「CH7700 Super/Rev.B」(2000/12/11〜12/18号)
{商品紹介}

    「CDプレイヤー
        CH7700 Super/Rev.B」

    サンヨーメディアテック(CEC)&逸品館(AIRBOW)
    日本製

    定価    ¥65000(税別)
    買値    ¥55000(税別、RCAケーブル付き)

CDのプレイヤーである。
最近はオーディオの音の追求に余念がないわけだが、
スピーカーを換え、その他諸々を追加・交換してもまだ納得いかなかったのである。
かと言え、全てを買い換えるわけにはいかないが、
一番良く聞くのがCDであるから、そこを買い換えることにしたのであった。

しかし、もうそんなにお金は使えない。
絶対に10万円以下、出来れば7万以下に抑えたい。
(普通の人に言わせれば、これでも十分高いだろうけど。)
ということで、インターネットでいろいろと調べていたのだが、
その時に名前が出てきたのがこの「CH7700 Super/Rev.B」
であった。

定価で6万円台でありながら10万円〜50万円クラスのCDに匹敵する
音を出すとか、100万以上のプレイヤーを持っている人が買い換えただとか、
かなり良い評価である。

しかし、人の評価だけでは買い換えは出来ない。
実験でも解ったが、他人と私の耳は違うのである。
また、今持っているプレイヤーも、10年前の物とは言え当時8万円台の
ものである。それを越える音でなければ。
しかもCH7700は5連装のCDチェンジャーだ。
普通、機構が複雑になるほど音は悪くなる。
カセットデッキで、ダブルデッキやオートリバースが普通の物に比べて音が悪いのと
同じだ。
しかもSuper/Rev.Bでなければ売り値35000円でも買える機種だ。
そんな安いのが、はたしてそんなに良い音なのか?

    ・・・

この機種の取り扱いは日本では普通のモデルでも余り無いようだが、
Super/Rev.Bは日本橋は逸品館という店のオリジナル改良品なので
そこ以外では試聴(当然購入も)出来ない。
メイルで問い合わせると、行けばいつでも試聴出来ということだったが、
京都に住んでいるとなかなか行けない。
数ヶ月経って7月にようやく行くことが出来た。

その逸品館の試聴室、今まで行ったどの店の試聴室よりしっかり
設定されていて、実に良い音を聞かせてもらった。
これぞプロの技である。

久々に音に感動したのであるが、それはいいとして、
CH7700の音はどうだったかと言えば、これが実にすばらしい。
以前スピーカーRoyalMenuetIIを買う時の試聴に使われた
CDプレイヤーが100万以上する物だったが、それ以上な感じがする。
もちろんスピーカーが違うので単純比較は出来ないが、
良いことははっきりしている。
(アンプは逸品館の方が10倍ほど安い機種である。)

CDプレイヤーで音の違いなんてそんなにはっきりするのか?
と思っていたが、実にはっきり違う。
家に持って帰ってつないで聞いても、やはり大きな違いがある。

    ・・・

カタログスペック的には、前使ってたデンオンのDCD−1610に
全くかなわない。周波数特性、S/N比、チャンネルセパレーション
その他全て。
しかし、実際演奏させてみての音の違いははっきりで7700の方が良い。
音楽性があるというのだろうか、DCD−1610がいかにも
「音を出しています!」と言う感で単なる「音」の連続だったのに対し、
CH7700は音楽として音が出てくる。
別の言い方をすれば、1610は音が堅くなかなか出てこないが、
7700は音がかろかやに出てくる感じか。
音を聞くのが楽しくなる感じである。

たしかにDCD−1610は10年以上前のCDプレイヤーだから、
古いには古い。しかし、その当時の上から2番目の機種、定価は
82500円である。それが今の65000円の機種に大きく負けるとは。

ということは、音楽の再生にとって、カタログに書かれるような数値的性能は
余り関係ないと言うことか。もちろん、とんでもなく悪いならともなく、
ある程度以上ならどうでも良いと。
それよりも、音楽として再生するにはもっと他の要素が必要そうである。
逸品館発行の冊子には音の立ち上がり=アタックの再現性が一番重要である
と書いてある。くわしくは省略するが、CH7700Super/Rev.Bは
そのあたりを改良してあるのだろう。
今後、装置を買う上で基準を変えなければ成らない事実である。
今までは多分に数値比較で決めてたから。
(それを改め始めたのは例のBOSE AWMからか。)

    ・・・

ところで、定価65000円と言うことであるが、
一応売値で55000円位、さらに7月の間はケーブルを1本付けて
値段据置であった。
ケーブルは長さとランクで3種類から選べたのであるが、
私がもらったのは定価6500円の物(売値は3250円)であった。
なかなかに良い物である。
コネクタ部分がかっちりしすぎてはまりにくかったが、
それだけ振動に強いと言うことであろう。
我慢して7月まで待ったかいがあった。

CH7700という機種はCECと言う会社が作っている。
このCECというのは実は日本の会社で、しかもサンヨーの子会社である。
サンヨーのオーディオ専門会社だ。
日本ではほとんど聞かない名前だが、海外では実績があるらしい。
CH7700も数十万台売れているとか。
この数が物を言うようだが、たくさん売れている機種は安くなる。
いわゆる量産効果だが、売れる機種には良い部品を使える。
そのあたりが良い音の一因らしい。

「Super/Rev.B」はそのCH7700を元に、
逸品館が改良を施した機種である。いろいろな部品を取り替えたらしいが、
音の再現性を、「耳」を基準にして向上させたものである。
決して、カタログスペックを上げた改良ではない。

販売店が改良した機種で大丈夫か?と思われるかも知れないが、
実際の製品は逸品館が改良図面をCECに渡し、
CECの工場で変更している物で、保証もメーカーで1年付くので
その当たりも問題ない。

    お勧め度    90%

安いのに本当に良い音である。
よほど高級品が欲しいならともかく、20万円以下位で探すなら、一押しである。
5連装で長時間聞きっぱなしも、慣れると便利だ。
唯一の欠点は外観が若干安っぽいことか。それほど悪くはないけど。

まずは逸品館に一度聞きに行くことをお勧めする。
このCD以外にもオリジナルの(改良)製品を聞かせてくれる。
実は、この時もう1つそういう物を買ったのだが、それに付いてはまた別の機会に。

最後に、このCDプレイヤーについて発売元の逸品館に問い合わせをした時の
返答メイルを紹介しよう。

CH7700がカタログスペック上はあまり優秀とは言えないのに
音がすばらしいのはなぜかという問いに対する返答である。

    ・・・

オーディオ製品のカタログスペックは製品の電気的な特性を表したもので
音楽の表現力とは直接は関係のないものです。
また、オーディオ製品の音楽の表現力を直接スペックにして表すことは
電子技術が進歩したと言われる今日でも難しく、
アタックの再現性なども音楽の表現力を高める為に必要なことですが
スペックとしてご紹介することはできません。
CH7700ノーマルからSuper.REV.Bへの改良は
このようなスペックに表せないことを
実際に音を聴くヒアリングテストの繰り返しによって完成させています。
カタログスペックは音質とは全く関係ないとは申しませんが、
音質を決めるうえで重要なことは表されていないとお考え下さい。
それでは、本日のところはこれで失礼させて頂きます。

    ・・・

音楽性には自信があるという表明ですな。
すばらしい。

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結局のうちのシステム                2000年 7月9日現在
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アンプONKYOIntegra A701XD
+セレクター  masproDSW42E
CDCEC/AIRBOW  CH7700 Super/Rev.B<変更
+ケーブルSpace&TimePRISUM22/0.6m<追加
カセットA&DGX-Z7100
チューナーONKYOIntegra TX445XG
+アンテナmasproFM3
MDSONYMDS-JE700
レコードDENONDP-37F
+カードリッジaudio-technicaAT33ML/OCC
スピーカー1DALIRoyalMenuetII<インシュレーター交換
+ケーブルWasatchB-601
スピーカー2BOSEAWM
スピーカー3DIATONEDS-103A
+ケーブルSpace&TimeKLARA/8N
ヘッドフォンaudio-technicaATH-PRO6
LaserDiscPioneerCLD-R7G
ビデオVictorHR-VX1
TVSONYKV-29DRX5
+BSアンテナ DXアンテナDSA353K
MIDI音源RolandSC-88
SC-155
シーケンサーSHARPX68030
X68000 CompactXVI
電源改良熱電子工業TVスッキリー(4台)
インシュレーター 自作黒檀+ジルコンサンド座布団+MysticWhite
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後もう一歩なのだが、決め手は次回・・・。

    ・・・おわり・・・
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