WORKING QUADS

松井和子さん・"Working Quads"執筆者

松井和子さん
浜松医科大学看護学教授



頚髄損傷

医学書院

目次



第1部 頸髄損傷とは
l 頸髄損傷をめぐる現状
  増える被災者
  社会復帰をめぐる悪循環
  システマティックなケアをもつ社会
2 被災の特徴
  不意うちの災害
  あとを絶たない二次損傷による重傷化
3 診断
  予後予測の妥当性,信頼性
  損傷高位,“C”とは何か
  完全麻痺の“完全”とは
4 システミックな影響
  四肢麻痺で取り残すもの
  システミックな影響とは
5 障害の現われ方
  生活面の特徴
  生命維持の依存
   呼吸/栄養の摂取/排泄
  自己防御力の低下
   無動/知覚の変化/体温の変動と異常な発汗/自律神経過反射
  不安とストレス
6 セルフ・ケアのリパビリテーション
  セルフ・ケアはなぜ必要か
  体験的なセルフ・ケア
  体系化されたセルフ・ケア
   痙性/痛み/自律神経過反射/体温調節/排尿ケア/スキンケア/起立性低血
圧(頭がくらくらしたり,めまい)の予防/高位頸髄損傷の呼吸ケア/収尿器の洗浄
と感染予防

第2部 日本の頸髄損傷
1 自立生活者
  事業に福祉に奔走(向坊弘道さんの事例)
   “日本一の頸損”とは
   自由の選択
   社会的役割の獲得
   障害の肯定的な受容
  フイリピンで鍛える(高松祥二さんの事例)
   なぜフィリピンなのか
   自立の模索
   独立
   結婚,2児の親に
  施設から地域ヘ(可山優零さんの事例)
   情報を求めて絶えざる発信
   8年間のベッド上生活
   突然の車椅子生活
   たくましさと余裕
2 自立を模索中の人々
  ベンチレータから自カ呼吸ヘヘ(後藤礼治さんの事例
   余命3カ月
   両親と共闘の離脱訓練
   5年ぶりの自宅
   社会経験
   学生ボランティアと行動
  パソコン・ミユージツクを通じて(佐藤哲也さんの事例)
   頸損歴1年で登場
   新居でコンピュータ・ミュージツク
   機敏な行動とゆとり
  在宅で心を開く(阿部勇さんの事例)
   “いのちの分岐点”に紹介されて
   8年ぶりの自宅
   ベンチレータ離脱の訓練

第3部 カナダ,BC州の頸髄損傷プログラム
1 BC州の頸髄損傷
  システマテイツクなケア・サービスを受けて(上野久仁子さんの事例)
   驚嘆の排尿ケア
   褥瘡をつくらない急性期医療
   セルフ・ケアのリハビリテーション
   施設からグループホームヘ
   アパートで単身生活
   CSILプロジェクトに参加して
  自立の目標(ウォルト・ローレンスさんの事例)
   高い社会評価
   ベンチレータ依存から日中,自呼吸へ
   ベンチレータ専用ホームの設立
   結婚してマンション生活へ
   高位頸髄損傷プロジェクトに参加
   働きながら公的ケア供給を
  気管切開で地域単身生活(メァリー・ウィリァムズさんの事例)
   障害者運動のリーダ
   褥瘡なしの初期治療
   試験的なリハビリテーション
   ピアソンセンター,グループホームを経て地域へ
   ケアの自己管理
  2年足らずで自立(ダーリ・ワンさんの事例)
   ピアカウンセリングで離脱の訓練
   米国で呼吸リハビリテーション
   地域生活の条件は自己管理能力
   音声入カのパソコン導入
2 頸髄損傷プログラムの特徴
  最先端の外傷ケア・システム
  リハビリテーションの目標は健康な自立生活
   健康な自立生活とは
   自己管理能力の開発
  自立生活を支える継続ケア・サービス
   継続ケアは自己管理
   継続ケア・サービスを支える専門組織:BCリハ
   消費者主体のシステムを開発するピア組織:BCPA

むすび
引用文献・資料
索引


メールの宛先

kmatsui@akiha.hama-med.ac.jp