。

        ・・・<立久恵1>・・・

YHで少し回りのことについて教えてもらう。
表だっては見えないがいろいろと見る場所があるようだ。
山の方には展望台もあるそうだが、今日はそちらには行けないだろう。
まず今日は川の回りを歩くことにしよう。

YHを出てつり橋で川を渡る。
この川にはこの近くだけで何本ものつり橋がかけられている。
その中でもこの橋は一番新しく大きいものだ。

                        千体仏  お寺          千体仏      大きな
                不動尊                                      岩
----------------------------------------------------------------------------
 | |橋          川                | |                     | |橋
 | |                              | |橋       川           | |
----------------------------------------------------------------------------
     公園    YH
                                                展望台

この川。名前は「神戸川」である。
さてこれをなんと読むか。
「こうべ」ではない。
「かんべ」でもない。
「ごうど」でもない。
答は「かんど」である。
世の中にはもっと別の読み方をする「神戸」があるかも知れない。
(注;ちなみに、兵庫の「神戸」も昔は「かんべ」といったらしい。)

橋の上から見る川はけっこう流れは速い。
そしてまたとても澄んでいる。
よく見ると魚がいる。
鮎だ。
岩に付いた苔を食べるような仕草でわかる。
今は禁漁の時期なので釣ってはいけないが、解禁の時期には
きっと多くの人が来るのであろう。

その他には鯉や鮒もいるようだ。
見た目だけでなくちゃんときれいな川なのだ。

まずは近くの不動尊に行きお参りする。
ここに湧き水があるのだが、これがまたおいしい。
疲れた体を癒してくれる。

川沿いに下流の方に歩くと多くの仏像が現れる。
さほど古いものではないようで近くにあるお寺で扱っているらしい。
いろいろな祈りをこめてここに安置するわけだ。
しかし、「大募集中」という看板はちょっと有り難みを薄くしてしまう。

このお寺自体は非常に由緒あるものだ。
さらに険しい山道を上って行くと奥には奥の院があるようだが、
今日はハイキングで来たわけではないし、
もう日がかげっているので危ないので行けない。
またいつか来ることがあったら行ってみたい。

そこから降りて釣り橋を渡って再び対岸へ。
この橋、老朽化の為5人以上では渡らないでと書いてある。
確かに渡ると揺れるしぎしぎしいっている。
底板はしなるし。
しかも下の川は一層流れが早い。
これはちょっとしたスリルが味わえる。

対岸には梅林がある。勿論今の季節に咲いてはいないが、
春先にくればここの景色に栄えるだろう。

さらに下流に歩きまた別の橋を渡る。
この橋はまさ先の2つとは違い、2つの真ん中くらいの古さで
揺れは一番大きいかも知れない。
この橋の向こうには大きな岩がそそり立っている。
今ここにいると大きさの感覚が狂っているかも知れないが、
おそらくは100メートル以上あるだろう。
橋のたもとにその大きな岩があるのだ。

ここにも俳句ボックスがあった。
当然ここでも1句、といわず3句書いたが例によってその内容は秘密である。
(単に忘れただけ。)

ここから川の対岸を歩いて上流へと戻る。
もうだいぶ暗くなってきているので足元が危ない。
道を選びながら歩く。

川のほとりはそのままでは歩けない場所も多い。
そのため人工的な足場が作ってあるのだが、これがまた川の淵の上、
かなり高い場所とか、川に迫り出した岩を回り込むようにとか
いろいろで、なかなかに楽しい。
川と岩と自然を十分に見ることが出来る。

それにしても急に日が暮れてもう真っ暗だ。
急がないと本当に帰れなくなる。
大急ぎで歩いて何とかYHまでたどり着く。

        ・・・<立久恵:夜>・・・

ここのYHは食堂がYHだけのものではなく外部からも使えるようになっている。
公園に遊びに来た人が使えるようにそうなっているのだ。
そのためメニューが多い。これは意外と良いことかも知れない。
そう高くもないし。
いろいろとメニューがあるが、せっかくなので「鮎定食」にする。
(しかし「いのぶた定食」も捨てがたかった。)
今は人がいないのでこの食堂も貸し切りだ。

テレビを見ると地方色が出ていて楽しい。
中にはこれは大阪ではうけんやろうなとか、けったいなやつとか。
特にコマーシャルが地方でしか見られないものが多くおもしろい。

そうこうしているうちに鮎定食が出てきた。
だいぶ待ったところからすると作り置きではないようだ。
良い良い。

鮎はさすがに養殖ものであったが(一目で見分ける方法がある)、
そうであってもなかなかおいしいものであった。
これで1000円なら安いといえよう。
ただ、鮎以外ではここの土地の特色が出ていないというのが
ちょっと残念かも知れない。
ここの特色が何と言われても困るが。

食事を済ませお風呂に入ってからゆっくりする。
ここのお風呂は温泉だそうだ。
入泉税をとられたので間違いないだろう。
しかし、お風呂自体はそれらしい雰囲気もないし、
入っても、少しぬるかったせいもあって余り温泉という感じがしなかった。
しかし、ぬるいはずなのに体の芯まであったまったということは
やはり温泉なのだろう。普通のお湯ではこうはいかない。
たぶん冷泉を暖めているのだろう。

そういえばここのお風呂には石鹸もシャンプーもない。
最近のYHはどこでも備えてあるのに。
そういえば入り口で石鹸を売っていたのはこのためか。
まあ、元から宿泊費が安いし、石鹸もシャンプーも持っていってたからいいけど。

お風呂上がり、ベランダに出て月を眺める。
少し雲はかかっているがきれいな半月が見える。
星も少し。
そこに秋の虫の声。
川のせせらぎ。
車も滅多に通らないし、通っても静かなので気にならない。

都会では滅多にえられない静寂の安らぎ。
これを幸せと呼ばずしてなんというか。
この喜びをわからない人間が身近な幸せを壊していくのだ。
今、都会人に一番知ってほしいのは、この身近でいて普通のようでいて
実は得難い、一番安らぐ幸せ。

やがて夜霧が出始め回りが霞んできた。
一層幻想的になり美しいという言葉を通り越してすばらしい。

ふと山の方を見ると住職のような袈裟を来た人が座っているのが見えた。
いや、それは光と影が作造りだした幻影なのだが、
巨大な住職さんが山を背に座っているように見えるのだ。
あそこが顔、腰があの辺とか。
私だけが見えたのではなく他の人もそう見えたということだから錯覚ではない。

昼間も夜も、光も影も美しい立久恵。また来たいものだ。

今日は朝が早かったからよく眠れるだろう。
おやすみなさい。

・・・でもあんまり眠れなかった。
暑かったせいかな。

        ・・・<立久恵2>・・・

立久恵の朝は涼しい。
今はちょっと肌寒いが夏に来ればさぞかし気持ちいいだろう。

朝食はさんま定食である。
こんな山奥でさんまというのもちょっと場所違いな気もするが、
500円でこれだけの量なら安いので文句は言うまい。

しかしこのさんまは冷凍であろう。
身がぱさぱさしているし油が乗っていない。
10月に新潟に行く頃はサンマも旬であるが、そのころのサンマは格別においしい。
1匹100円と安く、しかも油が乗っていていいのだ。
去年は毎日1匹づつ食べてたっけ。

食後再び峡谷を歩く。
今度は展望台に向かう。
展望台は山の上にある。

展望台下から山を上る。
これがまたすごい道である。
何がすごいといって、木は生い茂り、湿気が高く苔むし、岩がごろごろしている。
蜘蛛の巣が多く手で払いながら進む。
まるで「水曜スペシャル」の世界である。
思わず「ゆけゆけ川口弘」の歌を口ずさんだりして。
それにしてもここでも超ハイキングばりの歩きをするとは。
これも宿命か。

途中で木が倒れて行く手を遮る。しかし進む。
さらに進むと大きな岩が橋にめりこんで半分壊している。でも進む。

この辺の岩は一見くち欠けたコンクリートのように見える。
このあたりは火山岩で、それが風化してそのように見えたのだ。
なるほど、昨日見た大きな岩の肌が流れたように見えたのは
溶岩だからかもしれない(でもたぶん堅い岩が風化したものだろうけど)。

やがて急で長い階段が現れ、その上に登ると視界が開けた。
ここが展望台だ。
ここからは昨日歩いたところを含めこのあたりが一望できる。
やはり見た目よりスケールは大きい。
生えている木を基準にすればよくわかる。
裏の山もかなり高そうだ。200メートル以上あるだろう。
この展望台は山の中腹くらいにありそうだが、それでもかなり高い。

そういえば昨日この展望台の入り口付近に車を止めていた一群がいたが、
あの連中はここまで登っては来ていないだろう。
たぶん木で道が遮られていたあたりで引き返しただろう。
日頃ハイキング手帳で鍛えられている私だからこそ来れたという感じがある。
ちょっと我慢して進めばすばらしい感動があることを私は経験によって知っている。
しかし日頃車でのほほんと旅、というか単に遊び回っている人間には
そういうことはわかるまい。
努力なくして真の感動というものは得られない。

ここで記念撮影をして降りることにする。
もう少し見ていたい気もするがもうバスの時刻が近づいているので急がねば。

急ぎYHまで戻り、挨拶をしてバス停へと向かう。
名残惜しいが立久恵はここまでである。
いつかまたきっと来よう。

        ・・・<出雲市>・・・

名残惜しいが立久恵を後にする。
帰りにも釣り橋が見える。
ここの風景には本当に釣り橋がよく似合う。
川では網による漁も行われているようだ。

出雲市では自転車を借りて回る予定だ。
約4時間。たぶん余裕があると思うのだが。

駅から少し離れた所にある貸し自転車に行く。
保険として3000円必要(後で返ってくる)だが、後は2時間300円と普通。
でもここのいいとことはちゃんと変速付きの自転車を貸してくれること。
出雲市内はほとんど平坦の道なようだが、やはりないよりはあった方が安心だ。

出雲には市内に自転車道が完備されている。
市内を流れる川沿いにあるのだ。
このため非常に走りやすい。

この川は市街地を流れる川なのにきれいだ。
魚も泳いでいる。
鮎ではないがもろこでもなさそうだ。

めざすは出雲大社である。
地図上では近そうに書いてあるが実は駅から15キロ以上ある。
一番近いコースを走れば多少近くなるようだが、
初めての土地で余りうろうろと回るのはやめたほうがいい。
素直に自転車道に沿って走る。

道路はまず市内を横断して海まで出る。
市街地らしきところから農地に入る。
川には白い鳥。でも川自体は少し汚くなっている)。
非常にきれいな道路。まるで教習所内のよう。
でもそこを走る車は少なくゆったりしている。
このあたり出身の大臣がいたと思うが、その恩恵だろう。

牛を飼っている所がある。
ちょっと臭い。
「これってりっぱやけど、なんぼくらいするんやろ」
すぐにお金で考えるのが関西人。

海近くまで出ると山の方向へ曲がる。
このあたりには葡萄園がたくさんある。
しかしどこも葡萄はなっていない。
もう収穫が終わったのか、それとも今年は葡萄がだめだったのか。
ちょっと心配になる。

やがて自転車道は完全に海岸沿いに出る。
海が非常にきれいだ。
何というか、ここの砂には何やら金色に光るものが含まれているらしい。
雲母の一種だろうか。

波も穏やかだ。
今日は快晴で暑いくらいだ。
まちがいなく日焼けしている。
思わず飛び込みたくなるほどに魅力的だ。

海岸には小さな島(?)があってほこらと鳥居がある。
出雲神社の小さな分家(?)かも知れない。
出雲神社はもうすぐだ。

        ・・・<出雲大社>・・・

ここから再び内陸方面に2キロほど少し坂を上って行き曲がると
大きな社が見えた。ここが出雲神社だ。

今日は実は平日なので人はそれほど多くない。
まあ、出雲神社の一番込む時期は来月(かな?10月?)の神無月、
いや、この地方では全国に行っている神様が戻ってくるので神有月、
であろう。その分ゆっくり見れていい。

まず訪れたのは西十九社である。これは本殿の西にある。
本来出雲大社を真正面から訪れると大鳥居があって長い参道があって
拝殿と呼ばれるところに来るのだが、私は自転車道で来たために
横の方から来たことになる。

この西十九社は本来脇にある社なのに非常に大きい。
境内はそれほど広くないが、建物の大きさ、そのスケールには驚かされる。
しめなわ、太鼓もとても大きい。
さすが神の集まる出雲大社だけのことはある。

西十九社から道路をはさんで向こう側にもう1つ境内があって、
こちらの方がいわいる神社らしいつくりをしている。
ここにあるのが拝殿と本殿である。
勿論スケールは大きいが。

拝殿は本殿の前にあって一般の人がおまいりできるところである。
その後方に本殿があるのだが、ここは皇族だけ(?)が入れる。
私は隙間から中をかいま見ることしかできないが、かなり広いようだ。

出雲大社の他の神社との違いはスケールの大きさもあるが、
社の中がはっきり見えるということも大きな違いだ。
内部がはっきり見えるだけにとても明るい感じがする。
普通神社やお寺というと少し内部が暗いイメージがあるのだが、
ここはそういうことはない。

ここに来るまでにもうだいぶ時間を使ってしまった。
急いで次の目的の日御碕(ひのみさき)に行かなければ時間がない。
そこまでは駅からここまでと同じくらいの距離があるが、ここまでと同じような道なら
十分行って帰ってこれるであろう。

        ・・・<日御碕へ>・・・

出雲大社から出ようとすると、横から景気良いおやはしが聞こえてきた。
西十九社の前にあるところで何やらやっているようだ。
自転車を止めて見てみると、舞台をやっていた。
能ではなく雅楽でもなく、なんというのか、日本の昔ながらの芝居である。
お面をつけた2人の人が演じているのであるが、
勿論演奏は日本楽器で生演奏、演じている人はマイク無しの地声であるのに
はっきり聞こえ迫力がある。
良くみるとお面は目や眉、口が微妙に動いている。よく出来ているものだ。
口で操作しているのだろうか。
見ているとなかなかおもしろくてついつい見入ってしまったが
時間がないので途中で後にする。
今度来ることがあったらじっくり見てみたい。

海岸まで戻り日御碕まで走り始める。

ずっと海岸沿いの平坦な道だと思っていた。
確かに最初はそうだった。
しかし道は急に上り始める。
1つ1つの坂はそれほどきつくはない。
そこそこの坂を上り一気にかけ降りを繰り返しながら
少しずつ登って行っているようだ。

先ほどと違って今度は車道を走る。
ここの道路はそれほど広くないし結構車の通りが多い。
そのうえカーブが多くて見通しが悪い場所、狭いトンネルもあるので
十分気をつけなければならない。

日御碕まではまだまだあるようだが、途中でも十分きれいだ。
このあたりは海岸が侵食でいろいろな形に削られていて
いわいる奇岩がたくさんあるのだ。

釣りをしている人もいる。
何が釣れるのだろうか。
浮きを使っているということは小物ねらいだろうか。
今日は出来ないが新潟ではぜひやりたい。

坂が続くのでだいぶ足が疲れてきた。
お尻も痛い。
さもあらん、日頃自転車にそんなに長距離乗っていない人間が
一気に20キロ以上も走っているのだ。
もうこれ以上は体力的にも時間的にも行けない。

ちょうどそのとき展望台らしきものがあったのでそこでとまる。
地図を見て景色と照らし合わせてみると終着の日御碕はまだまだ先のようだ。
出雲大社からここまでの距離のさらに倍、しかも山1つ越えなければならないようだ。
これはとても行けまい。
しかたないのでここで引き返すこととする。

大急ぎで駅まで走る。
疲れた足に20キロ以上は行きよりはるかにつらい。
数倍の距離に感じてしまう。
貸し自転車の所に戻ってきたときにはもうくたくたであった。
暑いので汗もだらだら。

自転車を返し駅へ。
そして列車に乗り松江へと向かう。

今回は4時間とりながらも余り回ることが出来なかった。
出雲にはまだまだ見るべき所があるだろうに、ほとんど見ていない感じだ。
いつかまた必ずここに来て、日ゆっくりとって出雲を回ろう。
そしてそのときこそは必ず日御碕へ行こう。
次回への置きみやげである。

・・・ほんと、最初からここにもっと時間をかければ良かった。
次の所に行かずにでも。でもそのことがわかったのは後のことであった。

        ・・・<松江>・・・

松江への列車の中で松江での計画を考える。
温泉に行くことを考えると時間がないので温泉は明日にしよう。

駅前で松江城、小泉八雲記念館、武家屋敷共通割引入場券を売っていたので買う。
2割引くらいになるのだが、この券を持っていればその他のところも割引になる。
まあ、市内観光にはこれがあると便利だろう。
3日間有効らしいし、明日も使えるかも知れない。
(とこの時は思った。)

松江に着いてまずは自転車を探す。
駅の横手にあった。
・・・が、なんと2時間で600円もする。
高い。しかも普通のママチャリしかない。
出雲は300円で変速付きだったのに・・・。

しかし他にないようなのであきらめてここで借りることにする。
松江では3時間とってあったが自転車の追加料金を取られたくないので
なんとしても2時間で収めなくては。
それにしても今日はよく自転車に乗る。
お尻が痛い。

宍道大橋を渡りつつ宍道湖を眺める。
琵琶湖大橋と違ってこちらは無料である。
真ん中が少し高くなっていて船を通せるようになっているのは似ているが。
広いと思っていたけどけっこう狭いのかも知れない。
というより横に細長いのか。

それにしても松江市内の道路は狭い。
しかも状態が良くない。
自転車で走るのは危ない。
これで国際観光都市というならあつかましい。
もう少し整備すべきである。

松江城は自転車で時間的に少しかかる。
(距離的にはそんなにないはずだが道路が悪いので時間がかかる。)

        ・・・<松江城>・・・

松江城は日本に数有るお城の中でも再建されたものではなく
昔のまま残っている数少ないものである(改修はされているが)。
ここの城の特徴は最上階天守閣で、360度展望でき、市街が一望できる。

それはいいのだが、困ったことがあった。
それは「団体」である。
私がお城に入るとき、団体が一緒に来たのだが、この団体がまた非常に品がない。
酒臭い、声がうるさい、動き回りがせわしない、下品。
回りのことを考えず自分達だけがここにいるかのように振る舞う。
せっかく静かにゆっくりみたいと思っていたのに出来なかった。

しかたないので次の小泉八雲記念館に行く。
地図によると近いようなので自転車はここに置いて歩くことにした。

そして歩く・・・なかなか着かない・・・遠いぞ。

結局だいぶ歩くことになった。
これだったら自転車でくればよかった。
せっかく高い自転車借りたのに。
時間も無駄にしたぞ。

        ・・・<小泉八雲記念館>・・・

小泉八雲は松江だけに住んでいた訳ではない。むしろここには2年も住んでいず、
短い期間であったらしい(寒さに耐えられなかったそうだ)。
それでも小泉八雲といえばここが有名なのは、その友人達がここにその記念館を
建てたことが大きい。

小泉八雲といえば「怪談」が有名だが、非常に日本的な話なので、
私は最初外人が作ったとは思えなかった。
かの「耳無し法一」という平家が関わる話ですら彼の作品なのだ。

小泉八雲の作品はそれが非常に有名だが、それ以外にもたくさん有る。
そのどれにも共通しているのはきわめて日本的であるということだ。
むしろ、日本人がそうであるが故に当たり前すぎて見失っている
「日本らしさ」というものを強調して一層日本らしくなっているといえる。
ここの記念館にはそういう作品の一部が紹介してあるのだが、
われわれが忘れてしまったようなこと、日本人でないという第3者的立場でこそ
見つけ出せた、見ることが出来たその作品にはたいへん共鳴を受けた。
機会があればその作品を読んでみたい。

ああ、このように感動しているのに、また馬鹿団体がやってきた。
こういう静かにして鑑賞するところでうるさい声で騒ぎまくりやがって。
本当に品がない。
服装も汚い。こんな平日にこんなところに来るなんて、こいつらまともな職業
じゃないな(「や」の付く自由業関係かもしれない)。

ここ小泉八雲記念館は本当は2回入ったのだ。
1回目は馬鹿団体が来たのでさっさと出て次の武家屋敷に行って、
その後また戻ってきたのだ。
(1回目は団体にまぎれて券にはんこを押されなかったので出来た。)

馬鹿につきまとわれるほどいやなことはない。
まったく、

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である。

        ・・・<武家屋敷>・・・

その日(から1カ月以内)は小泉八雲の命日であった。
記念館の入り口には線香が供えられていた。
彼の偉業に感動し、ここで合掌する。

しかしあの馬鹿どもはそれには目もくれない。
あいつらにはなぜここに来るのかすらもわかっていまい。
小泉八雲がどの様な人なのかも理解できまい。
ただ単に旗の後ろにくっついて歩くだけ。
旅行先で酒を飲んで騒げればいいという馬鹿ども。
こういう奴らにこんなところには来てほしくない。
せっかくの感動が色あせてしまう。
旅行会社も客を選ぶべきだ。
会社の評判を落とすことになるぞ。

武家屋敷は小泉八雲記念館のすぐ近くにある。
というかこの並びにはいくつかの記念館があるのだ。

この特に有名な人が住んでいたというわけではなく、
昔の武家の屋敷がそのまま残されているということとで展示されているのだ。
広さもそれほどでもない。
本当は中に入ってじっくり見たいのだが外からでもほとんど見れるのでいいだろう。

昔の人の生活がかいまみられておもしろい。
部屋の作り自体はトイレ以外今の日本建築とさほど変わるものではない。
(トイレは変わったと思う。この当時はなにかあったときにすぐに出られるように
入り口に向かって座るようになっていたのだ。)

だぁ、せっかく先に来たのにまた団体がやってきた。
ここでもまたうるさい。
しかし、さっき小泉八雲記念館にいてこんなに早くこっちに来れるか?
まともに見ていない証拠だ。
まったく、見る気がない奴らには来てほしくない。

そろそろ2時間になってしまう。急ぎ自転車を止めている場所(松江城の前)まで
戻り、さらに急いで駅まで戻る。
駅に着いたときすでに2時間は少し回っていたが、
追加料金はとられなかった。
600円と高かった上に追加とられてたら怒っていたぞ。

1人だから600円だが、2人以上で行けば1200円以上かかる。
これではタクシー乗った方が安いくらいだ。
しかも出雲では荷物まで預かってくれたのにここでは荷物はコインロッカーに
入れたし。

例の馬鹿団体といい自転車といい、道路といい
なんか松江市には良い印象が残らなかった。

        ・・・<松江YH>・・・

松江駅からバスで一畑(いちばた)電鉄古江駅まで行く。
終着のバス停からYHまではしばらく歩かなければならない。

今日のYHは正確には松江レークサイドYHという。
宍道湖のそばにあるという意味だ。
しかし、ここからは宍道湖は見えない。
小さな池は見える。
まさかこれが宍道湖・・・なわけはないが、地下でつながっているとか、
実は細い水路でつながっているとか。

この池には小さな鴨みたいな鳥がいる。
このとき、ときどき潜ってはしばらく上がってこない。
餌をとっているのであろうが、その姿がまたかわいい。
私は思わず「バサロちゃん」と名付けてしまった。
(注;鈴木大地がオリンピックの背泳でバサロ泳法で金メダルを取った頃である。)

だいぶ歩いて坂を上がったところにYHはあった。
疲れた体に坂を上らせるとは!
と思ったが、それは中に入って景色を見ればそういう不満は失せる。
そして名前の由来もわかる。
ここから宍道湖が一望できるのだ。
折しも夕暮れの頃、宍道湖に沈む夕日がきれいだ。

YHの部屋はベッド部屋。
でもこの部屋は今日は2人だけで使えるようなのでうれしい。

夕食はごく普通であった。
そこで東京から1人で来ている女の人と知り合いになった。
私より2つ下くらいで、数学の教師なのだそうだ。
彼女も1人でこんな所に来るくらいだから鉄ちゃんだし、
昔のコンピューターの話は共通する思いがあったので、話が弾んでしまった。
食事の後は旅の情報の交換。
彼女は明日出雲を回るとか。
「それならばぜひ日御碕に行きなさい。」
「そしてわれわれの無念を晴らしてください。」
(ここでの話しは他にもいろいろあったけど省略。)

で、ここまでは良かったのだ、
この後松江の印象はもう1つ悪くすることが起こったのだ。
ああ、なんてこったい。
ゆるすまじ馬鹿。

        ・・・<UNO>・・・

我々が盛り上がっているときに、
1人の変な男が話に割って入ってきた。

        「えっ数学教師?うそ〜高校生でしょ。」
        「ぼくも京大生。**知ってる?〇〇知ってる?」
        (この時京大生もいた。)

なんか妙になれなれしく入ってくる。
こっちが盛り上がっているのに失礼な奴だ。
しかも、見るからに、そして話しても、いかにも悪い意味のオタクという感じ
なのだ。ええい、じゃまだあっち行け。

        「ぼくってきらわれているのかなあ。」

その通りだよ。

これでまた京大生の評判を下げるよ、などと言ってそこにいた別の京大生を
からかっていたが、実はあいつは京大生ではないかも知れない。

実のところ私はこのYHに入ってきたときからこの男が危険な奴であることを
察していた。「オタクレーダー」がピピピと反応していたのだ。
私がYHに入って手続きをしているときに、その横で「明日の出発どうしようかな」
などと独り言を言っていたのだ。私はそれを知っていたからこの男が近づいて
来たときはなから無視していたのだが、他の人は知らなかったらしい。

夜、お風呂を上がって食堂に行く。
外を見ると月がとてもきれいだ。
大きな半月が湖にその光を落としているのが見える。
幻想的な光景だ。

そういえば食事中に一度短時間土砂降りが降ったようだが、
今は雲1つない。

ふと脇を見ると「UNO」が置いてあるではないか。これをやらない手はない。
数人が集まり始めようとするが、お互い思っているルールが違うので、
ああしようこうしようと言っていると、またもやあのオタクが来た。
「ぼくも入れて。」

一部の人は露骨に嫌がっていた。私もいやだった。
ごねながらやめようかと思っているときに、脇にいた別の男女2人が
入ってくれた。奴がいるのはいやだが、こうなればやらないわけにはいかない。

唐突に掛けをすることになった。10回やって得点の下位2人が上位2人に
ジュースをおごると言うのだ(真ん中の人はなし)。

・・・いろいろと駆け引きがありながらもあっという間に10回終了・・・

結局私は1回も勝てなかった。直前までは行くのに。
「素直に出せるカードを出すからですよ」と言われたが確かにそうかもしれない。
しかし負けは負けだから約束通り・・・ではなく3本もジュースを買って
ってしまった。(実はもう眠くて頭が働いてなくて間違った。)
しかし私も転んでもただでは起きない。
すべて劇物飲料にしたのは言うまでもない。
結構おいしかったようだけど。

今日は走り回ったしゆっくり寝られるだろう。
・・・と思ったのに私はベッドでは寝られない。
ああ寝不足。

        ・・・<松江YHから>・・・

翌日朝朝食はパン。
トースターがないのでロールパンをそのまま食べる。
う〜ん、いまいち。
で、予定より少し早めに出ることにする。
数学の女の人も一緒に。

実はこの人、例のオタクにつきまとわれていたらしい。
そしてこの人が乗る電車の時間を知ってその時間に行くことにしていたらしい。
それを知ったので1本早い電車で行くことにしたそうだ。
そして私は反対方向の列車だが、その人をガードして駅まで行くことにしたのだ。

駅でしばらく話をする。
ここは本当に田舎の駅という感じでいい。
しかも切符が硬券だ。
今の切符はほとんどがぺらぺらの券だが、昔はこのように堅い厚紙のような
多かったのだ。久々にみたその券はちょっと昔の列車ごっこのおもちゃ切符を
思い出させる。
「この切符は〜行きって書いてあるでしょ。これが珍しいの。」
とはその人の談。そういえばそうだ。普通の切符は「〜から」と書いてある。
私でも気づかなかったこういうところに気づくとは、私の鉄ちゃんぶりも顔負けの
正真証明の鉄おねえちゃんであった。

やがて奴が現れ先に電車に乗って入った。
さようなら、もう2度と会うこともないだろう(会ったら殴り倒す!)。
お前のせいで松江の印象がさらに悪くなったぞ。
どうしてくれる!

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そのあと彼女を見送って私も出発した。
良い旅を。

        ・・・<皆生温泉>・・・

実は今日松江温泉に行くつもりであったのだが駄目になった。
それは松江温泉は公営で安いそうなのだが、
公営であるが故に朝は10時からしか開いていないのだ。
さすがに10時まで松江で待つわけにはいかない。

今回の旅行のメインは温泉である。
立久恵では温泉に入れたがもう1つくらいは入りたい。
松江は駄目だったが、その後の計画を余り変えなくても、10分位なら
時間的に米子から近くの皆生温泉には何とか行けそうなのでそこに行くことにした。

米子で降りてバスで皆生温泉まで行く。
ここまでは頻繁にバスが出ているので楽に行ける。

看板によるとここにも公営温泉があるらしい。
もう10時も過ぎているから開いているだろう。

ちょっと道に迷いながら探す。
あぁ、この辺は温泉街とは言えども実は歓楽街なのだ。
あの筋やその筋のお店が所狭しとならぶ。
わっ、私は決してこんなところに来たくて来たのじゃないぞ。

そうこうしている内に公営温泉を見つけた。
が、もう10時を過ぎているのに開いてない。
公営は日曜祝日は休みということもあるが今日は土曜日である。
(松江温泉は日曜日休み。)
よく見ると11時からと書いてある。
おのれ、公営だからといってこんなに遅くからにしやがって。
松江を見習え。
やっぱりここは夜の町なのか。

温泉を諦め海岸に出る。
海はきれいだ。
今日も快晴、泳ぎたくなる。
ここの海は温泉であったかいということはないだろうか。

時間がないのでバスで米子に戻る。
次は鳥取へと向かう。

        ・・・<鳥取砂丘:序章>・・・

鳥取に着くまでに昼食を取る。
駅(の中で売っている)弁(当)は相変わらずカニ弁か幕の内しかない。
そこで駅ターミナル内の弁当屋で売っている弁当を買うことにする。
(それも駅弁というのかもしれない。)

ちょっと高かった(¥1500)が米屋の吾左衛門寿司というものの鯖寿司を買った。
これは簡単に言えば長いばってらを昆布で巻いたものだが、
これが非常においしい。
味が非常に円やかにして濃厚でいい。
高かっただけのことはある。
特に気に入ったのは無添加の自然食品というところである。

結局このお寿司、お昼だけでは食べ切れなくて夜に取っておくことにした。
2食分と思えばさらにその値段は安くなりお得だ。
今度行くことがあったらまた食べよう。

鳥取から砂丘へはけっこう遠く、また山を越えなければならないようなので
自転車は諦める(もう自転車で山を越える気力はない)。
そしてこのバスはけっこう本数が少ない(大阪のバスの本数を基準にするから
いけないのか。)

私は砂丘を砂丘センターというところ(砂丘の横手にある)からは
入らずに後方から横切って海岸まで行くことにした。
そのため手前のバス停で降りた。
ここに駐車場があってここから砂丘へと入る。

鳥取砂丘は海岸に対して平行=横に20キロ近く、縦幅は2キロほどある。
今回はこの縦方向に横切っていこうというのだ。
時間の関係から海岸まで行くことは出来ないが半分位は行けるだろう。

私がここに来るのは実に15年ぶりである。
中学の修学旅行で来て以来だ。
その時は砂丘センターから行き、しかもあまり歩いていない。
今回はだいぶ歩ける。

鳥取砂丘は本当に砂だらけで、本当の砂漠は知らないが、
こんな感じであろうということを思わせる。
ただ、ここが砂漠と違うのはまったく植物がないわけではなく、
低い植物がけっこうたくさんあるし、はんみょうのような昆虫もいる。
死の世界ではないわけだ。

普通に歩いても砂地というものは歩きにくいが、
それに結構なアップダウンがあるからなかなか速くは歩けない。
結局、海岸までは行けないので手前にあるちょっと高い丘まで上って
そこで砂丘を一望して帰ることにした。

        ・・・<鳥取砂丘:観光編>・・・

目標にした丘は、実際そのたもとまで来てみると結構高い。
傾斜が急だ(45度位か)。
これくらいだと普通の山でも歩きにくいだろうが、砂地だと滑ってなかなか登れない。
それでも何とか登り切って下を見ようとしたら、ほとんど断崖絶壁に見える。
よくこんなところを登ったものだ。

この丘は海岸からどの位の位置にあるのだろうか。
ここから海岸は見えるのだが、波の音はまったく聞こえない。
まだかなり離れていると見た。

ここではパラグライダーをしている人がいる。
なるほどその気持ちはよくわかる。
高さはあるし、風もあるし、何と言っても下は砂なので
着地に失敗しても比較的安全なのだろう。
いいなあ。

ここで記念撮影をして元に戻ることにする。
先ほど登ってきた絶壁を降りる。
が、そのまま下を向いて降りることはとても出来ない。
しかたないので、よつんばいになってすのままずり落ちていくことにした。
砂が熱くてこそばい。
下につくときには砂だらけになってしまった。
しまった、時計やカメラは大丈夫だろうか。

そして初めの駐車場をめざして歩く。
ところが・・・。

        ・・・<鳥取砂丘:迷宮編>・・・

砂丘というものはよく似た風景が続くので、時々どこを歩いているのか
わからなくなる。
自分ではちゃんとした方向に向かって歩いているつもりでもそうでない場合もある。

私も最初は行き通ってきた道をそのまま帰っていると思っていた。
なんとなくちょっと違うなと思った時、そこで引き返しておけばよかった。
しかし、まあだいたいあっているからどこからでも抜けられるのだろうと
思っていた。

それが甘かった。

砂丘の一番端に来ているのは来ているのだが、松がびっしり生えていて
そこから先に進めない。どこかに抜けられる道はないかと思ったが
どこにもない。

        「どこをどう行ったらいいのだ」

うろうろと歩きまわる。
わからない。
本当にわからない。
もう少し歩いたらきっとあるはずだ。
そう思いながら歩きつつも抜け出られる道は見つからない。

ああ、もうバスの時間になってしまう。
でももう1本後のバスでも列車には間に合う。
それでも後10分しかない。

そして10分。歩けど歩けど出口は見つからない。
喉も乾いてきた。
真剣あぶない。
ハイキングし始めて以来の大ピンチだ。

時間など気にせず冷静に考えるのだ。
闇雲に歩きまわっても駄目だ。
ここはどの辺りなのだ。
どっちに歩けばいいのだ。

私の感が今歩いている方向の逆に歩けばいいと教える。
本当にそれでいいという保証はない。
しかし行ってみるしかない。

そしてその方向に歩く。
やがて自動車のわだちのようなものが見える。
ここで乗り回していたオフロードカーのものだろう。
いつもなら「こんなところにこんな跡残しやがって」と思うだろうが、
今はなんとなくこのような人工的な跡がなつかしい。

そこでふと思ったこと。
        この丘を登った所に何があるでしょう?
                1、出口
                2、自動販売機
                3、白骨

1の「出口」がいいな。
しかし、待っていたのは意外な答であった。

        ・・・<鳥取砂丘:脱出編>・・・


出口があると思っている方向に歩いて丘を登った時、
私の目の前に現れたのはなんと白骨であった!!

嘘ではない。本当に白骨なのだ。
しかもそれほど小さなものではない。
人間ではないだろうが、犬程度の動物であることは間違いない。

これには真剣ぞっとした。
しかし、こんな何も目印もないところで10分以上も迷えば本当に身の危険を感じる。
今が真夏でないからまだいいものの、真夏だったら脱水症状で倒れているかも
しれない。そして倒れたら最後、そのようになってしまっていたかもしれない。
そう思うと笑うに笑えない。

白骨が人間のものでないことを祈りつつ、そのまま先に進む。
やがて人の姿が見えた。
間違いない。あそこに出口がある。
ようやく出口にたどり着いた。

出口から出る前に砂の上に一言書いておく。


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駐車場から上がったバス停の近くにジュースの自動販売機があった。
すぐにジュースを買って飲む。
もちろんスポーツドリンクだ。
ああ、おいしい。
体に染み渡る。

生きて出られて本当によかった。
しかし、ここは下手をすれば本当にあぶない場所である。

砂丘センター以外から入る方がわるいと言えばそうかも知れないが、
入れるようになっているのだから、それなりにちゃんとしておくべきである。
こんなわかりにくい場所に出口を示す目印が何もないなんて、
本当にそのうち死人が出るぞ。
鳥取県の一番の観光地なんだからちゃんとしておけ!

        ・・・<鳥取駅へ>・・・

バスに乗って駅へと戻る。
途中鳥取県庁があった。
思わず「許すまじ!」と壁に落書きしたくなる。
「砂丘憎けりゃ県庁まで憎し」である。

鳥取城跡も見えた。
ここも米子城と同じで石垣しか残っていない。
登るまでもなかっただろう。

米子と言いここと言い鳥取にも良い印象が残らなかった。
まったくもって、鳥取県と来たら・・・

        ・・・<倉敷へ>・・・

砂丘で迷ったせいで予定していた急行列車に乗れなくなってしまった。
どうしようか。

明日も休みなことだし、計画を1日延長してどこかに行くことにしよう。
さてどこに行くか。

条件はこう。
        今までに行ったことのないところ
        今持っている切符でただで行けるところ
        観光地があるところ
        YHがあるところ

駅のうどん屋でうどんを食べながら時刻表を見て考える。
そうだ、倉敷がある。

倉敷までは急行で岡山まで出て在来線に乗ればすぐだ。
幸いもうすぐ岡山行きの急行がある。
ということで急きょ倉敷行きが決まった。
(岡山にしなかったのは岡山は行ったばかりだったから。)

それでも倉敷のYHが泊まれなければ話にならない。
しかしYHのガイドブックを持ってきていない。
NTTで倉敷YHの番号を聞いて確かめる。
何とか空いているようだ。
よかった。

岡山までの急行の中は暇だった。
景色を見るにも山の中だからしかいは広くないし、
それに日が暮れて直ぐに暗くなって何も見えなくなった。
結局似顔絵(誰のだ?)を書いて遊んでいたが、
こういう時に何か出来るものを持っておいた方がいいと思った。

少しおなかがすいたので先のお寿司の残りを食べる。
ああおいしい。
歩きまわった後だけにその価値は値千金である。

岡山に着いて、そこで一旦降りて夕食を取って、
列車を乗り継いで倉敷へ。
歩いても行けるという話であったが、
もうチェックイン時間までまがなかったのでタクシーに乗ることにする。

結局YHまではだいぶの距離があった。
しかも途中からは細い物騒な山を登りはじめるし、
脇にはお墓があるし、歩かなくてよかった。
歩いてたら間違いなくたどり着けなかっただろう。

        ・・・<倉敷>・・・

倉敷YHは倉敷郊外の山の上にあり、夜景はきれいだ。
ここのYHは今までの2つと違い良い意味で言えば賑やか、
わるい意味で言えばうるさかった。
あまり宿泊者同士間の交流も計れそうになかった。

ここもベッドであったが、奥に畳のところがあったので、
これ幸いとばかりに別途から布団を取り出してそこに敷いた。

昨日の松江YHはベッドであったが、やはり狭くて、夜中よく寝返りを打つ私は
その度にぶつかって目が覚めていた。
ここでベッドに寝たらまた同じになるので今日は絶対ベッドはいやだったのだ。

布団を敷いて、明日の計画をたてて、お風呂に入ってしばらくして寝る。
今日はよく眠れるだろう。
・・・と思ったけどやはりあまり寝られない。
私は枕が変わるとあまり寝られないようだ。


翌日の朝食もパン食。
ただしこちらはサラダあり、パンも焼けるし、シリアルフードもあった。
まあ、標準的かな。
(今回の中で一番良かったのはやはり立久恵である。)

食事を済ませて早めにYHを出る。
ここで、YHで荷物を預けて手ぶらで歩く。
YHから駅まで荷物を運んでくれるサービスがあるのだ(¥300)。

YHからでると非常にたくさんの蝶が飛んでいる。
季節はずれではあるがきれいだ。

帰ってから気づいたのだが、どうもこの時飛んでいたのは
蝶ではなく蛾のようだ。蛾と言ってもいわいるイメージにある
暗い感じのものではなく、姿かたちから飛び方まで非常に蝶に似ているものである。
触角を見なければ蛾だとは気づかないであろう。

そして山を下って市街地へと入る。
降りて直ぐに倉敷川があった。

この川の脇に倉敷に観光ポイントが集まっているのだ。

        ・・・<倉敷市内観光>・・・

倉敷の観光のメインは白壁の古い町並み。
そこにいろいろな展示館も集中していてそこだけで大体見て回ることが出来る。
ここも観光地化され過ぎている嫌いはあるが、
スペース的には広く、きれいにされているので高山よりかはいい。
また、裏手には本当の昔ながらの家並みもある。

倉敷と言えば備前焼であるが、ここにもたくさんのお店があった。
私はそれをじっくり見るのは初めてだが、
備前焼と言うのはうわ薬は使わずに土の味を生かすのが特徴と見た。
1つ欲しいと思えども、小さな湯呑み1つでもけっこうな値段がするので買えない。
同じ焼き物でも萩焼きはうわ薬のかかりが悪いものなどが安く売られていたのに。
身の回りで見る陶芸品に備前より萩が多いのはそのためか。

陶芸の域から少し出て、ガラス細工をしているところもある。
そこにあったガラス細工は特別すごいものではないが、
小さな動物を作ったものがあって、これが妙にかわいくて思わず買ってしまった。
(注;新潟のお墓に今も供えられている。)
値段も安い。
備前焼が買えない場合はこれをねらうのがいいだろう。
隠れた「めんぴん」、もとい、逸品である。

古い家並みの途中から階段を上がっていったところに神社がある。
ここもだいぶ古い神社だ。
境内にはいろいろなものがあり、東は伊勢神宮を拝む場所もあった。
拝殿の後ろに一般には入れない本殿があって、
造り的には小さな出雲大社という感じもする。

そこに大砲の玉を型どったなにかの記念碑があるのだが、
そこにたくさんの蜜蜂がいた。
小さな隙間から入って入るところを見ると中に巣を作っているようであった。
変なところに巣を作る蜂もいるものであるが、
このようなところに巣があって大丈夫なのだろうか。
(参拝者が刺されないだろうか。)

この古い町並みから倉敷駅までは商店街を通してつながっている。
まだ朝が早いためかすいていて歩きやすい。
これはいい道だ。
この商店街、妙に服の生地屋さんが多い。

        ・・・<岡山観光>・・・

午前中に倉敷観光は終わり次は岡山に行く。
時間的に岡山も行けるとふんだからだ。

岡山での観光ポイントは岡山城と日本3名園の1つ後楽園。
この1つはとなりあっていて楽に観光できる。

が、実は私は去年ここに来たばっかりだったのでほとんど知っていた。
ということでここの説明は省略。

やはり同じ場所は最低10年あけて行かなければ感動が薄れてしまう。
慣れというものはよくない。


        ・・・<帰り>・・・

岡山から大阪へ直接行ける列車はない。
姫路まで普通で行き姫路から新快速に乗り継ぐ。
しかもほとんどの場合乗り継ぎが良くない。
これは勿論新幹線に乗せようというJRの陰謀である。
しかし私は新幹線に乗る気はないからこれで行く。

途中姫路で降りたとき、姫路城に行くかどうかを考えた。
姫路城は駅から1キロくらいのところにあり十分に歩いて行ける。
時間的にもそれほど長くは見てられないが行けないことはない。

しかし、もう体力的に限界だった。
今回の旅行では歩きと自転車でかなり体力を使っていたので
(お金も使っていたけど)もう歩ける状態ではなかった。

まあ、姫路は近いしまたの機会にゆっくり来ることにしよう。

ということで大阪まで新快速に乗って帰ったのでした。

それにしても無事に帰れてよかった。
立久恵、出雲はよかったけれど、他は結構散々な旅行であった。
まあ、こういうこともあるだろうけど。

だが・・・

        ・・・許すまじ鳥取県・・・

・・・である。
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