個別結果感想 PART2
(1)
極私的名アンソロジーその2、『日本傑作推理12選』シリーズ 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
228
|
日本傑作推理12選 1巻
/エラリィ・クィーン編 /アンソロジー /光文社カッパノベルス |
37 |
244
|
日本傑作推理12選 2巻
/エラリィ・クィーン編 /アンソロジー /光文社カッパノベルス |
31 |
269
|
日本傑作推理12選 3巻
/エラリィ・クィーン編 /アンソロジー /光文社カッパノベルス |
23 |
280
|
日本文芸推理12選&ONE
/エラリィ・クィーン編 /アンソロジー /光文社カッパノベルス |
17 |
- う〜む。のきなみ200位以下ですねぇ。1、2巻は今でも文庫版を新刊書店で見るので、ここまで既読順位が下にくるとは思ってもみませんでした(汗)。
- ここにおさめられているのは、1970年以降からのミステリ短編で、いわゆる「推理小説」の時代のものがほとんどであります。ひょっとしたら、そういう内容だからこそこの順位になっちゃってるんでしょうか? 皆、「推理小説」という字面に「つまんない」「重苦しい」といった感覚を持ってしまってるんでしょうか(汗)?
- もしそうだとしたら、その感覚は面白いミステリを「たくさん読み逃している」ような気がしてしかたありません。まぁ、私も「推理小説」はそんなに読んでいないので、このアンソロジーを初めて読んだ時の興奮を今一度味わうべく、ちびちび推理小説を読んでいくことにいたします〜(苦笑)。
- 最後の「文芸」は少し趣が異なっています。タイトル通り、ちょっと文学っぽい味わいがするかも? そういえばこれで私は既に多岐川恭の『落ちる』を読んでいたのでした(汗)。
(2)
極私的名アンソロジーその3、『〜年日本SFベスト集成』シリーズ 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
238
|
60年代日本SFベスト集成
/筒井康隆編 /アンソロジー /徳間文庫 |
34 |
238
|
72日本SFベスト集成
/筒井康隆編 /アンソロジー /徳間文庫 |
34 |
242
|
71日本SFベスト集成
/筒井康隆編 /アンソロジー /徳間文庫 |
33 |
250
|
74日本SFベスト集成
/筒井康隆編 /アンソロジー /徳間文庫 |
29 |
254
|
73日本SFベスト集成
/筒井康隆編 /アンソロジー /徳間文庫 |
28 |
258
|
75日本SFベスト集成
/筒井康隆編 /アンソロジー /徳間文庫 |
27 |
- こちらも全て200位以下。ただ、こちらは絶版状態になってかなり経つはずなので、やむを得ないといえるかも。それにミステリじゃなくてSFですからね(苦笑)。
それでも『’75日本〜』におさめられている小松左京「ヴォミーサ」などは立派なミステリだと思いますし、ミステリ好きが読んでも楽しめる作品がたくさんありますので、もし見かけられたらぜひどうぞ!!
- 他にも広瀬正「もの」(60年代〜)、半村良「H氏のSF」(60年代〜)・「農閑期大作戦」(’71〜)・「ボール箱」(’75〜)、小松左京「結晶星団」(’72〜)、諸星大二郎「不安の立像」(’73〜)・「生物都市」(’74〜)、永井豪「」ススムちゃん大ショック」(’71〜)、かんべむさし「決戦・日本シリーズ」(’74〜)・「サイコロ特攻隊」(’75〜)などなど、傑作・奇作が目白押し!!
私が筒井康隆選のアンソロジーが好きになったなのは、このシリーズを読んだからだと思います。
- このリストで私がマンガを入れたのは、恐らくこのアンソロジーの影響を受けているんだと思います。「小説以外の媒体でも、各ジャンルを代表する作品はきっとある」ことをこのアンソロジーで私は学びました。
- 一番上から下まで、似たような既読数ですから、きっとそろえて読んだ人は多いに違いないと勝手に思い込んでます(爆)。
(3)
いわゆる四大ミステリ 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
19
|
虚無への供物
/中井英夫 /長編 /講談社文庫 |
246 |
27
|
匣の中の失楽
/竹本健治 /長編 /講談社文庫 |
224 |
28
|
ドグラ・マグラ
/夢野久作 /長編 /角川文庫 |
220 |
64
|
黒死館殺人事件
/小栗虫太郎 /長編 /講談社文庫 |
153 |
- 私の事前の予想は『匣の〜』>>『虚無〜』>>>>>>『ドグ〜』>>『黒死館〜』といった感じ。
ちなみに好きな順は『ドグ〜』>『虚無〜』>『匣の〜』>>>>>『黒死館〜』といったものであります(笑)。
- 結果でまず驚いたのは『ドグ〜』が『匣の〜』と同じぐらい読まれてるということ。『ドグ〜』も結構訳の判らない作品だと思うんですけどね。あと、全体的に順位が高いこと。まさか全部が2桁台の順位とは思いもよりませんでした。これらの作品に浸透している「四大ミステリ」「名作」というフレーズはかなり力の強いものかもしれません。
- ただ単純に、『ドグ〜』がこんなに読まれていて、なんかとっても嬉しいです(笑)。
(4)
鮎川哲也の星影モノ 極私的2大長編&1短篇対決 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
35
|
りら荘事件
/鮎川哲也 /長編 /講談社文庫 |
198 |
71
|
赤い密室
/鮎川哲也 /短篇 /集英社文庫(『密室殺人』所収)他 |
138 |
122
|
朱の絶筆
/鮎川哲也 /長編 /講談社文庫 |
96 |
- やっぱり『朱の絶筆』が最下位になっちゃいました(泣)。
- いや、『りら〜』も『赤い〜』も私は大好きなんですが、『朱の絶筆』もその2つに匹敵するほどよく出来たミステリだと思っているので、もし『朱〜』を古本屋でみかけたら、ぜひ手にとっていただきたいです。クィーンも真っ青になるほど、よく出来たロジックが展開された名作だと思います。
- 実はこの3作は皆、星影龍三ものであります。
キャラとしては、星影のほうが鬼貫よりもはるかにクサ〜い「本格キャラ」なので、どうしても星影作品のほうが記憶に残りやすいですよね。んでも『朱の〜』の星影はちょっと「やり過ぎ」のような気もいたしますが(苦笑)。
「赤い密室」は、個人的には日本ミステリ短篇の『ベスト1』だと思っています。
- 3作とも順位は高めだと思います。もし30年後にミステリの人気アンケートが行われたとして、ここ2、3年に発表されたミステリの中で、いったいどれだけの名前があがるんでしょうか? 全く読んでないからわからないんですが、「傑作」は生まれているのかなぁ?
もしかしたら鮎川作品は30年後、いや50年後でも名前があがっているかもしれない(笑)。
(5)
横溝ミステリ 極私的3大ミステリ+異色作 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
15
|
獄門島
/横溝正史 /長編 /角川文庫 |
262 |
23
|
本陣殺人事件
/横溝正史 /長編 /角川文庫 |
236 |
85
|
蝶々殺人事件
/横溝正史 /長編 /角川文庫 |
126 |
164
|
迷路の花嫁
/横溝正史 /長編 /角川文庫 |
72 |
- 3大ミステリに異色作。どれが異色作か言わなくても、もう判りますよね(笑)?
- 3大ミステリの順番は予想通り。相変わらず『獄門島』と『本陣〜』は読まれていますよね〜。んでも『蝶々〜』も、もっと読まれていい作品だと思います。ネタ的には今ではツライところがあるかもしれませんが、私は由利&三津木コンビも結構好きなので、もっとがんばっていただきたいものであります。 ←誰が何をがんばるんだ(汗)?
- 『迷路の〜』は、金田一がほとんど活躍しません(爆)。でもその代りというか、とても個性あるキャラが大活躍しています。まさか金田一作品でこういうタイプの話が読めるとは思いませんでした。でも最高にゴキゲンなストーリーじゃないでしょうか? これこそ探偵講談でかけてほしい一作かもしれません。
- それでも、この異色作の順位は164位。半分を少し下回っているだけです。横溝作品の強さをひしひしと感じます。
(6)
高木彬光 極私的長編・短篇・異色作 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
49
|
人形はなぜ殺される
/高木彬光 /長編 /光文社文庫 |
174 |
139
|
妖婦の宿
/高木彬光 /短編 /角川文庫(『妖婦の宿』所収) |
86 |
271
|
神秘の扉
/高木彬光 /長編 /角川文庫 |
22 |
- お次は横溝正史と並んで角川文庫のドル箱スターだった高木彬光作品です。ちなみにここに森村誠一を加えた3人を、「角川ビッグ3」と読んでいいですか(爆)?
- 『人形〜』は、その「本格性」の素晴らしさで有名な長編。私も一番好きな高木本格ミステリ長編です。だから、この49位という数字にはちょっと不満かも? 30位以内には入ってほしかったなぁ・・・・。なんとなくですけど(汗)。
- 「妖婦の宿」は密室ものの短篇。この密室トリックはちょっと無理があるんじゃないかと思うんですが、やっぱりもう一つのほうの非常に大きなトリックが目くらましになっているんでしょうね。ある意味、「一発ネタ」だと思います。
- 『神秘の扉』が異色作。上の横溝作品でいえば『迷路の〜』にあたる作品ですね。ただ、こちらのほうがより暗黒で邪悪な話に仕上がっております(汗)。でも、この作品も読んでいただいて、高木彬光ミステリの底の深さを一人でも多く、味わっていただけたら嬉しいなぁ〜♪
(7)
江戸川乱歩の探偵団モノ 二十面相 VS
四十面相 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
25
|
少年探偵団
/江戸川乱歩 /長編 /江戸川乱歩推理文庫(『怪人二十面相/少年探偵団』所収) |
227 |
74
|
怪奇四十面相
/江戸川乱歩 /長編 /江戸川乱歩推理文庫(『怪奇四十面相/宇宙怪人』所収) |
136 |
- “ぼっ、ぼっ、ぼっくらはしょうねん、たんていだ〜ん”ということで、二十面相(代表作)vs四十面相(マイベスト作)は、変装顔が倍になったにも関わらず、逆に倍以上の順位差をつけられて四十面相が敗れ去りました。だからシリーズでもいつの間にか「四十面相」に戻ったんだな(苦笑)。
- ただ内容のほうは代表作にも負けず劣らず面白いです。小林少年の活躍はもとより、四十面相との知恵比べ・何を意味しているのかさっぱりわからない謎の暗号・宝をめざして大冒険等々、今思い返してもワクワクするような快作です。もし読み落とされている人がいらっしゃれば、これを機会に一度童心にかえってみませんか?
- 全体的に見ても、両作品とも高順位。改めてミステリ好きのあいだで、乱歩の少年探偵団シリーズの影響が大きかったことがうかがいしれます。あああ、言いきっちゃいました(爆)
(8)
景山民夫の授賞作 直木賞 VS
日本冒険小説協会新人賞 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
150
|
遠い海からきたCoo
/景山民夫 /長編 /角川文庫 |
78 |
224
|
虎口からの脱出
/景山民夫 /長編 /新潮文庫 |
40 |
- ネットミステリ界隈という狭い世界の中での企画だから、既読数では日本冒険小説協会新人賞受賞作というよりマニアックな『虎口〜』のほうが読まれてるだろうなという予想はあっさりくつがえされています。直木賞をなめてました、すみません(汗)。
- 景山民夫作品は結構好きで、フツーの小説も中身がとてもお洒落で心地よく、好きな作家さんの一人であります。ミステリ関連でいえば、TV業界とハードボイルドに興味をお持ちのお方は『トラブル・バスター』を、見かけはダサくても頭はするどいさえないオヤジに興味をお持ちのお方は『湘南ラプソディー 神奈川県警猪川警部事件簿』をぜひっ!!
- ちなみに。『虎口からの脱出』には続編『遥かなる虎跡』がございますので、続きの気になる方はそちらもどうぞ〜。
(9)
極私的昭和推理作家 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
36
|
大誘拐
/天藤真 /長編 /創元推理文庫 |
196 |
63
|
遠きに目ありて
/天藤真 /長編 /創元推理文庫 |
154 |
88
|
アルキメデスは手を汚さない
/小峰元 /長編 /講談社文庫 |
123 |
101
|
鬼面の研究
/栗本薫 /長編 /講談社文庫 |
109 |
101
|
砂の器
/松本清張 /長編 /新潮文庫 |
109 |
127
|
アリスの国の殺人
/辻真先 /長編 /徳間文庫 |
93 |
150
|
野獣死すべし
/大藪春彦 /長編 /角川文庫 |
78 |
167
|
花の棺
/山村美紗 /長編 /光文社文庫 |
71 |
173
|
寝台特急殺人事件
/西村京太郎 /長編 /光文社文庫 |
68 |
192
|
猟人日記
/戸川昌子 /長編 /講談社大衆文学館(『大いなる幻影・猟人日記』所収) |
53 |
206
|
霧に溶ける
/笹沢左保 /長編 /光文社文庫 |
47 |
210
|
透明な季節
/梶龍雄 /長編 /講談社文庫 |
45 |
215
|
夢魔の爪
/仁木悦子 /短篇集 /角川文庫 |
43 |
228
|
華やかな死体
/佐賀 潜 /長編 /講談社文庫 |
37 |
235
|
動脈列島
/清水一行 /長編 /光文社文庫 |
35 |
242
|
青春の証明
/森村誠一 /長編 /角川文庫 |
33 |
250
|
追いつめる
/生島治郎 /長編 /集英社文庫 |
29 |
258
|
黒の環状線
/山村美紗 /長編 /徳間文庫 |
27 |
271
|
松風の記憶
/戸板康二 /長編 /講談社文庫 |
22 |
275
|
孔雀の道
/陳舜臣 /長編 /講談社文庫 |
20 |
284
|
飛鳥殺人事件
/深谷忠記 /長編 /光文社文庫 |
15 |
291
|
死体が二つ
/佐野洋 /短編集 /角川文庫 |
11 |
- 該当順位が幅広いです。んでも150位以下の作品が大勢を占めています(汗)。
- 最上位の『大誘拐』は、内容の面白さはもとより創元推理文庫からの全集刊行、映画化及びその内容の好評価、多くのミステリ系HPで見られるおおむね好意的な感想、などの要因がこの結果に繋がっているように思えます。次点の『遠きに目ありて』は、創元推理文庫で復刊されるまでその存在を知りませんでした。読み終えた後、この作品を手にする機会をつくってくれた創元推理文庫を本当にありがたく思いました。今、この場でお礼申し上げます。ありがとうございました(ぺこり)。
- 小峰作品のこの順位は結構意外。青春ミステリというジャンルの草分け的作品ということで、今の時代の読者さんにもけっこう気になる存在になっているのかも?
- その後もずらずらっと大御所と言ってもいいような作家さんたちが続きますが、この中で私が「もっと読まれてもええ作品ちゃうかなぁ……」と極私的に思ってるのは、『花の棺』、『霧に溶ける』、『夢魔の爪』、『死体が二つ』の4つであります。
- ここに入っていない「推理作家」の方たちはもっとたくさんいるはず。和久峻三、三好徹、石沢英太郎、結城昌治、草野唯雄、多岐川恭、斎藤栄、海渡英祐、小林久三、加納一朗、伴野朗、日下圭介、皆川博子、高柳芳夫、中薗英助、小杉健治などなどなどなど。そのほとんどが未読です(汗)。これら未読の山の中に、ひょっとしたらとても面白い「本格ミステリ」がうずもれてるかもしれないと思うと、なんだか悔しくてたまりません。だから山前譲『日本ミステリーの100年』は死ぬまで使ってやろうとたくらんでいますし、願わくばもっと絞り込んでの「推理小説ベスト」なるものを山前さんの目利きで編んでいただいたら望外の幸せでございます(笑)。
(10)
極私的コミック 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
80
|
ゴルゴ13
/さいとうたかお /マンガ /リイド社 |
131 |
91
|
ギャラリー・フェイク
/細野不二彦 /マンガ /小学館 |
122 |
104
|
吉祥天女
/吉田秋生 /マンガ /小学館 |
108 |
114
|
Q.E.D
/加藤元浩 /マンガ /講談社 |
100 |
124
|
パイナップル・アーミー
/工藤かずや&浦沢直樹 /マンガ /小学館 |
95 |
184
|
ワイルド7
/望月三起也 /マンガ /少年画報社 |
61 |
193
|
ハロー張りネズミ
/弘兼憲史 /マンガ /講談社 |
51 |
217
|
おやこ刑事
/林律雄&大島やすいち /マンガ /小学館 |
42 |
228
|
2001夜物語
/星野之宣 /マンガ /双葉社 |
37 |
262
|
Mr.Clice(ミスター・クリス) 3巻
/秋本治 /マンガ /集英社 |
26 |
285
|
事件屋稼業(「新事件屋〜含む)
/関川夏央&谷口ジロー /マンガ /日本文芸社 |
14 |
294
|
ハード&ルーズ
/狩撫麻礼&かわぐちかいじ /マンガ /双葉社 |
10 |
297
|
探偵物語カブ
/林律雄&かわぐちかいじ /マンガ /徳間書店 |
8 |
299
|
ライブマシーン
/狩撫麻礼&松森正 /マンガ /双葉社 |
7 |
- 選択者がオヤジだから、大人向けのものや古くさいものが多くなっちゃいました。でも、これらも立派なミステリ(エンタメ)だと、私は信じておりますです。
- このリストなら『Q.E.D』が最上位だろうと思ったら、意に反して『ゴルゴ13』がトップ。世のおじさまがたもたくさんアンケートに答えていただいたようで、大変嬉しく思っています(笑)。
- もっと本格ミステリ系のコミックを入れたかったんですが、今現在はこずかいのほとんどを小説の方に割いてるものですので、なかなかコミックまで手が伸びません。埋もれてて、ネタがオリジナルな面白い本格ミステリコミックを知ってる方がいらっしゃいましたら、また教えてやってくださいまし。
- 290番台のコミックは全て予想通り(爆)。というか、「読んでる人もいるんだ! すごい!! すごい!!」というのが正直な感想です。狩撫麻礼、いいですよね〜。
(11)
極私的隠れた(?)国内名作 既読結果
順位 |
項目 |
得票数 |
208
|
太陽風交点
/堀 晃 /短編集 /徳間文庫 |
46 |
228
|
2001夜物語
/星野之宣 /マンガ /双葉社 |
37 |
250
|
闇の中の系図
/半村良 /長編 /角川文庫 |
29 |
258
|
群青の夜の羽毛布
/山本文緒 /長編 /幻冬舎文庫 |
27 |
284
|
飛鳥殺人事件
/深谷忠記 /長編 /光文社文庫 |
15 |
291
|
死体が二つ
/佐野洋 /短編集 /角川文庫 |
11 |
291
|
三階の魔女
/山崎洋子 /短篇集 /講談社文庫 |
11 |
294
|
トンネル駅連続怪死事件
/種村直樹 /長編 /徳間文庫 |
10 |
- 全て「名作」とまで言いきるのは少しツライものがあるかもしれませんが……(汗)。
- 『太陽風交点』と『2001夜物語』はともにハードSFですが、ハードSFの世界をほとんど知らない私を見事にぶちのめしてくれた大傑作です。たまにはミステリを離れてSFもいかがでしょうか(笑)?
- 『闇の中〜』は、作者である半村良の「嘘のつき具合」がもうしびれるほどたまりません。半村良の特性がこの作品の中にぎっしりつまっていると私は信じています。
- 『うふふ〜』は、津原泰水さんのひらがな名義によるティーンズ向け小説のひとつ。んでもしっかりミステリの基本が押さえられた快作だと思います。
- 『群青〜』は、たぶんミステリ好きの人にほとんど知られていない作品だと思いますが、これも面白い。サスペンス調の話で身につまされる人もいるかもしれませんが、仕掛けもあって読み応えのある作品です。
- 『飛鳥殺人事件』は上下巻の長編で、『死体が二つ』は短編集。ともに若い世代の読者でも楽しんでいただけるミステリだと信じています。ただ、『飛鳥〜』のほうは、重ための事件小説みたいですけど、ネタの見せ方はとってもいい味だしてます。
- 『三階の〜』も、作者自身の知名度のわりにはあまり話にあがらない短編集のようですが、このなかに入ってる「狼女は眠れない」は抜群の面白さ!! この短編集を読了すれば、きっと山崎さんの他の作品を知らぬうちに本屋で買い求めていることでしょう(笑)。
- 種村直樹作品は『トンネル〜』はもとより、この一連のJRシリーズがとても面白い。創元推理文庫の『長浜鉄道記念館』で離れてしまった人は、ぜひ徳間文庫からでてる一連のシリーズを古本屋さんで見つけて、再度、種村ミステリをお試しくださいませ(笑)。
次に進む ⇒