日本における要介助の四肢まひ者の自立生活へ展開
施設、病院からの脱出−現状(事例)と課題
清家一雄 重度四肢まひ者の就労問題研究会; 代表/佐賀医科大学医学部非常勤講師
 
 
■施設、病院からの脱出。
 
[事例:MN氏:東京。医師]C6頚髄損傷者
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1999年02月11日、死亡。享年68歳。
C6頚髄損傷者の方で、精神科の医師。
(国立身体障害者リハビリテーションセンター精神科医長)。
1955年に慶応義塾大学医学部卒業後、
1958年ミシガン州医師免許取得、
1958年、アメリカ留学中に交通事故で受傷、
1970年より国立身体障害者センター精神科医長、退官。
「頚髄損傷者は、昔は、戦争での傷痍軍人、炭坑での労働者が多かった。
労働災害の労働者などを経て、最近は、交通事故、スポーツ事故での受傷者が増えてきて、頚髄損傷者像が変わってきている」
 
 
 
[事例:MI氏:東京。医師]C6頚髄損傷者
1962年、生れ。男性。1992年1月、交通事故により受傷、C5損傷者。医学博士:大学病院勤務:神経内科医師(専門は心療内科)。
 
1993年1月25日
「私は、1年前に車の後部座席に乗っていて事故に遭い、頚椎の5番を損傷して完全麻痺になりました。昭和大学藤が岡病院で1ケ月入院の後、神奈川リハビリテーションセンターへ、約8ケ月リハビリ生活を送り、昨年の10月から今の賃貸ワンルームでの暮らしを始めたところです。
それまで、駆け出しの内科医として仕事をしていたのですが、気が付いた時には自分がベッドの上にいて医者や看護婦に囲まれていました。もうろうとした意識の中で、これで終ったなと思ったことを想い出します。もう社会に戻ることはないと考えたのです。しかし事態はその時の想像とは違った方向に進みました。恥ずかしながら不勉強だった私は、外科疾患の頚損については脊髄を横断性に障害されたらどうなるか程度の知識しかなく、実際に障害を持った人がどんな生活を送っているか全く知りませんでした。リハビリをしながら自分のおかれた新しい状況を知り、
重度障害者としての自分が始まったことを知ったのは、かなり日がたってからでした。
そして今、電動車椅子で大学の医局に通う毎日です。手の機能もない自分に医者としてなにかできるのかまだ分かりません。案中模索の状態です。もちろん無給ですが、医局の人達に助けられながら、勉強をしています。専門は心療内科で、いわゆる心身症などを扱っています。」
 
 
■人工呼吸器による延命。
 
[事例1:UM氏:人工呼吸器。大阪。死亡]
C2頚髄損傷者。えんげ不能。経管栄養。
在宅生活。家族介助。
死亡。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例2:KY氏:人工呼吸器。大阪。]
C3頚髄損傷者。
ラグビー、スポーツ事故。
家族介助。家族同居。
 
 
 
[事例:氏:人工呼吸器。C3頚髄損傷者。死亡]
体操のスポーツ事故
介助者、母親。
 
 
 
 
[事例:KY氏:人工呼吸器。筋ジストロフィー。]
家族介助。家族同居。
東京大学合格後、近所の宇都宮大学に入学。
 
 
 
 
事例3:KS氏:人工呼吸器。札幌。]
 
 
 
 
 
■病院。施設。
施設入所。
社会的入院。
 
[事例:氏:施設生活。。C4頸髄損傷者。]交通事故。
 
 
 
 
 
[事例:氏:施設生活。。C4頸髄損傷者。]体操の事故。スポーツ事故。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:施設生活。広島。C5。]
C5頚髄損傷者。交通事故。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■施設、病院からの脱出。
 
 
■家族による介助サービスの提供。
自宅退院の実現。
 
[事例:氏:家族介護。ALS。福岡市。]
ALS。
 
 
 
[事例:氏:東広島市]
C4頚髄損傷者。
家族介助。
家族同居。
 
 
 
 
[事例:氏:家族介助。家族同居。]
 
 
 
 
■血縁家族によらない他人介助サービス。
 
■資産、才能による有料他人介助サービスの獲得。
 
[事例:氏:資産(資金力)。北九州市。]
C6頚髄損傷者。交通事故・
7階建てのビルを所有。
個人雇用の従業員、付添人を2人。
 
 
 
 
 
事例:氏:資産(資金力)。福岡市。ポリオ後遺症]
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■労災保険による有料他人介助サービス。
 
 
[事例:氏:労災事故。土佐市]
C5頚髄損傷者。
持ち家自宅に、付き添いさんのヘルパーさん。
 
 
 
 
 
[事例:氏:労災事故。福岡県]
C6頚髄損傷者。
配偶者介助。自宅持ち家。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:労災事故。宮崎県]
C6頚髄損傷者。システムエンジニア。
 
 
 
■低物価、低人件費を利用した海外ロングステイ(長期滞在)。
アメリカにおけるメキシコ、
日本におけるフィリピン。
 
 
[事例:氏:海外低物価。
筋ジストロフィー。
福岡市。]
フィリピン人の女性と結婚。
 
 
 
[事例:氏:海外低物価。フィリピン・ルセナ]C5頚髄損傷者
交通事故。
フィリピン人の女性と結婚。
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:海外低物価。倉敷市。フィリピン・ルセナ]
C5頚髄損傷者。交通事故。
フィリピン人の女性と結婚。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■豊富な財政力を持つ地方自治体の公的介助サービス。東京都
 
[事例:氏:東京。京都。小児リウマチ]
ミスタードーナツ障害者リーダー米国留学研修派遣事業4期生
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:東京。大田区]
C5頚髄損傷者
トランポリン。スポーツ事故。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:東京。倉敷。東京]
C5頚髄損傷者
体操、スポーツ事故。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:東京。]C4頚髄損傷者
療護施設生活から。東京都
 
療護施設
 
 
フィリピン
 
 
東京
 
 
 
 
東京
 
 
 
■自立生活志向型有料介助サービス。
 
東京都のような財政的支援を受けていない。
 
[事例:氏:自立生活。愛知県。C4頚髄損傷者。県営住宅]
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
[事例:氏:京都。]
C6不全頸髄損傷者
全身性障害者介護人派遣事業。
 
 
 
[事例:氏:資産(資金力)。東広島市]
C4頚髄損傷者。交通事故。新築自宅。
環境制御装置を2台使用。
発信器は、ベッドサイドの他に、
あご操作電動リクライニング車いすにも装備。
 
 
 
 
 
[事例:氏:。兵庫県。C4頚髄損傷者。]
熱気球墜落事故。県立中学理科教師に復学。
個人雇用付添い。
マンション生活。
3LDKのマンションの2部屋を、
夜間同居人に、無料で使用貸借。
死亡。
 
環境制御装置。
マウススティックによるパソコン利用。
 
 
 
通勤用のリフト付きタクシー。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マンション。
 
 
 
以上、。 by Seike  2001年12月5日 福岡