「ゲーム紹介1999」
(1999/02/10号)
{ゲーム紹介}

        「LUNAR2 ETERNAL BLUE」
        (ルナ2 エターナル・ブルー)

        SEGA SATURN用
        CD2枚組

        角川書店/ESP/GAME ARTS/VANGUARD
        定価 ¥6800位か
        買値 ¥5229(税込み;ただし中古)

家庭用ゲーム機「SEGA SATURN」用のロール・プレイング・ゲーム
(RPG)。ドラクエやファイナル・ファンタジー等と同じタイプのゲームですな。
でも、RPGというより、アクティブアドベンチャーといった方が良いかも。
(メーカーは「ドラマチック・RPG」と呼んでいる。)

ある1冊の小説を、その主人公になって体験しながら進めるという感じ。
基本的なストーリーは、ありがちと言えばありがちな話だけど、
細部がしっかりしているので飽きることはない。
RPGにありがちな経験値稼ぎは少ないし(無いとは言わない)、お使い仕事は無い。
全てのイベントが仲間と出会ったり、連携を深めたりするものなので、
中だるみが少ない。

この物語の一番の特徴は、謎の少女ルーシアの行動。
主人公(ヒイロという名前)はこの少女の希望、「女神アルテナに会わせて」
をかなえるために一緒に冒険するが、青き星から来たルーシアは
最初このヒイロを信用していないので、戦闘中に自己防衛だけとか逃げたりする。
戦闘中だけでなく、勝手に旅だっていく時もある。
これが、物語が進み、信用度が上がると助けてくれたり戦ってくれたりするのだ。
このゲームは、大きな、表の物語は別にあるけど、このルーシアが人を信じて
いくようになる課程を追った話とも言えるのである。

ゲームはある敵を倒すところでエンディングを向かえるが、
実はその後にも続きがある。
敵を倒し、青き星へ帰っていったルーシアに会うためにヒイロが再び旅に出て、
二人が再会するまでの話である。
「しょせんは付け足しの話だろう」と思っていたけど、なかなかどうして、こちらも
ちゃんとしたものであった。

このゲームは物語も良いが、システムそのものも練られていて
熱中しているのをさますようなことが少ない。
よくRPGでは、荷物の数に制限があったり、夜昼で分かれたり、
麻痺した/毒とかで行動に制約が出たり、データ保存出来るのが特定場所であったり、
仲間が死んだらどこかに行かなきゃ生き返らなかったり、
迷路がやたらと複雑でマッピングが必要だったり、無用なメッセージが多いわりに
一度聞きのがしたら話が行き詰まったり、手順が複雑だったりと(全部ドラクエか?)、
いろんな制約がある。
(ドラクエはあの時代にあれだけの物が作れたという意味では十分意義があるので、
それを単純に否定してはいけないが、今をもってそれのもどきを作っているようでは
だめ、ということである。)

そういうのを面白いと言う人もいるけど、所詮ゲームは非現実の世界だから、
こういう下らない、物語とは関係無い制約はなくしてほしい。
このゲームではそれがまったく無い。仲間が死ぬということもない。
あるのは気絶であり、全員が気絶しない限り、戦闘中に元に戻すことも出来れば、
戦闘が終われば復活しているし、麻痺などからも回復している。
メッセージは非常に多いが、物語に不可欠なものは聞き逃さないようになっている。
物語に必要なことではこっているが、それ以外は出来るだけ簡略化して
物語に集中してもらおうという心意気が感じられるわけである。

ちゃちなストーリーを小手先の複雑さやアニメーションで誤魔化そうとするものとは
まったく違うのである。巷に数あるドラクエもどき、ファイナルファンタジーもどき
とは、次元が違うといっておこう(やったこと無いけど)。
実に天晴である。

一部では絶賛されていたゲームだけど、やってみてそれが正しいと認識しましたとさ。
中古でも余り値段が下がってないことからも想像されることだけど。
(ゲームの善し悪しは中古の価格で見れば良い。一部のプレミア物は除いては。)

ということで、今までやったRPGの中では、間違い無くNo.1と呼べるものである。

        お勧め度        100%

巷のRPGに飽きている人はぜひどうぞ。

ちなみに、全て終わるのにかかった時間は、ゲーム記録上は52時間位。
実際にはやり直しもあるので倍位かかっているかも。
でも、その価値はあり。

そうそう、ルナ2ということはルナ1もあるんだけど、これは古い機種用なので、
今は多分手に入らない。その代表的シーンはこのルナ2内で回想として見ることが
出来るんだけど。
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(1999/02/22号)
{ゲーム紹介}

        「To Heart」(トゥ・ハート)

        Windows95用
        CD1枚

        作成 Leaf(リーフ)
        定価 ¥8800(税別定価)    買値 ¥5544(中古)

Windows用のゲームである。
メーカー曰く「Visual Novelシリーズ」ということで、
その名の通り、主に文章を読ませることを主体にしている。

パソコン上のゲームなのでグラフィックはあるが、アニメーションもなければ
3Dもない。普通のアニメ調グラフィックがあるだけ。
これに一応場面にマッチしたBGM(登場人物1人1曲+α)があるだけで、
後は基本的にひたすら文章を読ませるのである。
まあ、主人公になり切るタイプの絵付きの小説と思えば当たっている。

この私が、よりにもよってWindowsのゲームを買うことがあろうとは
夢にも思わなかったが(以前はX68上ではパソコンゲームをしたが、
もうPC上ではゲームをする気はなかった)、その私をしてこのゲームを
買わせた理由は、非常に評判が良かったからである。
(雑誌でもべたぼめしていたが、友人からも勧められた。先日紹介した
「LUNAR2」もそうだったが、最近はよほど評判が良くない限り買わないことに
している。今まで散々クソゲー=面白くないゲームを買わされているから。)

先に正直に言っておかなければならないが、このゲームは18禁ゲームである。
要するにHゲームの部類に入る。
確かにH場面はある。しかし、このゲームをHゲームだというなら、
ハーレクインロマンスは(多分)全部18禁だし、
タイタニックだって18禁にしなくてはいけない。
「何」をするために努力する話ではなく、成り行き上そうなるということで、
そういう意味で、少しえっちな恋愛小説と言える。
(ちなみに、一般的なHゲームはその手のビデオと同じで、理由もなくひたすらやるか
やることが目的である・・・と思う。そんなにやったことないけど。)

このゲームの舞台は高校である。
主人公の1年生の3月末から2年生の5月までの話である(その間に最後まで行けば
その時点で終わるので、全部あるわけではないが、基本的にはその間のほぼ毎日が
場面となる)。

その中で出会う人達(主に女の子)と色々な会話や体験をしていくことで
流れが変わっていく。最終的に誰と結ばれるかは途中でどういった行動を取るかに
よって変わるわけだ。女の子が8人出てくるということは、それだけの終わり方が
あると言うことで、「マルチエンディング」というやつである。

このゲームにおけるHとは、本当に一番最後の場面だけであり、
それを目的とするよりも、そこの場面に行くまでの課程を楽しむ(愉しむと書いた方が
良いか)ものだと思った方がよい。すなわち、H場面は目的ではなく結果なのである。
そういう意味では、このゲームは従来のHゲームの範疇を越えていると思う。
(と書いたけど、やっぱりこのゲームでのH表現はちょっと何^_^;。)
だからこそ、そう思う人が多いからこそ人気があるのであり、
基本的に18禁ゲームを禁止しているPlayStationへの移植や
テレビアニメ化などがなされるわけである。

もちろん、今までやったことのある数少ない(本当だって^^;)のHゲームの中では
ピカ一の出来だし、それ以外のゲームを含めてもかなり良い線をいっていると思う。
少なくとも読むに耐えないような話や場面はない。のめり込める。
Hを恋愛の課程では当然あるべきものととらえられる人なら大丈夫である。

すでに隠れキャラクターを含めて全員で終わらせたが(ヤリコンデルナ、ワレナガラ)、
なかなかに良い話であった。むしろH場面はなくてもいいと思った位。
無理やりHゲームに持っていったようなところがあるのが、もったいない。
素直に恋愛ゲームに仕立てておけば良かったのに。
なにはともあれ、このゲームが人気があるのはうなずける。

1人終わらすにかかる時間は1日1時間位やったなら6日位で終わるかな。
(ただし、1人を終わらせていれば、後は一度読んだメッセージは早飛ばし機能が
あるので、2人目以降は3時間位で終わる。いや、それでも3時間はかかるという
ところか。それだけストーリーがたくさんあるということ。)

ということで、Hゲームを、ただそう呼ぶからと言って毛嫌いすることなく、
素直にストーリーを愉しめる心のある人にはお勧め出来るゲーム、
いや、パソコンを使った形の新しい小説である。

        お勧め度        80%

現在、新品は無いかも知れないので、店頭で見つけるなら中古コーナーへ行くべし。
もっとも、18禁コーナーに置いてあるので、買うのは恥ずかしいかもね(^_^;)。

やっぱり「あかりの章」が一番だな。

追伸;
このCD音楽CDプレイヤーでかけると69分位の数値が出る。
実のところ、1曲目がプログラムで、後は全て音楽である。
(ゲーム中に流れる音楽は全てCDの音楽を使っている。)
音楽相当部分だけで65分も有る。
軽目の曲でBGMとしてはもってこい。
1枚で2度楽しめるのでした。
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(1999/03/24号)
{ゲーム紹介}

        「LUNAR〜SILVER STAR STORY〜」
        (ルナ シルバー・スター・ストーリー)

        SEGA SATURN用
        CD1枚

        角川書店/GAME ARTS/JAM
        定価 ¥4800位
        買値 ¥1680(税込み;ただし中古)

家庭用ゲーム機「SEGA SATURN」用のロール・プレイング・ゲーム。

以前(99/2/10号)紹介したLUNAR2の前の物語にあたるものである。
LUNAR2の中で回想で見ることが出来ると書いたが、正しくそれである。
(同じ映像が出てくる。)
古い機種用(SEGA MEGA-CD)と書いていたが、SATURN用も発売されていた。

CDは1枚とLUNAR2に比べて少ないが、話の内容は決して薄くない。
LUNAR2では主人公以外にも一緒に旅する仲間の話が有ったが、
1ではそういう話はほとんど無く、全て主人公とヒロインにまつわる
話だけで展開する。

かといって、他の登場人物や土地の印象が薄いかといえばそうではなく、
それらもよく解るようになっている。このあたりの描写は実にうまい。
(枝葉の話の使い方が絶妙。普通、枝葉が多すぎるとお使いイベントとなり
単なる苦痛なのだが、LUNARの場合にはそれがうまく本筋に絡んでいるので
良い。)

LUNARシリーズの舞台はその名の通り「月」。
ある出来事に(これは2で解る)よって地球を棄てた人間が女神アルテナと共に
月で暮らすというのが基本となる。
1はその女神アルテナの転生にまつわる話、2はその後の地球を守るルーシアが
月に来ての話である。
時代的にはその間はかなり離れている、という設定ではあるが、
物語的には続いている。アルテナとルーシアが似ているというのも設定であろう。

物語が続いているので、やはり2つともやった方が話は解る。
今回は2→1という順でやってしまったが、1→2の方が良いであろう。
逆にやると1の大どんでん返しが先に解ってしまうので良くない。
そういう意味では今回のやり順は残念。

LUNAR1でも2と同じくアニメーション部分があるが、画面が小さい。
(2は全画面に対し、1は1/3画面位、)
が、その分圧縮率を落として画質を良くしているようで、2に比べ綺麗である。
また、1アニメの長さも長い。
細切れにアニメがたくさん有るよりも長いアニメの方が良いと思うので、
1の方が良い。ところが、世間一般的には汚くて、短いアニメがたくさんの方が
主流なのが困ったもんである(サクラ大戦もそう)。
これとは別の話で、LUNAR1の動画では音声が小さい部分が有るのが欠点。
音を大きくしても聞こえにくい。音声に特殊効果をかけているためなのだが、
何とかして欲しかったところ。

ゲームのシステム的には2に似ている。
ベースが同じなので地図が地名が同じものが多いのはもちろん、
出てくるアイテム、音楽、モンスターも同じものが多い。
でもそれが悪いのではなく、一連の話と見た時にはこれの方で良い。
操作性と言う面では2の方が優れている。さすがに改良されている。
あと2では、でかいキャラクターが増えてるとか音声が増えてたりとか、
CD2枚を活かした(?)豪勢な作りになっている。まあこのあたりは
今時にゲームなら普通になっているところで特に珍しくはないが、
昔のゲームを知っている世代にとっては、隔世の感がある。

細かい欠点はいくつかあるが、非常に良いRPGであることには違いない。
2と同様、いや2は少しありがちな話だが1はそうではないという点で見ても
それ以上に感動的な物語である。

ということで、これもまた今までやったRPGの中では、LUNAR2と共に
No.1と呼べるものである。

        お勧め度        100%

中古では安いけど、価格以上の価値はある。
(中古で安いゲームは、一部の例外を除き駄作と言うのが決まり。)
GAME ARTSの作るゲームは、このシリーズの他でも外れがないのでおすすめ。

プレイ時間はやり直しも含めて37時間位(2に比べればやり直しは少ない)。
2が52時間だから、それに比べれば短いけど、それでもけっこう長い。
でもほとんどの時間退屈しないので、気長にゲームが出来る人はどうぞ。

それにしても、ぜひ音楽集や設定集が欲しいところ。
発売当初は出てたようだけど、今となって絶版で手に入らないのが残念。
自分で作ろうかな、音楽集位。
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(1999/09/03号)
{ゲーム紹介}

        「だいな・あいらん」

        SEGA SATURN用
        CD1枚

        GAME ARTS
        定価 ¥5800位
        買値 ¥2280(ただし中古)

家庭用ゲーム機「SEGA SATURN」用の、
一応アドベンチャーゲーム。

現代に生き残っていた恐竜が発見され、それが大繁殖して一般化した時代。
音楽で恐竜が操れることが解り、「恐竜使い」という職業が出来た。
その「恐竜使い」をめざす少女達(+少年)の話である。

このゲームの売りは、全面アニメーションの画像。
LUNARシリーズでも挿入的にアニメーションは有ったが、
このゲームでは全部がそれによって成り立っている。
そのアニメーションによって進む話の途中にある選択枝を選ぶという
ゲームである。

このゲームのアニメはプログラムによって作られるもので、
要するに背景がこうで、その上にこういうキャラクターが有って
それがどのように動くというのをプログラムで毎回作っているわけである。
LUNARにあるアニメーションは、他であらかじめ作って録画した物を
表示するだけだから、全くやり方が違うわけである。

それはいいとして、肝心のゲームの出来であるが、これは×。
GAME ARTSのゲームはいつもで気が良いので安心していたのだが、
これだけはだめ。ハッキリ言って駄作。
中古でも値段が高い部類にあるので良いものだと思っていたのに、大外れ。
竹本泉の原作が悪いのか、GAME ARTSのゲームとしての仕上げ方が悪いのか
わからないが、おもしろくない。

原作は竹本泉である。
この作家、自称少女漫画家であるが、実は私は昔から(何と正式デビュー前から)
のファンである。だから、このゲームを買ったのであるが、どうにも盛り上がらない。

一番いけないのは物語の基本である起承転結がないことである。
正確に言えば、「起」「承」はあるが「転」がなく、「結」はあるが非常に
強引である。
だから、話に盛り上がらない上に余りにあっけない終わり方なので
「えぇ、これで終わり?」という感じなのである。

さらにいけないのは、折角の登場人物が全く生きてないこと。
竹本泉の作品は登場人物が多くてもそれぞれの個性が活かされるものが多いのに、
このゲームではおもな登場人物5人の内、3人はかろうじて生きているが
残り2人が最初にちゃんとした紹介がありながら、その後全く無意味で、
無駄になっている。

途中の選択によって話が「若干」変わるマルチストーリー・マルチエンディングと
なってはいるが、どれを選んでも本筋にはあまり関係無い。
結局同じところに行くような感じで話に広がりがなく、
それぞれで出てくる追加の画面を見るだけのようなゲームに成り下がっている。

このような全面アニメーションのゲームと言うのは実は数少ないのであるが、
同社&竹本泉が前に出した同タイプのゲーム「ゆみみ・みっくす」というものが
良く出来ていただけに、今回の作品の出来には納得行かない。

言いすぎかも知れないが、ファン心理に付け込んだ悪質な物にも思える。
まあ、そこまでいうほどでもないが、
どうも技術に溺れて肝心の物語を疎かにしたという感じである。
アニメそのもの、音楽との同期などはすごいし凝ってるんだけど。
「もう一度、一からやり直せ」と言いたいところである。

        お勧め度        30%

店頭で―寸見るには良いかも。
アニメの長さ?全体で1時間10分以内。
LUNAR1でも70分はあるのだから、やっぱり手抜きだよなぁ。
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(1999/12/06号)
{ゲーム紹介}

        「あの素晴らしい  をもう一度」

        満開製作所
        CD1枚
        ¥5800(税込み)
        X68000シリーズ専用

最近よくあるビジュアル・ノベル形式のゲームである。
メーカーでは「アドヴァンストノベルと言っているが同じである。

タイトルの途中に隙間(スペース)があるが、これは間違いではない。
そこに文字を入れるようになっているのだ。
このゲームをした人が思い付いた何かの言葉を。

このゲームは記憶を無くした主人公と、記憶にある障害を持つヒロインの
物語である。そう、このゲームのキーワードは「記憶」にある。
基本的にはこの記憶を何とかすべく旅をするわけである。

はっきり言って、このゲームの物語自体はそんなに複雑じゃ無いし、
全体的に言えば短い。だから、1回プレイするにかかる時間は1時間程度なのだ。
ところが、1回では絶対に終わらないように出来ている。
最低でも7〜8回はプレイする必要があるだろう。
なぜそうなのかと言えば、「記憶」を持つのはゲーム中の主人公ではなく、
ゲームをしているプレイヤー自身だからである。

この発想自体は中なかに斬新であった。
面白い思い付きだが、しかし、そのために何度もプレイさせてしまうため、
飽きてしまう。たとえ、との途中で起こる事柄が若干変わったとしてもだ。

残念ながら、このゲームではそのジレンマを解決出来てない。
プログラム的にはスキップする機構はあるのだが、
物語的には不十分だ。
この手のゲームを全く始めてする人ならこれでも良いのだろうが、
「ToHeart」等の似た物をした後では物足りなさを感じるだろう。
(それだけ「ToHeart」が良く出来ているということでもあるが。)
また、その変化を付けるのが基本的には途中の選択の変化だけによるので、
いわゆるフラグ立てゲームに成ってしまっている嫌いもある。

ということで、久々(5年ぶり?)のX68の市販ゲームではあったが、
ちょいと物足りなさを感じたのであった。
まあ、ゲームが出ること自体「奇跡」に近いから、それを楽しめば
元は取れたのかも知れないかも(一種の投資というか寄付だな)。

このメーカーから、次回作ははたして出るか(予定はあるらしいけど)。

        お勧め度        65%

今、このゲームが走るX68自体を持っている人が少ないのが
難点か。Windows上で走るX68エミュレーター(実機とほぼ同じ動作を
再現するソフト)でも動くそうだから、それで走らせる手もあるが、
それ自体X68を持ってないと動かないようになってるからなぁ。
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(1999/12/17号)
{ゲーム紹介}

        「ゆみみ・みっくす REMIX」

        SEGA SATURN用
        CD1枚

        GAME ARTS
        定価 ¥5800        買値 ¥777(新品)

家庭用ゲーム機「SEGA SATURN」用の、
アドベンチャーゲームである。

先に紹介した「だいな・あいらん」と同じく全面フルアニメーションの
ものである。原作者が竹本泉でゲーム作成がGAME ARTSというのも同じ。
アニメーションといってもテレビのそれとはちょっと感じが違うので、
飛び出す絵本ならぬ、「動く絵本」という感じかな。

元もとはSEGAの古いゲーム機(MEGA-CD)用のものなので、
「だいな・あいらん」に比べればアニメも貧弱だし、色も少ないし、
音楽もたいしたこと無いが、実はこちらの方がずっとおもしろい。
その心は、やはり物語の良さにある。

物語は、主人公がふとしたことから別の次元のユニコーンと合体(?)してしまい、
おりしも出来た空間の裂け目から出てくるいろいろなものを追い返しつつ
空間の裂け目を塞ぐ、というものである。わかる?

竹本泉の作る話だから、いろいろと(良い意味で)変なのだが、
その味が見事に表現出来ている。
もちろん起承転結も良い。
そのため、古いゲーム、古いシステムでありながら「だいな・あいらん」より
ずっとおもしろいのである。
アニメの長さも全体で1時間以上有ると思うので、長さ的にも損した気分はない。

実はこのゲーム、その古い機種用も持っていたりする。
だから2枚目なのだが、私がその古い機種を持っているわけではなく、
X68上にそのゲームを動かす「エミュレーター」というものが
存在するのである。
で、当然ゲームもやったことがあるのだが、
それでもまた買ってしまったということは、
売値が安かったというのもあるが、それだけ良かったということである。

        お勧め度        80%

安かろう/悪かろうではない希有な作品。
たぶん、元が古いから安くなってるんだろうけど、もったいない。
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